マガジンのカバー画像

noters

7
運営しているクリエイター

記事一覧

noters [seven] のぼさんの明治28年を。

noters [seven] のぼさんの明治28年を。

四国は愛媛県松山市の道後には、子規記念博物館がある。松山出身の俳人、「のぼさん」こと正岡子規を記念した博物館だ。

正岡子規の本名は正岡常規だが、幼名は升といったから、のぼさん、である。

さてこの博物館のメインは、もちろん子規をテーマにした展示なのだが、歴史の勉強会のような講演会や講習会の会場によく使われている。郷土史家の方や地元の大学の先生などが、地域の歴史に興味のあるひとびとに講義をしてくだ

もっとみる
noters [six] noteの宇宙

noters [six] noteの宇宙

マドリードには、プラド美術館をはじめ、世界の芸術家たちの作品を集めた美術館が多くある。その中にソフィア美術館(正しくは「ソフィア王妃芸術センター」)もあって、ピカソのゲルニカがあることで知られている。
ダリの作品も多くて、私はプラドよりソフィアのほうが好き。

いつだったか、日本から訪ねてきたデザイナーの友人を案内して、ソフィア美術館を訪ねたときのこと。

超有名な大家の作品展示とは別の展示室で、

もっとみる
noters [five] 釜煎りされたワル

noters [five] 釜煎りされたワル

「GOEMONと呼ばれた鬼」という作品が、久保マシンさんのご自分のアカウントで発表されています。これはそのオリジナルとなったものです。

太閤秀吉さまの御世(みよ)のこと。
京を騒がす鬼がいた。
徒党を組み出没し悪事三昧。
欲すれば、密かに盗むか力まかせぞ。
女子供も容赦せぬ。

太閤さまがはるか海の向こうへと手を伸ばしなされば、
こぼれざいわい、我もの顔の鬼どもが闇の都を闊歩し踊る。

やつらの

もっとみる
noters [four] おばあちゃんのノート

noters [four] おばあちゃんのノート

同じタイトルの漫画は久保マシン(C)さんが、ご自分のアカウントにて発表されています。これはその漫画の元になったストーリーです。

高校の期末テストのために夕食後も試験勉強していたら、夜空の一部がオレンジ色に明るくなっていた。

立ち上がって窓に近寄り、まじまじと空を確認する。
まるで夕焼けがその方向の空だけに戻ってきたようだ。

「まさか」

窓をあけると、どこからか聞こえる喧噪とともに、焦げ臭い

もっとみる
noters [three] ダイイングメッセージ

noters [three] ダイイングメッセージ

男は警備のために立っている数人の巡査たちに軽く手を挙げ、「立入禁止 KEEP OUT 警視庁」と書かれた黄色いテープをくぐって一般人の侵入禁止区域に入った。
巡査たちのささやきがさざ波のように広がっていく。

「明智警部だ」
「やり手の明智警部だ」
「ついに捜査一課一係の明智小四郎警部がやってきたぞ」

先回りして明智警部の到着を告げた者がいたらしく、ブルーシートに囲まれたエリアから白い手袋をした

もっとみる
noters [two]  文芸評論家 松田重純とnoteの美しい関係

noters [two] 文芸評論家 松田重純とnoteの美しい関係

<松田重純(しげずみ)noteを触り始める>

最近、匠書堂の編集長の山崎君がnoteを始めたらしい。
「なかなかまったりと出来るし、楽しいですよ。
松田先生もやりませんか」
などと言うものだから私もやってみることにした。

普段の私は、新聞や雑誌への文芸批評の寄稿、文芸雑誌における著名作家のインタビュー記事執筆、文芸評論の座談会などの仕事をしている。
だが、ここはnoteであるから、雑誌と同じこ

もっとみる
noters [one] 序章

noters [one] 序章

カシャ カシャ カシャ カシャ!   カシャ カシャ カシャ

noteをやっている人をnoterと呼ぶ

さらに、

noteをするしないに関わらず、
手紙、メール、ライン、落書き、楽譜、イラストなど
過去、現在や媒体を問わず「note(書き記すこと)」した人たちも

すべてnotersである

You are a noter. We are noters.

時代を超え、場所を超え

栄光の

もっとみる