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嫌だったことを他人に転嫁しない自分でいたい〜大事な人と仲良しで居続けるために

人にやられて嫌だったことはやり返さないのが理想ではある。しかし、誰かにやり返さないと心の鬱憤が溶けない人もいる。
エネルギーは良いものであれ、悪いものであれ、世の中には巡っているのだと感じる。
……………
5分おきにチャットが届く、たとえ会議中だろうが、土曜日だろうが、23時であろうと構わない。日に50近くも連絡が来れば見なくもなる。というか見ようもなくなる。すると今度は部下を通してチャットが来る。
要件は納期前で集計しようがないアンケートの集計。

いち早く異常に気づいた部長によると、彼自身、「今やって」と追い込まれて来たから、人を追い込む人間になってしまったとのことだった。私以外の人からも「彼のしつこさに参る」との訴えがいくつがあるそうだ。

「彼を嫌いにならないで、分かって欲しい。」
と部長が話してくださる。
「私も『直せと言われて直せば、戻せ』と言われてここまできたので彼の気持ち、分かります。だから嫌いとかではないです。」
と本心を伝えるが、心の中には怖い思いが残ってしまっていた。
……………
理不尽な攻撃が3週間続いていたことで、嫌いにならなくとも溜め込んだ恐怖と理不尽な思いは身体に残ってしまった。その結果、私自身、おしゃべり好きないつもの私からかけ離れてしまった。
なるべく会わないように、彼から依頼のミーティングは「一人でできるので」とお断りした。無意識だった。

挨拶もせず、話し合いからも逃げて、安全地帯を作る。完全に逃亡癖が発令し、壁で自己防衛したのだ。

ただ仕事をこなすマシーンのように職場に行った。

人が環境に作られていくことはよく分かる。人に「怒られないようにすること」、「言われないようにすること」に注視し、在るべき姿からかけ離れ、
弱そうな人に皺を寄せたり、ストレスを転嫁してしまう人もいるだろう。
私はその皺寄せとストレスを受け取ってしまった。そして、呑み込めなくなり、壁の中へ逃げていた。
…………
私がもう我慢が効かない人になってしまったのは、部長の目からも明確だったのだろう。嫌と思うと即反論することで対処するようにもなった。何より職場で誰とも話さない日が続いた。
部長から
「仕事は能力の有無ではなく、思いやりで振られるのだから、あんな奴でも先輩だからコミュニケーションを取ってよ。
嫌なことあった時は一呼吸置いて自分に話して。」
との電話が届いたのだった。

恐怖から出来た防御壁が少し溶けた気がした。
転職して約2ヶ月半、ようやく話しをしてもよいと思い始めることができた。
…………
人を採用する時、会社の能力不足を補填するだけではなく、性格が壊れてしまったメンバーを補正してチームを作る目的のこともある。「早く早く」と言われて仕事をし続け、他人に対し異常な執着心で理不尽な要求を続けることが出来たのは、その頃に溜まり心に残っているストレスの解消方法だったのだろう。
ただ私は受け入れられないし、受け入れた分は他人ではなく攻撃主に反撃する。逃げて壁を作る、話さないという形で。

本来は、嫌だったことは人にやらないのが理想だが、そうもいかない。嫌だったことにしろ良かったことにしろ、受け取ったものはそのまま別の人に流れることもある。まるで見えないキャッチボールのように。

きっとそんな人は何処にでもいて、ストレスを受け取ってくれる人を探しているのかもしれない。ただ私は組織という大きな補填で受け取らない人にはなれた。
部長の配慮がなかったら、今も逃亡し続け、反論し続けていただろう。ある意味彼の様になっていたかもしれない。
…………
いつの間にか攻撃的な人になっていないか、
毎日家族に「おはよう」と言うことができているか、
友達に会った時に愚痴を言っていないか、
よく考える。
毎日、自分を見直す。

気付かないうちにストレスを大切な他人に向ける人に自分は決してなりたくない。転職してからの3週間、受けた理不尽さが忘れられないほどに悲しかったからこそ、自分に注意することは怠らないでいたい。

備忘録として。

とても嬉しいので、嬉しいことに使わせて下さい(^^)