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デザイナーの人事評価制度について自社セミナーで語ってみた話

どうも、2ヶ月ぶりです。
あしたのチーム デザイン事業部 部長 鈴木雄大です。

今回は、8/9に登壇した自社セミナーデザイナー組織の作り方とその人事評価制度に登壇の経緯と実際に登壇してみて感じたことを書いてみようかと思います。

登壇のきっかけ

デザイナーになって15年、ずっと「デザイナーの給料ってなんで安いんだろう」と思っていました。デザイナーの仕事は表現のレベルに差があれど常に「0→1」を作る仕事であり、おいそれよとできる仕事ではないという「自負」がどこかにありました。ただ「自負」だけで大人たちに給料のことを話すのは難しいこともわかっていたので「いつか自分が成長したら…。」そんな風に思っていました。

ただ、自分が大人になってみて、転職で自分の市場価値を知ったり、人の給与を決めたりなど、想像以上に難しいことだとわかりました。そこから色々と考えた末、「デザイナーがデザイナーのことを、デザイナーって何?ってことを伝えていないから評価されないし、給料も安い」と、思うようになり人事評価制度を扱うあしたのチームに入社し、ビジネスにもつながるのであれば、試しに登壇してみようということで、今回のセミナーの登壇に至りました。

やってみてどうだったか?

当日のアジェンダはこんな感じでした。

1. あしたのチーム デザイン事業部の設立背景と今
2. 今のデザイナー市場と採用についてとデザイナーの役割の定義(市場感)
3. デザイナーのマネジメントについて(採用〜採用後〜マネジメント)
4. 実際の目標設定と評価制度の変遷(2018年3Q・2019年1Q)
5. Q&A
6. あしたのチームの商材のご紹介

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当日は、制作会社の方が多くいらしていました。そんな中、特に興味深かったのは以下の質問でした。

Q1. 当社もデザイナーの人事評価に悩んでいる。残業を減らしたいのですが、クオリティも落としたくない。必ずしも、仕事の時間とクオリティとは比例しないことが問題。残業は多いがクオリティは低い。という人にはどうすれば効果的に仕事をしてもらえるか。
Q2. クリエイティブチーム立ち上げるに当たって、どのように個々のメンバーを評価していけば納得のいく評価制度になるのか悩んでおります。コンピテンシー(定性目標)とMBO(定量目標)のバランスなど具体的な方法が知りたいです。

など、「質」と「量」を定義し自分たちがなにで評価されるのか、なにで評価されたいのか、なにで評価するのか?が見えていない印象でした。※コンピテンシー(定性目標)とMBO(定量目標)については下記のリンクをご覧ください。

確かにデザイナーの「質」の定義は特に難しいです。が、自分はデザインという行為(特に意匠)は「手段」と考えています。要約すると

ビジネスにおけるデザインは「デザイナーの制作欲求を満たすためにデザインをするのではない。」「欲求でデザインはしてはいけないし、きっかけがその発想なのであれば、そのデザインは世の中に必要ない可能性が高い。」

ということ。

なのでデザインを作る前には必ず、課題と他者の要求が存在し、そのことは基本的に測れるものです。なので、結局は「量」が定義できることが前提にデザインがあるので「質」の定義はそれら測れるものに対しての達成度合いということになると思います。

例えば、2018年1Q(4月〜7月)に立てたデザイン事業部の定量目標は

テーマ(課題):コーポレートのデザインの統一
1. あしたのチームのロゴをリニューアル。
2. 6月末までに紙媒体全てを決定したロゴに合わせてリニューアル。
3. 6月末までにコーポレートサイト、LPのデザインをリニューアル。
4. 紙・Webのデザイン運用をルール化。VIマニュアルを作りデザインを管理できるようにする。

このように段階を分解して難易度と1〜4の達成基準で定量目標としました。この工程の中に「ロゴデザインのコンセプトを決める」や「経営陣へ納得感のあるプレゼンをする」など、それぞれ必要な行為があると思いますが、必要なことをひたすら分解していくと自ずと「質」に関わる「量」が現れるはずです。

さらに分解すると、デザイナーは表現を探るために調査をしますよね。そして、調査の結果を参考に表現できるのか?を探る工程でデザインパターンを検証します。結果「デザインのパターンを<n個>作る」が、発生し「量」につながります。

目的を明確にし、ロジカルに考えてデザインをしていれば、きっと誰でもできることなのかなと思います。

と、いうわけで、こちらが当日の登壇スライドです。

来ていただいた方には、

「気づきになった」
「数値と可視化が大事だと感じた」
「自分自身をもっとアピールしなければならないと感じた」
「まずはチームでどうするべきか考えるきっかけになった」

など、嬉しいお言葉をいただきました。参加していただいたみなさま、ありがとうございました。また登壇できればと思います。このブログを読んでいる方、こちらの登壇スライドが何かの参考になればと思います。

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あしたのチーム デザイン事業部では、来年の3月以降JOINできる新しい仲間を探しています。チャレンジ精神旺盛な人であればどんな方でもOKです。まずはカジュアルに弊社でお話ししましょう。採用とは別に、マネジメントや評価、人事周りのことに興味のある方もぜひ。

では、また次回。

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