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【くらしの東洋医学 鍼灸で元気に】老化防止と長寿に味噌!?

鍼灸治療では、症状の改善に役立てる、日常的な養生の方法のひとつとして、食生活上で気を付けることをお話することがあります。
今回は、そんな食養生の中から、『味噌』をとりあげ、そのヒミツ、味噌パワーのすごさをご紹介していきます。
『4.味噌の簡単レシピ』では、味噌汁のあまりを使った簡単変身レシピ【あまり味噌汁の変身わざ】をとりあげています。
では、最後までどうぞお楽しみください。

1.味噌のいろいろ

中国名は『醤(しょう・ひしお)』といい、だいず、そらまめ、小麦粉を原料とし、これらを発酵させて作る味噌のことを指します。
日本各地には味噌の産地があり、生産される味噌にはたくさんの種類があります。

その原料から分類をすると、
・米味噌 大豆に米麹を加えて作ったもの
・麦味噌 大豆に麦麹を加えて作ったもの
・豆味噌 豆味噌は大豆のみを主原料としたもの

・上記を混合した調合味噌
に分けることができます。

また、出来上がりの色により分類すると、
白味噌
・淡色味噌
・赤味噌
に分けることができます。

読者のみなさまの地域には、どんな種類の味噌がありますか??
筆者の鍼灸院『鍼灸 あやかざり』は千葉市に所在していますが、いろいろと調べた限りでは、千葉周辺は古くから水と米に恵まれていたことなどから、発酵を利用した食品の製造が盛んに行われてきたようで、味噌もその一つとして多く生産されているようです。

2.栄養学としての効能

味噌の中に含まれる栄養素の注目すべき効果としては、次のようなものがあります。

①動脈硬化・高血圧・心臓病の予防
リノール酸はコレステロールを下げ、サポニンは抗酸化作用があり、老化防止に役立ちます。

②骨粗しょう症の予防
味噌に含まれる、イソフラボン、ビタミンE、カルシウムの協調的作用により、骨を丈夫にします。

なお、味噌の中の塩分は水分の貯蔵を促進し、血圧を高めることから、高血圧、浮腫みのある方は控え目の摂取をする、または塩分濃度の低めの味噌を選ぶようにすると良いでしょう。

3.東洋医学的な効能

東洋医学的には、味噌は以下のような属性と効能をもちます。
【性質と味】 鹹・甘、平(鹹・酸・冷)
【関連する臓腑経絡】 脾・胃経

①清熱解毒(せいねつげどく)
身体にこもった余分な熱を収め、毒を解消する。
かつての民間療法では、やけどをした直後に、味噌を湿布して使用していたこともあります。

②解熱徐煩(げねつじょはん)
身体にこもった余分な熱を収め、ストレスを解消する。

③補虚
身体に不足する気(エネルギー)・血・津液を補い、胃腸の働きを整えます。

4.味噌の簡単レシピ

昔から『一汁三菜』といわれてきたように、「ご飯」・「汁物」・「菜(おかず)」を組み合わせた食事はバランスが良いといわれています。
この「汁物」の代表が、味噌汁です。
味噌汁を作ったけど、中途半端に余らせてしまった、同じ味で飽きてしまったなどということはありませんか。
そんな方へ、とっても簡単でおいしい、あまり味噌汁を使った簡単レシピをご紹介します。
インスタントの味噌汁でも良いですが、お気に入りの味噌を使用して作った味噌汁のちょっとしたあまりをアレンジして、翌日に味変を楽しむのもおすすめですよ!

【あまり味噌汁の変身わざ】

1.追いめんつゆ
めんつゆを追加したのちに、うどんやそうめんなどの好みの麺を入れて煮込むとと、あっというまに味噌風味のおいしい麺類に変身します!
さらに、野菜を追加すると食事バランスがぐんとよくなります。

2.追い牛乳
これ、想像を絶するおいしさです。まろやかで洋風、だけど和風、という表現しづらいおいしさです。
入れる牛乳の量はお好みで、クリーミーにしたい人は多めにするとよいでしょう。
ごはんをいれてリゾット風にするのもよいですし、パスタ、ジャガイモなどを具材に追加してもおいしいです。

3.追い豆乳
上記の牛乳が苦手な方へ、豆乳を使用することをおすすめします。
豆乳は沸騰させてしまうと分離しやすいことから、豆乳が沸騰する前に火を止めるようにしましょう。
牛乳の場合と同様、ごはんをいれてリゾット風にするのもよいですし、パスタ、ジャガイモなどを具材に追加してもおいしいです。
また、豆腐と野菜を入れて軽く煮込むのもGOODです。

4.追いインスタントカレー
あまり味噌汁にインスタントのカレーを追加したら、ぜひ、カレーうどんにしてみて下さい。だし汁の効いた、おいしいカレーうどんの出来上がりです!

5.追いキムチ
冷蔵庫の住みに眠っているキムチありませんか?
味噌汁にキムチを入れると、ピリッと辛い、韓国風チゲ風味の味噌汁があっというまに出来上がります。
さらに、もやし、豆腐、冷凍の海鮮などを加えると、簡単スンドゥブのできあがり。
あまり味噌汁が、おいしいおかず一品に大変身です!

冷蔵庫の片隅に放置されている味噌や、食べ残して捨ててしまっている味噌汁の残りはありませんか?
ぜひ一度、簡単レシピをお試しくださいね。

そのほか、インターネット上には、味噌を使ったたくさんのレシピが出回っています。
それらを活用して、味噌を上手に食生活にとりいれて元気になりましょう!
いかがでしたでしょうか?
『老化防止と長寿に味噌!?』はお楽しみいただけましたでしょうか?

このように、身の回りにあるいろいろなものを東洋医学的にみていくと、鍼灸ほかにも、身近なところに自然治癒力を高めるヒントがたくさんあることに気づかされますね。

それでは、鍼灸でからだも心も元気になりましょう!

鍼灸 あやかざり
千葉駅5分 完全予約制 女性と子ども専門の鍼灸治療院
千葉県 千葉市中央区新町1−6 ラポール千葉新町202
TEL:070-8525-6132

https://ayakazari.com/

画像の出典:https://www.photo-ac.com/

参考文献:『中医臨床のための中薬学』、『東方栄養新書』


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