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作品集

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アクリル画、水彩画
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絵日記|雨の日の結婚式、エディンバラ市役所にて。

絵日記|雨の日の結婚式、エディンバラ市役所にて。

エディンバラのMorningsideで、なんとかという教会が毎週木曜日に開く無料の英会話教室に少しのあいだ通っていた。
そこで出会った女の子と仲良くなり、彼女のパートナーや友人も交えて、ケイリー(スコットランドのダンス)や8月のフリンジフェスティバルに何度か一緒に出かけた。たまに遊ぶ程度だったけど、それでもその子が中国に一時帰国したとき、急に寂しい気持ちになったのを思い出す。

そんな彼女がイギリ

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2023年に描いたもの

2023年に描いたもの

去年は個人的に大冒険の年で、それがそのまま絵の描き方にも現れた。画材はアクリルから水彩や油彩、版画へと移っていき、これまでのように撮影した写真の再現にこだわらず、メッセージに合わせて自分でモチーフを組み立てることもやってみた。野外スケッチで目から取り込んだ風景を描いてみたり、あとは、我流一辺倒だったのがきちんと人から教わることを学んだりもした。遊びと挑戦を重ねた一年だった。

4月

コサギ #1

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エディンバラ暮らし|版画の先生/戴冠式小話

エディンバラ暮らし|版画の先生/戴冠式小話

生活するように仕事をする人、自分の小さなビジネスを持っている人、自分の仕事を「見て!」と楽しそうに話す人。こんな人に私もなりたい。

もう2ヶ月も前のこと。ニュータウンにあるEdinburgh Drawing Schoolで版画の夏期講習に参加した。

英国にいるうちになにかしらのアートレッスンを受けたいと思っていて、直近で申し込めるものを探している中で見つけたものだった。版画なんて小学校の図工の

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絵日記|向こうの火山

絵日記|向こうの火山

家から少し南下したところにBraidburnという丘のある公園があって、そこの丘に立つと更に南のほうにPentland Hillという丘陵が見える。なんとなく阿蘇を思い出すような眺めとこの時期の阿蘇にはない肌寒さがある。いつまでもここにいたい気持ちと日本の家に戻りたい気持ちが同じ熱量で入れ替わり立ち替わり。つまり幸せ者なんだろうなと思う。

2023
水彩画

絵日記|昼寝

絵日記|昼寝

キッチンの窓から見えるご近所さんのお庭。

あまりじろじろ見るわけにもいかないが、シンクの前がちょうど仕切のない大きな窓だから、洗い物をしてたらどうしても目に入る。ここ一帯の習慣なのか英国一般がそうなのかわからないけど、特に日中はどの家も大きな窓にカーテンを引いているのをほとんど見たことがないので(レースはそもそもついていない)、公共の視線をあまり気にしない文化なのかもしれない。
そう願いたい。

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絵日記|Edinburghの街

絵日記|Edinburghの街

水彩、B5

カールトン・ヒルという小高い丘に登ると、エディンバラの中心街が一望できる。

南側には繊細で背の高いチャコールグレーの建物が幾重にも重なるオールドタウン(この絵のスコープ)、
北側には18世紀以降の都市計画のもとに造られた比較的整然とした印象のニュータウンが見える。

起伏の多い幻想的な街並みを地面から支えるのは火山。
南の向こうには切り立った崖と滑らかな山肌が連なり、火山独特の激し

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絵日記|愛されローズマリー

絵日記|愛されローズマリー

ローズマリーは肉料理に良く合うハーブとして有名だけど、抗酸化作用や血行促進作用もあるらしい。

「頭の働きが良くなるから」と食用で育て始めた実家の母。
ようやく食べれるくらいまで成長したところで、「可愛いからそのまま育てる」と間引くことすら許さない弟。

晴れの日はベランダで日光を浴び、雨の日や風の強い日は室内に入れてもらうという大事にされよう。

そしてうちのローズマリーはただの観葉植物として今

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絵日記|ひとけのない場所に咲く花

絵日記|ひとけのない場所に咲く花

新しいまちに引っ越してきた。
遠くに山が見えて反対側には海もあって、周りは田んぼと畑、家といえば一軒家かメゾネットくらいの見晴らしの良いのどかな場所。近くにはコメダ珈琲がある。

