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人生の答えが見つからない時に聴くのはミスチルの「NOT FOUND」

本日は、僕がミスチルで2番目に好きな曲についてご紹介。
ちなみに1番好きな曲はこちら。

しかし、この「NOT FOUND」負けず劣らず名曲である。

僕はつい見えもしないものに頼って逃げる

あれ?これ俺の歌?ってなる冒頭。
アコギだけのシンプルな演奏で、自分に言い聞かす感じがまた良し。

君はすぐ形で示してほしいとごねる

ああ、カップルの話か。じゃあ俺の歌じゃないな…
という話ではなくて、結局人間っていうのはわがままで自分勝手なもんだってことですよね。

矛盾しあった幾つもの事が正しさを主張しているよ
愛するって奥が深いんだなぁ

うーん、実に哲学。
“矛盾しあった”ものが”正しさ”を主張し合う。
この歌詞自体が矛盾に満ちているわけですけど。
でも、桜井氏の有無を言わせない圧倒的なボーカルがこの歌詞に凄まじい説得力を与えているんですよね。
確かに、愛するって奥が深い。

あぁ 何処まで行けば解りあえるのだろう?
歌や詩になれない この感情と苦悩
君に触れていたい 痛みすら伴い歯痒くとも
切なくとも 微笑みを 微笑みを

解りあえないやるせなさ、それでも君に触れていたいという切なさ。
それを表現する叩きつけるような歌唱が堪らん。

愛という 素敵な嘘で騙してほしい

2番出だしも本当に奥が深いんだなぁ。
この一言、相当意味が込められている気がしてしまう。

自分だって思ってた人格が また違う顔を見せるよ
ねぇ それって君のせいかなぁ

良い意味も悪い意味もあるでしょうけど、ここはよくわかりますよね。
普段穏やかでも恋人には執着する人だって山ほどいるだろうし、逆に普段はともかく恋人の前では優しくいようって人もいる。
嫉妬や独占欲、優しさや愛しさを全てひっくるめて、好きな人の前でか出せない感情って山ほどあるはず。

あと どのくらいすれば忘れられんのだろう?
過去の自分に向けた この後悔と憎悪
君に触れていたい 優しい胸の上で
あの覚束無い子守歌を もう一度 もう一度

2番のサビには桜井氏の才能が凝縮されている気がする。
「忘れられんのだろう?」というネガティブな感情をエモーショナルなサビに持ってくるバランス感覚、「後悔と憎悪」という言葉のはめ方。
そして何よりも「覚束無い子守歌」という凄まじいワードセンス。

昨日探し当てた場所に
今日もジャンプしてみるけれど
なぜか NOT FOUND 今日は NOT FOUND

最近はあんまり見ないですが、昔はインターネットでウェブページが存在しなかったときによく「(404) NOT FOUND」と表示されていたんですよね。
本楽曲のタイトルはそこが由来となっているわけですが。

ここの歌詞は解釈が分かれるところなんでしょうけど、僕は「彼女とうまくやる方法を見つけたはずだけど、今日はそれが通用しなかった」的な意味かなと思いました。
前はこれで喜んでくれたはずだけどダメだった、的な。

桜井氏が1番Bメロで歌っているように、愛するって奥が深いわけですよ。
なんせ「矛盾しあった幾つもの事が正しさを主張」しているぐらいですから。そんな現象、恋愛以外には起きないですよね。

だから、正解は日によって変わる。
昨日探し当てた答えを使っても、それが通用するとは限らないわけです。

ただ、僕はこの歌詞を聴くと恋愛以外にもう一つ思い出すものがあります。
それが「人生」そのものです。

まあ、「人生は恋愛含んでるから当たり前じゃねえか!」って言われるかもですけど。
仕事も趣味も全部ひっくるめて、正解は日によって変わるわけです。

桜井氏の叫ぶような歌いっぷりを聴いていると、恋愛よりさらに大きなものが歌われているような気がしてくるんですよね。僕の考えすぎかもしれないけど。

ジェットコースターみたいに浮き沈み

Cメロの最後に付け足されたこのフレーズが、よりその印象を色濃いものにしている。

ミスチル史、いやJ-POP史に残る名曲です。

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