【小説】40歳のラブレター(2)「新歓」
あなたに初めて会ったのは僕が大学3年生の時で、あなたたちが僕たちのラグビーサークルのマネージャーとして新入生歓迎会に来た時だったと思います。
高田馬場の駅前すぐの、大きくて汚くて、食べ物はひどい味のする、天井が壊れていて、同じようなサークルで占拠されている居酒屋で。そこはその前もその後もよく使いましたが、食べ物がどんなものだったか、ビールと日本酒以外にどんな飲み物があったのか、そしてだいたいいくら払っているのかすら僕は知らないです。結局知らないまま卒業しました。何故なら