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(F86) 近年の人事評価をめぐる世界の大きな潮流-4 (2020.6.8) by カオナビ より抜粋加筆しました。

⑺ 評価制度の最新トレンドとは?

近年の人事評価をめぐる世界の大きな潮流として以下があります。

Ⓐ評価期間をできるだけ短くする
Ⓑ考課の細かいレーティングを廃止
Ⓒフィードバックの内容に重きを置く


このようなグローバル企業が増加中です。
実際にレーティングを廃止した企業には、良い影響が見られるという事例が報告されています。


【レーティング廃止企業事例①】Microsoftの例

Microsoftの人事役員であるJ.リッチーは、
従業員に評定および順位を付けることによって、協働へのリスクが生まれると見ていました。

しかし、2013年に評定を廃止したところ、
社内のチームワークが向上したと語っています。


【レーティング廃止企業事例②】GAPの例

GAPでは、レーティングを廃止する代わりに、以下を義務付けました。
Ⓐ月に1度のコーチングセッションを受ける
Ⓑ部門長ミーティングを増やす

部下も評定を気にするストレスがなくなり、上司と以前よりも緊密にコミュニケーションが取れるようになったと感じているそうです。


⑻ 人材マネジメントの潮流と評価制度

こうしたトレンドの背景にあるのが以下です。
Ⓐ環境の変化
Ⓑ企業の人材マネジメントへの考え方の変化


評価期間の変化に関しては、
年次や半期、場合によっては四半期であっても現代のビジネスサイクルから見ると長過ぎます。

以下が大きな理由といえるでしょう。
「期初に立てた目標への達成度を評価しても意味をなさないケースが増えてきた」


レーティングを廃止する傾向については、人事部門や管理者たちの間で以下の議論が起こりました。

「レーティングに費やす手間と時間が膨大であるにもかかわらず、
実際に査定記号をつける行為自体が、ダイレクトにパフォーマンスに影響しているとは思えない」


以下の背景があります。
「少ない人数を可能な限り育成し協働させ、利益を最大化することこそが、組織の有効性と効率性を高めると考えるに至った」


⑼ 業績向上と社員の能力育成のために

次から次へと人を雇い、競わせて消耗させて使い捨てる、というマネジメントのやり方は以下を招くことになりました。
ⓐリスクが大きく非効率的
ⓑ協働意欲を削ぐような過度な成果主義


それを推し進めるよりも、
業績向上・本人の能力を伸張させるために、「率直な話し合いの場を設ける」ことを選ぶ企業が増えているのです。


(10) 評価を受ける当人が納得するか

鍵となるのは評価を受ける本人がどう納得するかで、
評価の正確性を追求することではありません。


時代が変わる中で、
日本企業が人事評価への納得性を高めていく仕組みを構築する必要性はますます高まります。

以下のままではパワハラに発展し、もはや生産性は上がらない時代です。
「トップの感覚が昭和型の精神論で満足を得る形」

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp