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1日1分歴史小話(無料メルマガ)

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不定期で歴史に関する小話を配信しています。スマホからでもパソコンからでもお気軽にお読み頂けます。過去分も是非ご覧ください。
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2018年1月の記事一覧

#0161【血塗られた理想主義(ロベスピエール、フランス革命)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週はフランス革命シリーズです。 今回は革命の理想に燃えたロベスピエールという人物です。革命初期段階にフランス国王が召集した三部会に平民出身として参加しました。彼は選挙を通して選ばれた平民代表です。 法律家として非常に名を馳せ、のちに革命政府が死刑判決を下すことになるルイ16世の前で学生時代から演説をする機会を得るなど、秀才として有名でした。 法律実務に携わるようになってからも非常に活躍し、庶民の味方として力を注ぎます。三

#0160【ペンの力で民衆を動かす(マラー、フランス革命)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週はフランス革命シリーズです。 これまで革命初期について取り扱ってきました。 過去の一覧は以下の通りです。 No.0070【フランス革命の勃発】 No.0071【ミラボー】 No.0072【ラ・ファイエット】 No.0124【ロラン夫人_1】 No.0125【ロラン夫人_2】 No.0126【ロラン夫人_3】 今回のマラーで7回目となりますが、まだまだフランス革命の序盤戦です。 マラーは1743年、スイスの中流家庭に

#0159【歴史を学び、戦国を終わらす(徳川家康②、天下人)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週は、日本の戦国の三英傑を再度取り上げていますが、最後は徳川家康です。 <2017年に取り上げた際の小話> #0009【徳川家康】https://goo.gl/fRGw5B 前回は家康の人生を駆け足で紹介した内容になりました。今回は彼の人となりに注目したいと思います。 筆者は、徳川家康の行動には「再現性」があると考えており、人生の手本としています。 他の三英傑、信長と秀吉は天才型です。誰かから学んだというよりも自ら実戦

#0158【人の心が見えたのは(豊臣秀吉②、天下人)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週は、日本の戦国の三英傑を再度取り上げていますが、今回は豊臣秀吉です。 <2017年に取り上げた際の小話> #0008【豊臣秀吉】https://goo.gl/ynsFPC 昨年取り上げた際には、信長が死んだ後の秀吉の天下人(権力者)としての人生を中心にしました。 今回は彼の前半生を見てみたいと思います。 実は秀吉の前半生、特に信長に仕える前のことはよく分かっていません。色々な伝説が付け加わってしまっているためです。

#0157【異端児をどう評価するのか(織田信長②、天下人)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週は、日本の戦国の三英傑を再度取り上げたいと思います。 一年前に織田信長、豊臣秀吉、徳川家康を一度ご紹介していますが、一年ぶりに再度違った側面から紹介します。 <2017年に取り上げた際の小話> #0007【織田信長】https://goo.gl/KfhbrH 前回の日本の暴君でも少し触れましたが、織田信長は自分に歯向かう勢力に対して容赦なく接しました。 比叡山を焼き討ちした際には非戦闘員を含めて殺戮しており、長島一向

#0156【鬼は退治される(日本の暴君考)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週の暴君特集最後は日本から取り上げたいと思います。ところが、日本には暴君と言えるような人物がなかなかいません。 No.154のネロやNo.155の煬帝と比べると、どうしても小粒に見えてしまいます。理由を考えてみましたが、強大な権力を握った人物が限られているからだと思います。 日本では聖徳太子の時代から「和を以て貴しとなす」の国であり、独裁者や独断専行、和を乱す存在を嫌うのです。 独裁者は排除されてしまうのです。作家・評論

#0155【良薬は口に苦けれども(隋の煬帝、中国の暴君)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。今週は暴君特集をしています。 第二弾の今回は、中国から隋の煬帝(ようだい)に登場頂きます。 この煬帝という人物は、No.154で取り上げたネロを西洋の暴君横綱とすると、東洋の暴君横綱と位置付けられることが多いです。そもそも「煬」という漢字には、「悪逆の限りをつくしたトンデモナイ人」を意味しています。 No.154でも説明しましたが、暴君は暗君・お馬鹿なリーダーとちがって、能力としては優秀なものを持っていることが多いです。違い

#0154【自分を律せられるか(ネロ、古代ローマの暴君)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。今週は暴君特集です。 初回は、古代ローマから暴君ネロを取り上げたいと思います。 ネロは37年に生まれ、54年に17歳の若さでローマ帝国の皇帝の座につきます。 若いながらも、ネロの治世初期は、家庭教師でもあった哲学者セネカや近衛長官であったブッルスの教えや政治の補佐を受けて名君との呼び声・評判を受けていました。 実際、能力的には高かったと言われています。芸術家に憧れ、自らが主役の自作演劇や詩の朗詠をローマ市民たちの前で行うな

#0153【趣味を糸口に(大久保利通、明治維新の三傑)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 明治維新の三傑特集、最後は大久保利通です。 大久保利通は前回の西郷隆盛の幼馴染でした。 若い頃から秀才の誉れ高い人物ですが、彼は勉強ができるだけでなく処世術にも長けていました。 薩摩藩は西郷が尊敬した島津斉彬が急死したあと、斉彬の異母弟である島津久光の息子が藩主となります。 島津久光は「国父」として実権を握ります。 人物として斉彬よりも劣る久光を西郷は嫌います。そして、久光も西郷を何度も島流しにします。 久光も大人気な

#0152【大きく叩いてこそ響く(西郷隆盛、明治維新の三傑)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 今週は明治維新の三傑特集。前回は長州藩の木戸孝允を取り上げました。 今回は、今年の大河ドラマ『西郷どん(せごどん)』の主人公、薩摩藩の西郷隆盛です。 西郷隆盛といえば、上野の犬を連れた銅像が有名ですが寡黙ながらも肚の座った大人物だったと伝わっています。 坂本龍馬は、自分の師である徳川幕府の重臣勝海舟のお膳立てで西郷隆盛と初めて対面したときに、西郷を評して、 「西郷というやつは、わからぬやつでした。釣り鐘に例えると、小さ

#0151【逃げるは恥だが(木戸孝允、明治維新の三傑)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。 あけましておめでとうございます。 今週は、今年の大河ドラマの主人公である西郷隆盛にちなみ、明治維新の三傑を取り上げます。 最初は、木戸孝允(きどたかよし)です。 木戸孝允は長州藩(現山口県)の出身で、最初に世に出てきたときは桂小五郎という名前でした。 名門の生まれですが、当時の学問の枠を飛び越えた吉田松陰の松下村塾で学び、剣の腕も一流。また、残されている写真をみるとなかなかの男前でもあります。 将来を嘱望され、ペリーが