昨年末から暇を見つけて少しずつ刺していた刺繍が完成しました。うちのシニア犬、ロージーです。 今使っているクッションカバーが色褪せて毛玉だらけでみっともないので、新しいカバーを縫って、両面に我が家の犬の刺繍を施そうというわけです。もう一匹のリリさんの方は既に完成しております。 実は、リリさん画を指した後に、全ページ犬の刺繍という、まるで私のために作られたような手芸本を見つけました。刺繍作家の米井美保代さんが、シルクシェーディングという写実的な技法を使って犬を描く方法を
友達がドーナツ作りにはまっていて、二週連続で、「味見手伝って〜」とお裾分けをいただきました。 アメリカにドーナツなんて豊富にあるでしょう?と思われるかもしれませんが、アメリカのドーナツは殺人的に甘かったり、絞ったら油が滴りそうだったりで、在米日本人はみんな、日本に帰ったら食べたいものリストにミスドを挙げるものです。 友人が作ったドーナツは、見目麗しく、生地にほんのり甘味があって冷めても美味しく、そして新鮮な油で揚げてあるので胃にもたれず、胃袋にも写真にもしっかり納め
2年ほど前から、しつこい痰に悩まされています。酷い風邪をひいたとかコロナに罹ったとか特に原因が考えられないのですが、いつからか、親父のようにエヘンエヘンと威張ったような唸り声を出さなければ痰が切れなくなりました。3年前にはなかったと断言できるのは、あいみょんを聴き始めたその頃、毎日散歩中あいみょんの歌を口ずさんでいたのですが、痰が絡むことはほぼなかったと記憶しているからです。 テレビの健康番組で特集していた副鼻腔炎が原因かも?と思い、耳鼻科に行って検査をしてもらったので
英語圏暮らしが長くなると困るのが、カタカナ言葉のアップデートです。日本の人と話していて、どの英単語が日本で認知されているのか、分からなくなるのです。 アメリカ在住の日本人が使うカタカナ語には、大きく分けて2種類あります。日本で市民権を得ている外来語の他に、在米邦人なら分かってくれるカタカナ発音の英単語があるのです。たとえば、「パーキングのパーミットもらった(駐車許可証もらった)?」とか「めっちゃアンコンフォタブル(不快)」とか。 問題は、ここ数年、日本で「知っている
我が家のシニア犬、ロージーが、抜歯の手術を受けました。今回のことでは、飼い主として反省点があまりにも多く、自戒の念を込めてここに書き記しておきます。 先に結論を言うと、何でもないことですが、ちゃんと歯を磨いてあげるべきでした。そして、全身麻酔が不要なデンタルクリーニングの存在を、もっと早く調べていれば良かったです。というか、そもそも犬の歯科衛生を軽んじていました。 一番の原因は、我々が、Greeniesという歯磨きガムの効果を過信しすぎていたことです。うちのわんこは
良いハンディマンを見つけたので、数年前に一目惚れして購入してあったタイルを、やっとバスルームのシンクのバックスプラッシュに貼りました。9枚セットのそのタイルには、それぞれひつじやブタなど動物の絵が青いインクで描かれています。なんとも味わい深い手描きです。 改めてしみじみ眺めていたら、私がなぜこのタイルに惹かれたのか分かりました。 『ぐりとぐら』で知られる絵本作家、山脇百合子さんの画風にどことなく似ているのです。『アヒルのバーバちゃん』のバーバちゃんにそっくりな子もい
夫が出張で不在の2週間、息子とシーフード三昧を楽しみました。 鯛めし 牡蠣鍋 タラ入り湯豆腐 石狩鍋 サバの味噌煮 ブリ照り焼き 海鮮皿うどん シーフードパスタ シーフードマリネ ポキ 明太子スパゲティ そして、白米は白米のまま食べたがる夫がいないこの時とばかりに、ご飯はもち麦入り五穀米です。 釣りが趣味のくせに、夫はシーフードがあまり好きではないのです。魚の塩焼きだとか海老フライだとかは食べるのですが、貝、魚卵は一切ダメ。そして、魚介の出汁
12年前、アメリカで犬を飼うことになって初めて、こちらでは純血種を飼っている人がほとんどいないことに気がつきました。店頭での生体販売は禁止されているので、ペットショップで買ったという人がいないのは当然ですが、ブリーダーから買う人も少ないのです。ほとんどの人が、アニマルシェルターや保護団体から引き取るようです。 さらに、ドッグランやトレーニングクラスなどの愛犬家コミュニティを覗くことで分かったことは、どうやら、“レスキュー“、いわゆる保護犬を受け入れることに比べて、純血種
