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家庭と仕事の両立に悩む、転職したての過去の自分への手紙

転職一年が経ち、自分への手紙を書く機会がありました。
MIMIGURIの社内放送局「MIMIGURI チャンネル」の企画で、転職したばかりの方のオンボーディングの一環として、入社時の葛藤を共有し、同じ目線で対話するため手紙を書くというものです。
->MIMIGURIチャンネルについての参考ツイート
手紙を通して、オンボーディング中に感じる葛藤について対話する時間は、私自身も救われる気持ちになり、聞いてくれた方とも共感を持って対話ができとても良い時間になりました。
社内の子育て中、転職したばかりのメンバーからも、沢山共感をもらい嬉しかったので公開します。
皆子育てに仕事に頑張っててえらいよ(昔の俺も)という気持ちで書いています。

この手紙の元になった記事です

一年前の私への手紙

こんにちは。

あまり手紙というものを書いたことが無く、過去の自分への手紙というのもなかなか難しいのですが、書いてみます。自分宛なのでちょっと上から目線になるのは許してください。

1年前というともはや遠い過去という気持ちになってしまいます。
先ずはこれまでのキャリアの棚おろしを少ししましょう。一年前の私は前に目を向けてばかりで、過去や周りが見えていないと思うので。。


あなたはデザイナーとしてどの領域でも尖りきる事ができず、器用貧乏・何でも屋さんになっている自分に悩み続け、それでも続け積み上げてきた自分が半分好きで半分嫌い、それでいて自信が持ちきれないという中途半端な感じで生きてきたのではないでしょうか。まあ今もそうなのですが。

それでも前職3年間で、ディレクター・サービスデザイナー・マネージャーと、新しい領域に挑戦し、新規事業チームの立ち上げもある程度成功させ、登壇なんかもして、なんとなくデザイナーとしての次のステップが見え始めてきたところだと思います。

組織が変わる事、人と人が対話する事で、幸せなデザインのあり方に少し近づけるのではないか、そんな希望を持ってMIMIGURIに入りましたね。今だにその考え方悪く無いと思いますよ。


1年前のあなたと今の私の差分は何なのか、ずっと考えていました。その違いがこの苦しくも楽しい一年を表す事になると思います。

ちょっと紙を出してください。A4の紙の束が机の右側にありますよね、bicのオレンジ色のペンを使ってるはずです。そうそれです。あなたを取り巻く事柄について、いつも頭にある図を描いてみてください。

こんな図を描いたのではないでしょうか。私は以前あなただったので、わかります。
デザイナーとしての自分、親としての自分を通して成長を目指そうとしてますね。悪く無いアイデアかなと思います。大変そうですが。


ここで少し私の話を聞いてください。1年後のあなたと今のあなたの差分についてお話しします。

あなたは転職後初速でいきなり躓き、悩み、豪快にズッコケ、また歩き、悩み、試します。非常にざっくりしていますがこうして書くとひどい一年ですね。でも今ははっきりいえます、全然悪く無い1年だったと思います。

人生30年以上かけても向き合ってこなかった自分の弱さや、周りの人への感謝に向き合うことになります。幸せなデザイン以前の話ですね。。このタイミングで気づけて良かったと心から思っています。転職したことは正解でした。おめでとう。

まだはっきり言葉として意識はできていないけど、仕事と家庭の両立に対しての悩みが、あなた自身のものの見方が原因になっている事になんとなく気づいているはずです。

その事に腑に落ちるのが半年後、向き合い方がみえてくるのにさらに半年かかります。こればかりは自分で試行錯誤することに意味があると思います。
デザインと一緒ですね。あなたならできます。


ちなみに今の私が人生の図を描くとこうなります。


この図が何を意味するのかわかるでしょうか。

あらためてあなたが描いた図のどこに自分がいますか?

今の私からみると、仕事や家庭という概念の重なりの中でぼんやりしているように思います。とても窮屈そうに見えます。本来好奇心や衝動が強いはずのあなたはどこに行ったのでしょうか。

仕事になるとデザイナーとして右往左往し、家庭では父親としてどう振る舞うか悩む、そんな日々ですよね?

  • あなたはどんなふうに仕事がしたいですか?

  • あなたの家族とあなたはどう関わりたいですか?

  • 自分はどんな人間で、何をしている時が幸せですか?

MIMIGURIは「あなた」を本当に必要としてくれる場だと思います。家族も「あなた」を必要としてくれています。これだけ幸せな環境にいるのに、さまざまな囚われによって、あなたは自分を信じて表現する事ができなくなっています。もしかして今のあなたに一番伝えたいことはこれかもしれません。

あなたは半年後に大きな躓きを経験します。その時に自分の情けなさや周りの人の優しさに気づきます。気づいたらあとは向き合いながら前に進むだけです。

まあなんとかなるんじゃないかなと思います。

肩の力を抜いて、周りの人を信頼して、自分を大切に、
これはあなたの人生の物語ですし、あなたが試した事以上の正解はないと思います。今だに試行錯誤していますし、多分ずっと続きます。

デザインと一緒ですね。あなたならできます。楽しめますように。


2022年10月


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