堀口兵策

元・船乗りの詩人です。八十路少し手前から詩作を始め、 5作品がCD化されました。 @H…

堀口兵策

元・船乗りの詩人です。八十路少し手前から詩作を始め、 5作品がCD化されました。 @Hyosaku Horiguchi

最近の記事

やさしき里

<やさしき里>      人びとは やさしき里や 富田町           五十年(いとせ)を過ぎて さらに幸あれ <夏の夜の夢>      賑やかに うたや夜店や 笑い声              富田の里の 夏の夜の夢 <花とかすみ>      くれは山 花と かすみと 朧月             ほろ酔い酒と 唄ひとつ <祭り唄声>      いにしえに 祭り唄声 賑やかに             手拍子楽し 家持様も <遠き日の人>      遠き日の

    • 短歌 集い

      <百花繚乱>    しあわせを 呼んで呼ばれて 玄関に         陽光溢れて 百花繚乱 <児童祭り>    わが里に 春風吹いて のどかなり         祭り太鼓や 子等と楽しむ    健やかに 大きくなれよ 良き子等よ         願う心や 春の祭りに <大人のクリスマス>    あな楽し ひととせ巡り 今日の日は        人と絆の うたの花園 <喜寿の集い>    子等孫と 喜寿の祝いに 集いたり       

      • 短歌 祈り

        <祈りの旅>    年月は 雲の流れか 夢の間に                                         八十路はろばろ 祈りの旅へ     <悔いなき感謝>    内川の 潮の香りに包まれて          悔い無き生涯祈る冥福                         (姫野病院にて 故代谷松男様へ) <天女>    己が身の 心のすべてを ゆだねしは          天女のごとき ひとのありしは <天女 2>    ふくよか

        • 幸の多かれ

          <明るき声>      ひさびさに 美容院より 妻帰る            回復嬉しや 明るき声に <老いの目>      老いの目にやさしき女医の 神の技           明るき視界 ふたたび我に <令和のひかり>      子の年を 七度迎え わが妻に           令和のひかり 幸(さち)の多かれ <令和の時代>      うつつ世は うつろいかわり すぎて行く           平成去りて 令和の時代に   <さりげなく>      さりげな

        やさしき里

          放生津八幡宮 大伴家持郷顕彰

          ほろほろと 降るつゆ雨に 濡れながら     いにしえ偲ぶ 家持の碑に 家持の 碑を訪ねきて うたを詠む       潮(しお)の香(か)漂う 奈呉の社(やしろ)に     いにしえも 今も未来も つつがなく                   家持祈る 民のやすらぎ 慈しむ 民を思いつ 奈古の地に        神の社と うたと祈りと 松籟の 間にまに聞ゆ 家持の        吟詠民の 心の奥に  家持を 慕い崇める 民ありて     

          放生津八幡宮 大伴家持郷顕彰

          さくら・さくら

          佳きひとと 満つる桜の 花のもと      楽しかりけり 生きてこの日よ 青空に 満開桜 輝きて      美しきかな 自然のあやなし あちこちに 桜咲きたる 呉羽山      この里に住み われは喜寿なり いとおしき ひとにも想う 今を咲く      しだれ桜に われを忘れて 春雨に あがらうことなく 散る桜      いさぎよしとも心静かに 桜咲く 佳き日友より 良き便り      つつがなきこと 喜寿を迎えて 目瞬めく さくら さ

          さくら・さくら

          いのち確かに

          <われは何者>    “がん ”得しも 八十路を超えて 尚 生きる          望みを持てし われは何者 <やさしき絆>    見舞うひと 見舞われるひと いつくしむ          やさしき絆 花の連なり <神の剣>    おそいくる 病魔を退けし 若き医師            鋭きメスは 神の剣か <宛なきかなし>    老いの身の やまい癒せし 医の人に            恩返しする 宛なき かなし  <病院食>    しみじみと 味わう 院食 美

          いのち確かに

          短歌 波まくら マイウェイ

          <波まくら>    ふるさとの 海辺に立ちて 来し方の          波をまくらの 人生ひとつ    遥かなり 七つの海の 波まくら          男の生涯 胸に悔いなし <二の丸橋>    船人を志してぞ 五十年前       二の丸橋を 渡りし吾は    紅顔の三つボタンの 友輩(ともがら)を        思い偲びし 二の丸橋に                 (機関科十四期生 同窓会誌に掲載)    この人と 迷わず生きて 五十年       

