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やりたいことを複数の活動に分けて実現する

最近考えていることは、やりたいことを仕事だけで実現しようとしないことです。近年は本業以外にも副業やボランティア、プロボノなど選択肢が増えていますから。

やりたいことのすべてを会社でやらせてもらえるわけじゃない

自分がやりたいことを仕事にするのもいいですが、もしそれを実現しても、やりたい作業ばかりではありません。

例えばモノづくりをしたい人がエンジニアになったとします。一見やりたいことを仕事にできています。しかしモノづくりをする上で、企画会議や関係各者との調整事などもあります。

また仕事である以上は作ることよりも品質検証(つまりテスト)に力を入れなければいけません。不具合を出してリコールなんてわけにはいきませんので。好きなことを仕事にしても、作業内容が好きなことばかりではないのです。

さらにモノづくりであっても、自分にとって関心が持てるものを作れるかどうかは解りません。ときにはあまり関心の持てないものを作らされる可能性もあります。

よって自分がやりたい理想を会社ですべて叶えることは不可能です。どこか妥協しなければいけません。それでも半分から3分の2くらいは叶えたいところです。

そもそもやりたいことを仕事にすることは困難

お金が発生するからこそやりたいだけではダメ

仕事はお金を払う顧客が存在しなければ成り立ちません。会社に所属しているとここを見落としがちです。仕事=会社や上司に言われたことをやるというイメージになってしまいますので。

お金を払う顧客がいるということは、やりたいことをやっても顧客から見てお金を払うだけの価値がなければいけません。よってできることが基準になってきます。

例えば経営者、経営コンサル、デザイナー、医師、弁護士などは誰でもできる仕事ではありません。

赤字の会社を立て直してくれと言われて立て直すことは誰でもできるわけではありません。優れたデザインなんて素人には到底無理ですし、医師や弁護士など士業は専門性が高すぎます。

お金が発生しやすい仕事もある

ITや介護のような人手不足かつ離職率の高い業界は、常に人を欲しているためお金をもらうハードルが低いです。

ただしこれらの業界はあくまでも技能面でその職に就くためのハードルが低い(つまり未経験者が入りやすい)のであり、離職率が高いことからもハードワークが求められます。

介護のハードさは言うまでもありませんし、ITも多重請負による丸投げ体質など業界的構造があって長時間労働や低い給料となっており、離職率が高いのです。

こう考えると、お金をもらうのに必要な条件はやりたいことではなく、できることや他人が辞めやすいことだと解ります。

会社で叶えられないことは会社以外で叶える

今は副業やボランティア、プロボノなどが広まってきています。会社ですべてを叶えることが不可能であることも考慮すると、会社と副業やボランティア、プロボノを組み合わせることで、自分がやりたいことのうち実現できることを100%に近づけていくということが可能です。

私はかつて、やりたいことを実現するためにベンチャーに入ったことがあります。仕事自体には満足していましたが、経営が行き詰って会社は潰れました。

それ以来やりがいというものが持てずに人生について悩む日々が続きました。

今振り返ってみると、会社にすべてを依存していたのだと思います。やりたいことをやる場所が会社しかないから、会社がなくなったらすべてを失ってしまったのです。

今は倒産やリストラが珍しくありません。中小企業やベンチャーは倒産の危険性が高いです。安定しているように見える名だたる大企業でも、容赦のないリストラを繰り返し、ときには経営破綻します。

こう考えると会社だけにやりたいことを求めるのは危険すぎます。副業やプロボノ、あるいは社会人サークルなどを組み合わせて、やりたいことを実現できる場所を複数持つことが、人生におけるリスクヘッジになるのではないかと考えています。

終わりに

今回の内容は誰にでも当てはまることではないと思います。しかし私自身が路頭に迷った経験から書きました。

今もまだやりたいことを実現できているとは言えませんが、少しずつ活動を増やして100%に近づけて行っています。

会社ですべてを叶えようとすると、選べる会社が少なすぎたり、ちょっとしたことで今の会社は自分の理想と違うと思って転職してしまったりします。

でも会社以外にもやりたいことを実現できる場所があれば、気が楽になります。会社である程度妥協できるようになります。

気持ちを楽にして生きる方法も人生には必要なのかなと思います。

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