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夢筆の抽象画

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気が向いた時、たまに描いている抽象画群です。
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#仏教

曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『山川草木悉皆成仏』

曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『山川草木悉皆成仏』

皆様、こんばんは。

今回は、久しぶりに曼荼羅アート的な夢筆の抽象画を投稿致します。

「山川草木悉皆成仏」とは、この世に存在するもの全てに仏性が宿っていて成仏出来るという意味の仏教用語です。

目に見えないものも含めて、人間も動物も植物も全て、この世に存在する命というものを本来の姿に立ち返らせようとして絶え間なく働き変わり続けている、という事を表現した言葉なのだとか。

この世に存在する全ての原

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曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『現世利益』

曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『現世利益』

今回の曼荼羅アートは、知っている方も多いと思われる『現世利益』をイメージしました。

ただ多くの方がイメージする『現世利益』という言葉と、今回のイラストを繋げ読み取るのは少し難しいかもしれません。

と言うのも現在一般的に知られている『現世利益』という言葉は、この世で得られる幸福や恩恵の事を指し、神仏に祈る事によって無病息災や商売繁盛などを期待する事として広まっているからです。

しかし仏教(今回

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曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『天上天下 唯我独尊』

曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『天上天下 唯我独尊』

今日のイラストは、仏教用語の中でも特に勘違いされやすいと思われる「天上天下 唯我独尊」という言葉からイメージして描いたものです。

これは釈尊(ブッダ)が産まれてすぐに発した(と尾ひれ付きまくりで語られる)言葉で、それは産まれてすぐに七歩歩いて天と地を指差しながらの事だったのだとか。

もちろんこの辺りの逸話は現実そのままのものではないと思いますが、「天上天下 唯我独尊」という言葉にはかなり深い意

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曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『縁起』

曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『縁起』

年末も間近となったこれからの時期、おみくじを引いたりして「縁起が良い」「縁起が悪い」という言葉を使う事があるかもしれません。

現在、一般的には「これから先に起こる良い事や悪い事の前兆」といった意味で用いられる事が多い「縁起」という言葉ですが、これも元々は仏教用語で「因縁生起」を略した言葉です。

「因縁生起」は、あらゆる存在は原因と条件(因縁)によって生ずるものであり、その原因と条件によって滅す

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曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『浮世』

曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『浮世』

今回のイラストのテーマは『浮世』、日常的にたまに使われる事もある(?)ので知っている人も多いかと思いますが、この言葉も元は仏教用語です。

(日常生活云々よりも、古文や和歌などの文学作品に用いられる事が多いと書いた方が良いかもですね。)

一般的にはこの世を忌み嫌い厭うような表現として使用されますが、元々は「定まらない世の中」や「常に変化し続ける世界」の事を指します。

この言葉は時代によって大き

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曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『三千世界』

曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『三千世界』

さて、今回の曼荼羅アート風イラストは、仏教の世界観(宇宙観)を表していると言われている「三千世界」をイメージして描いてみました。

三千世界という言葉は「三千大千世界」の略語で、須弥山(古代インドの世界観に存在する聖なる山)を中心とした一つの世界を千倍し、また千倍し、更に千倍した大きな世界の事を指します。

仏教の世界観における宇宙の単位の事で、一人の仏が教えを広める範囲の事でもあります。

宇宙

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曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『自力と他力』

曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『自力と他力』

今回の「曼荼羅アート的な夢筆の抽象画」は、仏教用語「自力」と「他力」をモチーフにしています。

大乗仏教で言うところの「自力」は、「自己中心的な価値観や判断力に頼りながら、自らの人生における不安や痛みを乗り越え仏道を進もうとする姿勢」の事を指し、あまり肯定的な意味としてとらえられていません。

(大乗仏教とは自分だけでなく他者も同時に救おうとする考え方で、上座部仏教は修行する事によって自らを高める

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曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『諦観』

曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『諦観』

久しぶりの曼荼羅アート的な夢筆の抽象画は、仏教における「諦観」という概念をイメージしたもの。

海中にいるような宇宙の中にいるような、いずれにしても壮大そうなイメージのイラストとなりました。

「諦観」という言葉は、「諦める」という言葉に使用される「諦」という文字がメインとなるので、多くの場合ネガティブなイメージを持たれてしまうと思います。

しかし仏教における「諦」という文字は「真理」を意味する

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オリジナル抽象画「六道」(アニメーション)

今回のイラストは【六道】をモチーフに、実験的にアニメーションとして描いてみました。

使用したイラストは合計17枚、短い動画ですが初めて挑戦したものです。

(自分が使用しているイラストソフト「CLIP STUDIO PAINT」にもアニメーション機能があるのですが、まだ使い方がよく分かっていないので、今回はパラパラ漫画風にイラストを組み合わせて作りました。)

音楽の方は、少し前から「Band
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曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『捨身』

曼荼羅アート的な夢筆の抽象画『捨身』

今回の「曼荼羅アート的な夢筆の抽象画」は【捨身】をテーマにしています。

捨身とは、仏教用語で「自らを犠牲にして仏や法や衆生を供養」したり「他の生物を救う為に自分の身を布施」したりする、菩薩の修行の中でも特に過酷なものの一つです。

捨身は特にジャータカと呼ばれる本生譚(釈尊が仏としての姿を顕す前の物語集)に多く説かれ、ジャータカには釈尊が菩薩(仏が仏になる前の修行中の姿)として行なった様々な捨身

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