えほん定食

絵本製作者。原画から製本までトータルに行っています。2001年に「絵本の作り方」の指導…

えほん定食

絵本製作者。原画から製本までトータルに行っています。2001年に「絵本の作り方」の指導を受け、絵本を作り始めました。小さな頃から読むことが大好きだった絵本を、「作る」ことがいつのまにかライフワークに……。2021年11月、渋谷○○書店に「えほん定食」として棚を開設。

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  • 製作ノート

    えほん製作にまつわるあれこれを書き止めておこうと思います。製作後記のような感じで。

  • 異な回文部いかない?

    回文がすきなので回文部…つづくかな…

最近の記事

製作ノート vol.8 『koiji '23』

『koiji '23』について製作後記を書くのを忘れてました。 今年2023年1月にチョコレート型の本を作って発表したんです。タイトルはコイジ……恋路ということで恋をモチーフにした内容にしました。 チョコ型本は初めて作ったのが2022年、で今年は2回目になります。 昨年の本はこちら ↓ 見た目というか表紙は製作年以外一緒なのですが、中身はまったく違います。 今年は「ナツ」という女子と「アキラ」という男子の恋模様にしてみました。 それからチョコ型本2年目なので何か新しさを

    • 製作ノート vol.7 「売るということ」

      先日、ある方から自作品『がまんしすぎたナツ』を読んだという連絡をもらった。それだけでも嬉しいのに、その方は「とても良かった」という感想まで聞かせてくれたので私はもう感激しきり。 話を聞くと、その方のご家族が渋谷○○書店で購入してくださったとのこと。そういう形で作品が誰かのところに届けられることもあるのだな……。 自作品をシェア本棚で売り始めて半年。恥ずかしながら売ることの意味なんてあまり考えないまま、ただ「やってみよう」と売り始めたけれど。 冒頭の話のように誰かが作品を

      • 製作ノート vol.6 「食べる大阪人~20年後のあとがき」

        (誤字があったので修正して再投稿) 先日、渋谷○○書店の「えほん定食」書店にて『食べる大阪人』の販売を開始した。 『食べる大阪人』は今から約20年前、2003年に私が描いた作品で、これまで渋谷○○書店の自分の棚で非売品として置いていた。 すると見てくれるお客様の中に「これ面白い!」とか「これ買いたいなぁ」とか言ってくださる人がいたのだ。 渋谷○○書店の棚に本を置いておくと、読者に直接会う機会がありナマの声が聞ける。これは他の棚主さんも言っていることだが、本当に有難くて嬉しくて

        • 製作ノート vol.5 「ZINE で絵本」

          絵本をZINEでつくってみた。タイトルは『がまんしすぎたナツ』。 ZINEの定義は正確なものは知らないけれど、なんでもありの自由な冊子というイメージ。“magazine”から来ていると聞いたことがある。前から渋谷○○書店で他の棚主さんたちがZINEをつくって売っているのを見て、自分もやってみたいなと思っていた。 ZINE の良いところはなんと言っても手軽に作れるところ、なんじゃないかと思っている。今回私が採用した「中綴じ製本」は、普段自分がおこなっている角背上製本の工程の

        製作ノート vol.8 『koiji '23』

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          製作ノート vol.4 「ものづくりに出会う旅」

          秋田に行って来た。そろそろ旅を復活させたい、いや、させねば!という思いからだ。 世間ではリベンジ旅なんていう言葉も聞かれるけど、私のはそんな勇ましいものではない。 完全プライベートの一人旅は2年半していないので、このままでは旅する筋肉が落ちてしまう…という焦りがあった。旅の感覚を思い出すためのリハビリのような旅がしたかった。 それに中途半端にたまっている航空マイルの有効期限が近付いていて、使ってしまいたいという事情もあった。今回の旅、JAL の「どこかにマイル」を使った旅

          製作ノート vol.4 「ものづくりに出会う旅」

          製作ノート vol.3「恋する古本」

          古本の絵本との出会いについて。 昨年11月からシェア本棚「渋谷〇〇書店」に「えほん定食書店」として入居している。一人一箱、自由に本を並べて自由に値付けして売ることが出来る書店だ。新本でも古本でもよい。私は自作絵本の他はほとんど古本の市販絵本を並べている。 実はこの書店を始めるまで、絵本の古本に触れる機会はなかった。でも実際、古本に出会い始めると思いもかけない収穫がある。 私はいつも、古本屋を営む友人のところを訪れ絵本を物色しているが、今まで知らなかった絵本が次々に現れる。

          製作ノート vol.3「恋する古本」

          先日、私の絵本を購入しましたというメッセージをもらい嬉しかったなぁ…。私のことを全然知らない人で、わざわざ探してメッセージを送ってくれたみたいで。それに対して狂喜しすぎたお返事をしてしまったのは反省してマス。その方をビックリさせてしまったと思うから。

          先日、私の絵本を購入しましたというメッセージをもらい嬉しかったなぁ…。私のことを全然知らない人で、わざわざ探してメッセージを送ってくれたみたいで。それに対して狂喜しすぎたお返事をしてしまったのは反省してマス。その方をビックリさせてしまったと思うから。

          製作ノート vol.2 「関西弁」

          絵本『ちもとぺーい』の主人公「ちも」は関西弁をしゃべる。自分の絵本で関西弁を使うのは2度目だ。 関西は私にとって親しみがある地域で、関西弁は大好きな言葉。というのも、1998年から9年間ほど大阪で暮らした経験があるからだ。 東京で生まれ育った自分にとって、大阪は初めて暮らす東京以外の街で私に大きな影響を与えた。 見るもの、聞くもの、食べるもの、すべて新鮮でカルチャーショックだった。そんな大げさな~と思うかもしれないけれど、当時は恵方巻きだって関東では知られていない行事だった

          製作ノート vol.2 「関西弁」

          製作ノート vol.1 「スローブック」

          私は2001年から絵本を作るようになった。途中ブランクはあるものの、製作はコンスタントに続けている。ただ、今まで自作の絵本は親しい人へ贈ることはあっても売ったことがなかった。それが最近になって方針転換(方針というほどのものじゃないけれど)。渋谷〇〇書店の棚で新作『ちもとペーい』を売りはじめました!…このことについて書き留めておきたい。 渋谷〇〇書店では自分の棚を開設してから、市販絵本の古本と共に自作絵本を非売品として数冊置いていた。それをお客様や他の棚主さんに「自分の作った

          製作ノート vol.1 「スローブック」