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「無意識」と「意識」≒「古典」と「新作」

「無意識を意識化できる場所」という言葉が刺さりました。

たしかに青山ブックセンターで衝動買いすることは、日頃意識していないけど心の奥で引っ掛かっている何かを未読の本に接することで顕在化させる行為なのかもしれません。「ああ、俺はこういうことを知りたかったのか」「こういう作品に触れたかったのか」と。

それを可能にする何かがあの空間には息づいています。そのときは買わなくても気になっていろいろ調べて「やっぱり読もう」と思い立ち、オンラインで購入することもあります。

割と広いお店なので、いわゆる「目的買い」で使用することも可能です。ない本は注文すればいいわけですし。でもそこで終わってしまうのはもったいない。もちろん欲しくない本をムリに買えという話ではありません。欲しい本が見つかってもすぐレジへ行かず、ゆっくりと全ての棚を巡ってみて欲しいのです。

洋雑誌、絵本、デザイン、アート、画集、哲学、実用、ビジネス、文芸、コミック、、、「ん?」と手を伸ばしてしまう一冊が必ず潜んでいます。これが「無意識」の「意識化」ということではないでしょうか。

そしてその後押しをしてくれるのが、以前にも紹介した素敵なBGM。先日新たなプレイリストが公開されました。

本でも音楽でもプロレスでもそうですが、古典の傑作に親しむことと現在進行形の新作を楽しむことは同じくらい大切だと思っています。前者を怠れば各ジャンルが長年守り抜いてきた何かを見失いますし、後者を疎かにすると閉じた「環世界」に安住してしまい、価値観や感性をアップデートする機会を逸してしまう。

慌ただしい日々の中で気づかぬうちに判断が鈍っていく、考え方が杓子定規の前例主義に染まっていく、そういう惰性化を食い止めるには意識的に動いて新しい何かに触れるのがベスト。独特の着眼点を持った本屋やCDショップに足を運ぶことは確実に助けになります。

音楽に関しては私もけっこう保守的なので、いいキッカケをいただきました。職場で自分が担当する棚も新旧の良書を織り交ぜた「無意識」を「意識化」できる場所にしていきたい。

また近々お邪魔します。

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