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小学校に『遊び』を取り入れよう 理論編  第2章 《遊び》は学校に役立つ   1️⃣《遊び》で育つ発達の力は、学校生活のどんな役に立つのか?

 《遊び》そのものが、『学校で、どんな役立につのか』という観点から《遊び》を分析し直しておきます。つまり、学校側から《遊び》を見直すということです。

1️⃣  《遊び》で育つ発達の力は、学校生活のどんな役に立つのか?

①抑制と思考の柔軟性が育つ

  ・自分のやりたいことや嫌なことを少し我慢して、周りの世界から学ぼ
   うとする。
  ・その際には自分の思いや考え(こだわり)を緩めて、相手に合わせて
   柔軟に行動しようとする。
 
 実際には、次の場面で役立ちます。

  ・先生やクラスメイトと楽しく集団生活できる
  ・先生の授業を受けて、勉強しようとする
  ・困った人を助けてあげたり、困っているときに助けてもらったりす
   る
  ・行事等にも積極的に参加していくようになる

 つまり、時間割に沿って行動し、クラスや学校のルールを守って行動しながら勉強するのです。結果として、安全で楽しいクラス集団が育ちます。

②認知の制御(コントロール)が育つ

 ・①の抑制と思考の柔軟性を使って、話している人に自動的に注意を向け
  て見るべきものを見ようとする。   
 ・①の抑制と思考の柔軟性を使って、話している人に自動的に注意を向け
  て聞くべき話を聞こうとする。

 つまり、先生が教室の前に立って喋り始めると、先生が何を言うのかなと思って先生を自動的に見るということです。これは、一斉授業や集団生活などの基礎となります。

③プランニング
 
 今何をするべきか、どのような順番でやっていくべきか、うまくいかないときはどのようにリカバリーしていくかなどができるようになる。
 例えば、次のようなときにこの力は働きます。

   ・いつ質問するのか  
   ・いつトイレに行っておくのか 
   ・掃除はどのような手順でするのか  
   ・片付けはいつするのか     
   ・教室を移動するときはどうするのか   
   ・宿題はいつするのか
   ・忘れ物したときはどうするのか
   ・行事を成功させるためにどういう準備が必要か

このプランニングも、集団生活するための基礎的な力となります。

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これで本として完結しています。小学校で実行機能の発達を促すのは、遊びだけです。その理論と実際に休み時間や授業の隙間、体育で使える遊びを精選…

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