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ヌン茶ツアーは突然に。
「おいしい問題。」バレンタイン話。
「年末のちょっとした話。」の続きのような続いてないような、本気でひたすら食ってる話です。
それは年が明け、一月も下旬に入ったある日のことだった。
「よー、おふたりさん。唐突だけど、ピエール・マルコリーニのヌン茶に興味ねえ?」
カウベルを鳴らして入ってきたかづみさんがカウンターに落ち着くなり、なんか言った。
コートを脱いだ下はいつものスーツ姿だけど、な
年末のちょっとした話。
「おいしい問題。」バレンタイン前哨戦な年越しコバナシ。
年末の過ごし方はいろいろだけど、今年はほづみくんお手製のフルコースで年越しする予定だった。
それというのも、久しぶりにいいフォアグラが手に入ったから。
コロナ禍で国際流通が止まり、人と物の行き来が再開したあとも、なかなかコロナ前と同じと言えるほどには戻らず、食材入手に難儀しているのはうちだけではない…とは聞いていた。
コロナ前につき
お母さんといっしょ。
「おいしい問題。」突発コバナシ。
それは七月も下旬に差しかかるある土曜日のことだった。
朝から大学の地下書庫に籠って文献を漁り、地上に出てきたところでスマホが震えた。
地下は本気で電波が入らないのだ、うちの大学図書館。
パーカーに突っ込みっぱなしだったスマホを取り出して確認すると、ほづみくんでも院生仲間でもなく、曉子さんからメッセージが入っている。
珍しいこともあるなと思いつつ確認する
Le Quatorze Juillet in The Kitchen
「おいしい問題。」パリ祭話。相変わらず、ひたすら食べてます。
「では…À votre santé !」
「「「À votre santé !」」」
ほづみくんの音頭に合わせて、店内のそこかしこでグラスが上がる。
グラスが触れ合う高い音が続き、笑い声が満ちた。
七月の初めに、唐突に開催することになったパリ祭。
急拵えになると言ったものの、一度やると決めたほづみくんが、早々手を抜くわけも
エウロペ 行間コバナシ
「エウロペにさよなら」1のラスト、ドレスが届いてからレストランまでの間のエピソード。カットしたものを、形だけ整えてます。
こんなこともあったんか…程度にお読みください。
夕方というには遅い時間、絵茉は何とも言い難い気分で、自室の居間にいた。
出かける支度は済ませ、あとは出るだけ…のはずだが、マリアにここで待機するよう言われたのだ。
あのあと、マリアは馴染みのサロンに連絡し、時間いっぱい
もしかしたらのいつかの話。
「おいしい問題。」夫婦の一人娘、桃ちゃんの話の導入部です。
一応、一区切りに見えるところまでは書いていますが、続きがあるかは完全に未定。
桃ちゃんの話とゆーより、おいしいのふたりがどんなふうになっているか、お楽しみください。
御厨桃香、十七歳。高校二年生。
趣味は読書と剣道、特技は料理。
父方の濃い遺伝子をバッチリ受け継いだおかげで、見た目だけはいい女子高生。
中身は…ウーパールーパ
ヌン茶なおいしい話。
ヌン茶をネタに、日常徒然。
例の感染症が世界の様相をガラリと変えてしまって、早一年半。
新規感染者が減ったかと思えば増え、増えては効果があるのかもわからなくなりつつある非常事態宣言が出されと繰り返し、そんな日常にも慣れきってしまった。
そんな、ある日のこと。
「桜子さん、これ見て」
スイーツボックスの注文が落ち着いた午後、厨房で休憩のお茶を飲んでいるときに、ほづみくんがスマホを突き出
桜子にゃんなおいしい話。
桜子にゃんを拾ったほづみんの世界線のおいしい話です。
「おいしい問題。」作者本人がとち狂って爆誕したセルフ二次創作だと思ってください。
御厨ほづみ、二十九歳。
職業、カフェオーナー。現在独身。
数日前、何人目かの恋人に、「顔は良くても性格キモくて無理」と振られたばかり。
さすがに、当分恋人も結婚もいらない…と思っていたわけだが。
自宅兼職場の近くには、小さな公園がある。
いつも
告知しなくてごめんねのコバナシ。
タイトル通り、「自律〜」コミカライズ3の告知すっ飛ばしたお詫びのような、反省文のようなコバナシ。
それは、いつものように樹と雨芽を連れて、御厨さんの店に行ったときのことだった。
「なあ、店長さんって、目玉焼きに何かけて食う?」
カウンター席の男性客が、コーヒーを淹れている御厨さんに話しかけるのが聞こえた。
カウンターに一番近いテーブル席だから、というのもあるが、男性の地声が大きいことも
夏の準備なおいしい話。
季節ものといえば季節ものと言えなくもないコバナシ。
例年とは比べものにならない速さで、梅雨入りした五月。
もう、ダルい。
「桜子さん、へにゃってしてるねえ」
日曜日の午前中、朝ごはんが終わったあとのリビングで、ほづみくんが苦笑いした。
今日のごはんは、チーズがほんのり香ばしいじゃがいものガレットに、パリッと焼けたソーセージ、ツナたっぷりのニース風サラダでした。美味しかった。
私はお
鈴蘭の日なおいしい話。
鈴蘭の日に関係あるようなないような、ふたりが美味しいものを食べてる話。
花見がしたい。
でも、外に出られない。
コロナが世界中をガラリと変えて、はや一年ちょい。
自粛要請が出ては解除され、また要請が出ては解除され、最近はマンボウとかウリボウとか言い出している。
勤務先の日本語学校のうち、一校は新学期を迎える前に倒産し、もう一校は辛うじて生きているが、仕事はない。当たり前だ、外国人が殆ど