元旦生まれの娘が、アメリカの飲酒年齢、21歳になったので、パソ・ロブレスのワイナリーに女子二人で行って来ました。パソ・ロブレスは、ロサンゼルスから北に400キロ、車で3時間半ほど走ったところにあるワイン産地です。 娘も私も古いものが好きで、旅先でアンティーク屋さんがあると、必ず立ち寄ります。都会にある洗練されたアンティークショップは、お洒落にディスプレイすることで付加価値をつけて売っているものが多いのに比べ、地方の店は掘り出し物が多いのです。 アンティークとは、厳密
のび太のようにすぐ眠れるのが特技だったのに、3、4年ほど前から寝つきが悪くなりました。眠れたと思ったら2、3時間で目が覚めてしまい、再び睡眠に戻るのが難しく感じるようになりました。ロサンゼルスの明け方3時は日本の夕飯後ぐらいの時間なので、姉や友達に「目が覚めちゃった〜」などとショートメールを送ると、しばらく付き合ってくれたりして、話の展開によってはますます目が覚めてしまうこともあります。 眠れないことで一番ストレスなのは、実は睡眠不足そのものではなく、「眠れないなぁ」と
2、3年前に、とある児童書が出版停止になりました。日本のかこさとしや中川李枝子のように、アメリカでは何世代にもわたって親しまれてきたドクター・スースという作家による『マルベリーどおりのふしぎなできごと』です。理由は、挿絵の中国人の描写が差別的だということだそうです。 たしかに、黄色い肌や細い目、いつの時代のものかも分からない民族衣装がステレオタイプ的であることは弁解のしようがありません。しかし、ドクター・スースの作品は概ね想像力と優しさに満ちているので、私にはその絵が作
先日、音大を出たばかりの息子が開いたささやかなビオラリサイタルに、友達で音楽家のNさんがいらして、素敵なnote記事に書いてくださいました。 うちと同年代の子の母親でありながらご自身が音楽活動をされているNさんの哲学は、私自身が音楽家ではないので、我が子をサポートする上でとても参考になります。 4、5歳から将来チェリストになりたいと宣言していた娘はともかく、息子が音楽家を志すことは、想定外でした。彼は子供の頃、重度の吃音障害があり、運動能力にも遅れがあったので、幼稚
細々と続けています…… と言うにはあまりにも断続的なので、大きな声では言えませんが、弾けるとも言えないぐらい下手くそなバイオリンを、地域のアマオケで弾いたり、小さい子の入門クラスで教えるボランティアなどしています。 アマオケと言っても収益が得られるようなレベルのオーケストラもあると思いますが、私が関わっているのは、あくまでも地域の活性化を目的とした非営利団体。つまり、レベルを問わず誰でも入れるオーケストラです。問わないのは腕だけではなく、年齢も問わないので、7歳から
先日、熱海の温泉に行った帰り道、小田原の江の浦測候所に立ち寄りました。学生時代の友人が館長を務めているので、いつか足を延ばしたいと思っていた場所でした。 江の浦測候所がどのような施設であるのか、名前からはにわかに想像しにくかったのですが、一言で言うとすれば、芸術家、杉本博司氏による、時代、空間、建築を自然と融和させた壮大なインスタレーション、といった感じでしょうか。他に類を見ない施設ですので、是非一度、足を運んでみてください。 できれば、電車で行かれることをお勧めし
1年ぶりに、横浜の実家に帰ってました。両親もだいぶ足腰が弱ってきたので、老人二人ではなかなかできない作業をやろうと提案し、20年近く手付かずだった屋根裏を片付けることにしました。 その空間は、まるでタイムカプセルでした。写真や日記、友達や先生からの手紙、そして海外出張の多かった父からの手紙。全てに目を通し、「これはどうしても」と思うもの以外は、処分しました。その作業は、幼稚園児の私、小学生の私、中学生の私、高校生の私、大学生の私との再会であり、また同時に、お別れの儀式の
犬は飼い主に似ると言いますが(あるいは、飼い主は犬に似る?)、こんなことまで似てしまうのでしょうか? 夫は十代の頃から、日本では指定難病の免疫疾患を抱えています。我が家は二匹犬を飼っていますが、6歳のリリが、1ヶ月前にアジソン病という診断を受けました。夫と同じ病気ではありませんが、やはり人間だったら指定難病の免疫性疾患です。 もともと性格的にナーバスな子ではありました。とりわけハエが嫌いで、家の中にハエが一匹でもいると、怯えてあらぬところに逃げ込んだりする子です。先