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デンマークに残る性被害の実態

お久しぶりです!書きたいトピックは沢山あったのですが、それを書き始めるのに時間がかかってしまいいつの間にか結構時間が空いてしまいました泣
デンマークにお住いの方やヨーロッパに留学されている方のnoteを読んでいつも刺激をもらったり、新しい発見があるので改めてnoteを初めてよかったなと感じることが多くなりました。また自分でも何かためになる情報を発信していけたらいいなという思いが強くなりました。

先日sex and samfundという団体のミーティングに参加してきました。この団体は性的指向や性別にかかわらずすべての人が自身の体やセクシュアリティについて決める権利を促進するために活動している団体で、男女平等はもちろん、避妊や性病に関するヘルスサービスやLGBTQへの差別偏見などをなくす運動も行っているデンマーク発の団体で、オーデンセにもボランティアで構成された支部があります。この団体は秋学期に取った授業の教授が教えてくれた団体で、インスタグラムで誰でも参加可能なMTの告知があったので思い切って参加してみることにしました!(そもそも何についてのMTかもわからない状態で行きました笑 )

私以外の7人は全員デンマーク人だったのですが私のためだけにすべて英語で進めてくれました。年代は大学生や社会人、40代の人もいて、その中の何人かはこの団体でのボランティアを3年ほど続けている人もいました。
オーデンセ支部では現在は主に中学校や高校を対象にした性教育のカリキュラムの改善と教育時間の延長などを求める活動をしているらしく、他にもイベントや5月に行われるodense prideの運営をしているそうで、今回の議題はデンマークの性教育における課題とその解決策、それを達成するためにどのような活動をすればよいかなどの提案などが行われました。

以下は話し合われた内容とメンバーと私が挙げた問題点や解決策について紹介していきます。

デンマークの現状
・国内で起こったレイプの加害者として25歳以下の若者が50%以上を占めている
・週に200人ほどの人がレイプされているというデータが出ている(sex and samfund,2020)
・レイプ被害は外よりもプライベートなパーティーなどで起こっている(知り合いにレイプされる件数が多く木曜日と金曜日に件数が多くなる傾向がある)→その曜日はパーティーが開かれたり多くの人が飲みに行って活発になる時期だから。
・NO means NOについての意識が足りていない
・オーデンセの6つの高校が性的同意を含めた専門家による性教育を必要としている
・バーやクラブなどで性的被害を受けたとしても従業員が助けなかったり無視する事例もある

デンマークの性被害や性教育に関しての問題点
・50パーセント以上のデンマークの若者が低用量ピルについて性病を防ぐ役割があると勘違いしていること (Sex and Samfund, 2020) 
・避妊の責任を女性に頼りすぎている傾向がある→デンマークだけでなくヨーロッパやアメリカなどでは避妊の方法が沢山あるため女性側の負担が多くなる傾向にあるそう。
・性教育における指導者の教育が不十分であること。
・性教育におけるカリキュラムは同じでも学校によって内容が違っていること
・学校に専用のカウンセラーや教師が必要である
→またその費用をだれが負担するのか?国が出してくれるのか?

問題点に対しての解決策
・性的同意について性教育に取り入れる抗議を続けていく
・企業や政治家とのコラボ活動をする→性教育に関する資金をもらうため
・性被害が多いバーやクラブでの従業員の教育や、性的防止を訴えるステッカーを配布する
・高校生の集まるパーティー会場で避妊具を配る

レイプ被害に関しての課題が多く出たことから、それを改善するのに、性的同意に焦点を置いた性教育の必要性があるという結論がでました。

デンマークで同意なしの性行為がレイプとして認めたのは(2020年可決)、ヨーロッパではデンマークが12番目の国だそうで両方の当事者が性行為に同意しない場合、それがレイプになります。以前の法律では性的暴行の罪に問う場合、加害者から暴行・脅迫があったことや、被害者が抵抗できない状態だったことを検察側が立証する必要があったが今回の法律改正で被害者が訴えやすい環境ができたのではないかと思います。

デンマークでは毎年約1万1400人の女性がレイプまたはレイプ未遂の被害に遭っている一方で、2019年に警察に報告されたレイプ被害は1017件で、有罪判決を受けたのは79件にとどまった(国際人権NGO「アムネスティ・インターナショナル」)日本の件数に比べれば件数は多いように見えるが日本よりも性被害を告発しやすい環境や制度が整っているという面もあるのかもしれないですね。しかしお隣のスウェーデンではレイプの件数が欧州で一番多く「レイプ大国」という不名誉な評判も、、上記のようにレイプの件数が多いのは意識や解釈の問題と捉えることもできますが、数字の多さを見ると言い訳に聞こえてくるような、、私はあまり詳しくないので深堀はしませんが何かスウェーデンの事情に詳しい方がいれば教えてほしいです。気になります!

また私が秋学期に受講していたSDGs関連の授業の教授の話もこの記事に乗っているのでデンマークの性的同意に興味がある人はさらにチェックしてみてください。

またsex and samfund のオーデンセ支部のインスタグラムのリンクも貼っておくので興味がある方はぜひチェックしてみてください。

デンマークは安全な国と言われていますが、まだまだ問題点が残っているのが現状です。でも日常生活の中で性にオープンな部分やそのトッピクに関してタブーな文化があまりないことに驚いたり様々な発見があったのでデンマークの性教育などについても今後深堀して発信できればいいなと思っています。

それではhej hej~~

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