第3ステップは、呼ばれたら近づいて支援する その2
3時間目の算数の時間です。今日は、扇形の面積の求め方を勉強しています。扇形の面積の勉強は、分数を使うので少し難しい問題です。
よし君は困りそうなので、村内先生は教室の窓側の前の方に移動しました。案の定、担任の説明が終わって練習問題のプリントになると顔が曇っています。
村内先生が、そろそろ合図が来るかなと身構えていると、よし君が顔を上げて村内先生を探しました。そして、「村内先生!」と大きな声で呼びました。村内先生は、さっと近づきました。
村内「どうしました。なにか困っていますか?」
よし「困っているから、呼んだに決まっている。」
村内「分かりました。頑張って、応援しますよ(「共感」)。その前に、呼
ぶときは、声を出しても良かったですか?」
よし「黙って、手を上げる。」
村内「よく覚えていましたね(「共感」)。今回は、先生の名前を呼びまし
たが、次からは手を上げるだけにしてください(「覚えて」)。よろし
く。ところで、扇形は難しいですか?」
よし「円の面積は覚えたから簡単だけど、扇形は、分からん。」
村内「分かりました。じゃ、プリント1問目を使って説明するね。その前
に、お願いしてください。」
よし「扇形の面積が分からないから、教えてください。」
村内「上手に頼めるようになってきたね(「共感」)。そんなに丁寧に頼ま
れると、張り切って教えたくなりますね。そんな村内先生は、いい先生
でしょう(「愛着」)。」
よし「ああ、いい先生だ。早く教えてくれや。」
村内「扇形は、難しく考えないで公式を覚えるだけでいいんだよ。円の面積
はできるんだね。」
よし「余裕。」
村内「じゃ、円の面積×扇形の中心角/360 と覚えれば終わりだよ。」
よし「じゃ、1番は、4×4×π×75/360 だね。」
村内「早いね。もう分かってきたね(「共感」)」
よし「計算は、できないけどな。式は簡単だ。」
村内「ええ!!そうなの?また、次回の放課後学習においでよ。その時にじ
っくり分数の計算を教えてあげるから。」
よし「分かった。・・・てもこの6番はどうするの?中心角が書いてない
よ。」
村内「これは、応用問題だね。正六角形のとき、この三角形は正三角形だ
から・・・」
よし君と村内先生の勉強は続きます。そして、算数の授業が終わるときには、よし君は、明日ある放課後の補習授業に参加することを約束しました。
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