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【思春期】子どもの『朝起きられない…』の背景にあるもの【こころの専門家が心理的な視点でお伝えします】


1.はじめに



こんにちは!
スクールカウンセラーのあかね先生です♪




突然ですが、あなたは、
朝起きないお子さんに、困っていませんか?





朝、子どもが起きてこない…。





「起きなさい!」「学校遅れるよ!」


それで、イヤイヤ起きてくる子はいます。



子どもに限らず、大人でも、
眠いな~と思いながら
無理やり起きることはあると思います。
これはごく自然なことです。



しかし、子どものなかには、
どうしても起きることができず、
朝学校に行くことができない子がいます。




起きたらフラフラして起き上がれなかったり、
吐き気やめまい、
頭痛腹痛があったりする子もいて、
いくら起こしても、
気合いで起き上がることはむずかしいのです。




今回は、
こんな子どもの背景にあるものについて、
こころの視点でお伝えしていきます。


この記事を読むことで、
「朝、起きない子ども」のこころ
についての理解が深まります。



新たな視点が加わることで、
あなたの行動も、変わるかもしれません。


それではいきます!



2.「起立性調節障害」という病気



まずひとつ、
「朝、起きられない」
に関連する1つの病気について
お話しておきます。


近年、
朝起きることができなくて学校に行けず、
小児科に行ってみると、
「起立性調節障害」
診断をつけられることがあります。



「起立性調節障害」とは、
起きたときに、
なかなか血圧が上がらない病気で、
自律神経の不調によるものと考えられています。




思春期には、身体が急激に成長するため、
自律神経がついていかず、
起こりやすいとされています。



①治療法は?



仮にこの診断を受けたとしても、
薬が出て、それで治療する、
ということは基本的にはありません



学校に、午後から登校してもよい
という対応になるくらいなのです。



身体がしんどくて起きられないということに、
理不尽に叱られなくなる、というところは、
子どもにとって良いことですが、



小児科医も、
「大人になれば治る」
というくらいに説明をするようです。


②背景にあるもの



先ほどもご説明したように、
思春期の急激な成長で起こりやすいため、
「大人になれば治る」
というのは間違いではありませんが、


単に身体の問題ではなく、
こころの問題であるということもあるのです。


③身体の問題と決めつけることの恐ろしさ


完全に身体の病気だと思うと、
子どもが、それを強く意識したり、



大人もただ待つしかないのか
と諦めてしまいます。


こころの専門家としては、
この部分が危険だと思っています。


成長すれば治る、
とずっと待ち続けていても、
いつまで経っても起きられずに
大人になる人もいます。


そうすると、
社会生活もむずかしくなりますよね。

3.「朝、起きられない」とこころの関係


それでは、
こころの問題で、朝起きられなくなるとは、
どういうことなのか?


子どもは、こころにしんどさを抱えると、
「身体化」といって、こころのしんどさが
身体の症状として出てくることがあります。



腹痛や頭痛を訴える子どもも、
心理的な要因で、
本当に身体がしんどくなるのです。




大人に比べて、
自分の内面をうまく言葉で説明することが
むずかしいところがあるため、
「あたま痛い!」「しんどい!」などと
身体の症状のみを訴えるのです。


たとえば、
子どもの「うつ病」なんかも、
身体化で表現されることがあります。




大人のうつ病は、
見るからにうつっぽく見えますが、
子どもの場合は、
頭痛、腹痛、不登校や犯罪行為、暴言暴力
などで表現されることがあるのです。



つまり、
「起立性調節障害」と診断された子どもも、
「学校行きたくない…」という気持ちや、
他のこころの問題が
身体化されていることも少なくないのです。


①なぜ子どもは身体化しやすいのか?


子どもは、大人にくらべ、


今自分がどう思っているか?
どんな気持ちなのか?


という認識が弱く、
自分を省みる力がまだ育っていないため、
身体化しやすいとされています。



成長とともに、
こころがしんどくてこうなっているのか、
ということが認識できるようになってくるため、
身体化を起こしにくくなり、
こころの悩みが増えていくのです。


②身体の病気だと思い込むと


しかし、
身体の病気だと決めつけてしまうことで、
大人も、子ども自身も
「身体の病気なんだ」と決めつけてしまい、


ただただ無理をせず何も言われない日々
だけが続き、
こころの問題に向き合えないのです。



その結果、病気の治癒も、
遅れることになってしまうのです。


身体が「しんどい」「だるい」
と訴えると”いつでも休める状態”
がつづくと、



成長してもなお、
こころの問題を引きずりつづける
ということも少なくありません。



4.こころの問題への向き合い方



本来は、子どもが、
まず自分のこころの問題に
向き合っていく必要がある
のです。



そしてそれを、
周りの大人が支えていくことが必要なのです。



ここで、
子どものカウンセリングも有効とされています。



私は、
スクールカウンセラーとして
日々子どもとかかわっていますが、



自分にこころの問題がある
と自覚している子どもはそう多くはありません。



「カウンセリングに行こう」と言われると、

「悩みもないのに、
どうして行かないといけないの?」
「面倒臭い」


と言う子も結構います。


(それでも、1度来てくれると、
継続して来る子は案外多いんですけどね。)



ただ、
どうしても無理だと言う子を
無理やり連れだすというもの、
ちがうと思います。



そこで、そんなときには、
実は保護者のカウンセリング有効なのです。



「子どもの問題なのにどうして私が?」



と思われる方もいますが、
保護者の方とかかわることで、
子どものカウンセリングへのハードルが
低くなることは結構多いです。



また、
保護者ももちろん、
お子さんのことで悩んでおられるので、



守られた空間で悩みを話す場となったり、
客観的に自分を見て整理したり、
お子さんへの気づきが出てきたりすること
もあります。



お子さんの問題でも、
保護者の方がカウンセリングを受けることで、
子どもの問題が改善していくことは、
少なくないのです。




お近くの相談機関でもいいですし、
私のほうでも、お話を伺っていますので、
お気軽にご相談くださいね。



5.まとめ


いかがでしたでしょうか?


子どもの「朝、起きられない…」
の背景には、こころの問題が隠れていることが
少なくありません。



身体の病気なんだ
と決めつけてしまわず、
子どものこころの問題を、
周りの大人たちで支えていきましょう。




子どもの心の問題に向き合っていくために、
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