          短歌 波まくら マイウェイ

          日々の幸

          <朝陽>    何気なく 過ぎ行く日々が いとおしい         明日も朝陽を 拝む倖せ      <花の籠>    都会より 心やさしき花の籠         妻ほほえみて 子等の名を呼ぶ <狭庭>    狭庭(さにわ)にも 春夏秋冬巡りきて         よきひと偲び 日々美しく <マグカップ>    良き人の 思いを込めし マグカップ         朝のコーヒー 更に楽しく <影絵>    メルヘンの 影絵の世界 清治展           八十路

          日々の幸

          短歌 草花に託し

          <生け花展>     彩りに 水面に影を 映しけれ        草花香る 夏の涼風 <かきつばた>     濡れ染めて ふかき むらさき かきつばた       妖美に咲きて われを誘う <かぼちゃ>    花も咲け 美味き実もなれ 育ちゆく       かぼちゃの茎の のびる楽しさ <バラ満ちて咲く>    住むひとの 絶えて久しき 荒れ庭に        今を盛りに バラ満ちて咲く <つゆの草>    つゆ草の あちこち咲きて 古庭に       やさしき思い

          短歌 草花に託し

          短歌 母

          <母> 百年をこの世に在りて 吾が母の            咲きたる花の 神と覚しき <折り鶴> み佛の ご加護に百年 わが母の           千羽万羽の 鶴の祈りに <百一歳> 百一歳 母の命の 尊けり           恩義も深く ただ感謝のみ <百と四年> わが母の 百と四年 世にありて            念仏三昧 生きて佛に <ほとけ眼差し> 美しく 老いしわが母 百四歳                                   

          短歌 母

          呉羽山

            東に立山の 峰仰ぎ   西に万葉 二上山   南におわら 唄の里    北に広びろ 日本海   越中国の 中程に   小高き山の 姿よく   眺望ゆたかな 呉羽山   春はさくらが 満ち咲きて   夏は涼風 蝉しぐれ    秋は紅葉に 装いて    冬は静かに 雪化粧    遙か縄文 古代より    人 幸福に 住める郷   嗚呼 美しき 呉羽山  ★平成二十八年一月十四日 ©Hyosaku Horiguchi  ★Photo: Wikimedia

          呉羽ハイツ

             東に優しい あゆの風    西に万葉 二上山    南に八尾 おわら唄    北にひろびろ 越の海    眺望 豊かな 湯の宿り    宵のむらさき 星月夜    ともしび明かり 射水野の    煌めく夜景 万華鏡    笑顔で集う 人々の    楽しく憩う 湯の宿り    遥か縄文 古代より    緑につつむ 豊饒の    夢とロマンの 理想郷    嗚呼 美しき 呉羽山    倖せ満ちる 湯の宿り      ★写真©(有)ホリフォート    ★平成二十五年

          呉羽ハイツ

          古里よありがとう

             大きく おおらかな姿    いつも変らぬ 古里の山々    清らかな水の流れ 川面の光り    せせらぎの音 歌うように囁くように    春は草花 野に満ち 小鳥達のさえずり    夏はみどりの中の 涼風    秋 澄み渡る 空の下    赤い柿の実り 黄金波打つ 稲穂の田の広がり    冬は深雪に包まれ    家々の明かり 暖かくほのぼのと    良き人 懐かしい人々の住む美しき古里    古里はいい 忘れ得ない古里    古里の空 遠くとも    古里を想う

          古里よありがとう

          古いピアノ

          私の傍に 古いピアノがある 私はピアノが弾けない でも古いピアノの傍にいると 思い出のいろいろな音楽が聞こえてくる 童謡、クラシック、ジャズ、E・T・C ブランデイグラスを片手に 静かな秋の夜  音のないピアノを聞きながら  ひとり夢の世界を彷徨う  ©Hyosaku Horiguchi ★Photo ©Gryfiindor from Wikimedia Commons    

          古いピアノ

          放生津八満宮(ほうじょうずはちまんぐう)

          旧母校の近くに所在する、同神社は奈良時代に越中国司を務められた大伴家持が創建されたと伝えられている由緒ある神社である。 私、昭和27年入学、当時上級生が新入生を学校周辺を案内する習わしがあった。先ず最初に訪れた場所が当神社であった。 2礼2拍1礼を教えられ真摯な気持ちで参拝した事が懐かしく思いだされる。当時神社の裏側はすぐ海岸で日本海が一望出来たが今は埋立てられ魚市場倉庫等が並び時の変遷が感じられる。しかし境内は昔と変わらず潮の香りが漂い松籟の中に美しい姿を見せている。

          放生津八満宮(ほうじょうずはちまんぐう)