転勤の多い家に生まれて自身も根無草な気質があるから、これまでおそらく20回くらいは引っ越してる。その中でこの数年は少しずつ田舎のほうに移動してる感じがする。

移動には慣れてるし自然も大好きなはずだけど、新しい場所にはど

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趣味について|上手じゃなきゃいけないの?

趣味について|上手じゃなきゃいけないの?

趣味を本当に楽しむ上で心がけていることについて。

趣味はありますか?

私は絵を描くのが好きです。加えて、最近は野鳥撮影にもはまりました。

こんな感じで、描いたそばから、撮ったそばからSNSに載せています。

なぜか?
もちろん、あなたに見てほしいからです。
普段嬉しいことがあったら友達に話したりするじゃないですか。誰かに聞いてほしい。あんな感覚です。

当たり前だけど、自分が上手だとは思って

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【総集編】1年と少しで描いたアクリル画18枚【2021年後半-2022年】

【総集編】1年と少しで描いたアクリル画18枚【2021年後半-2022年】

前回はこちら。(2020.9.15-2021.9.13)

2021/9/19 宵のロンドン

2021.9.25 宵のロンドン

2021.9.26 誕生日の鴨川

2021.10.19 夏の鴨川と漁師

2021.11.28 大阪北浜、会社からの帰り道

2021.12.21 小笠原のクジラ

2021.12.29 小笠原のWクジラ

2022.1.1 ラズベリーケーキの元旦

2022.1.

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労働は癖になる

労働は癖になる

労働は癖になる。
働いてさえいれば、時間を有意義に使うために、あるいは退屈しないために「何をするべきか」を考え続けなくていい。簡単に社会と繋がれて寂しくないし、何かに役立ったり、日々新しいことを吸収したりすることでより良い自分になれる気がする。

いま、体調を崩して休職している。だけどここに至るまで何ヶ月も何年も「休みたい」と思いながらも、一方では仕事を続けることに強くこだわってきた。それは、これ

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アオサギシリーズ4部作

アオサギシリーズ4部作

「よく会う対象に親しみを覚える」ことを単純接触効果というらしい。最近アオサギが好きになってきたのは、よく会ってるからだろうか。

私が住んでいる地域には川も海もあり、水辺の鳥も好んで暮らしてるけどその筆頭はアオサギだ。住む場所によっては、ハトやスズメやカラスに次いでよく見るのがアオサギだという人もいるのではないか。
昨日も整形外科からの帰り、川沿いを歩いていると一羽のアオサギと出会った。

陸上で

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雨上がりの東尋坊

雨上がりの東尋坊

先日初めて東尋坊に行った。
こじんまりした静かなところを想像していたが、観光客で賑わう土産物屋の先に広がっていたのは思いの外ひろびろとした、明るい絶景。
雨上がりでさっぱり洗われたあとの黒々とした岩場に立ち、大自然のパノラマに圧倒されながら荒れた日本海を臨む。よい年明け。

ラズベリーケーキの元旦

ラズベリーケーキの元旦

すっかりお久しぶりの更新になってしまった。
あまりにも久しくて年まで明けてしまった。

去年の元旦を振り返ると、コロナで初めて帰省を断念した年だった。そのかわり夫とこれでもかというほど毎日美味しいものを食べたり、ちょうど1月1日にずっと憧れだったニシキヘビをペットに迎えるなどして過ごした。

そんな去年から一年。疫病が一旦落ち着き、ようやく帰ってきた故郷。
甘党の実家は、お正月とクリスマスと弟の就

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