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「Y2K☮note」の原点となった2冊

noteを始めて3年半が過ぎました。

いつもありがとうございます

一歩踏み出したきっかけは離職した後で時間があったこと。そして堀江貴文さんの「ゼロ」に触発されたこと。何かを変えたい、でもどうしたらいいかわからないという人にオススメです。

著者とは考え方が合わない方こそ手に取ってほしい。相容れぬ意見を持つ人の本にも学べる点はあります。むしろ普段避けがちな分だけヒントの宝庫かもしれない。

話を戻します。

最初は、noteで本屋業界の抱える問題や書店員が直面している理不尽な実状について書くことは考えていなかった。小説をいくらかでも販売できたらいいなぐらいの軽い感覚でした。でも更新を続けるうちに、いつしか心の叫び、真情の吐露にふたをできなくなっていく。

もちろん末端の非正規雇用が拙い文章を少々書き連ねたぐらいで、すぐに何かが変わるわけではない。正社員になって会社の上の方へ行く方が近道でしょう。「踊る大捜査線」で和久さんが言っていた「正しいことをしたければ偉くなれ」は真理だと考えています。

ただ、そういう欲はない。お客さんと接する最前線にいながら変えるのでなければ、必ず頭のなかと現実に齟齬が生じる。

ではどうするか? 似たような状況にいる全国の書店員とネット上で団結し、フォロワー数を含む目に見える影響力を世間へ示し、組織の公式アカウントから発信するのもひとつのやり方でしょう。

ところがそれも性に合わない。学生時代に、インカレの国際交流サークルで大学の代表を務めました。熱い心を持ち、美しい理念のもとに集った同志たちがいつしか互いのエゴを耳触りのいい言葉で正当化し、罵り合いながら分裂する。生々しい惨状を何度も目の当たりにしました。

ひとりでやる。その気概がないと群れてもロクな場所へ着地しない。少なくとも私の場合は。

若い頃の苦い経験がいまの姿勢の原点になりました。と同時に、後押ししてくれた一冊もあります。その本と出会えたことで「やっぱりそうか」と確信できました。↓です。

出版は2016年。「ゴーマニズム宣言」や「おぼっちゃまくん」で知られる漫画家・小林よしのりさんと篠崎にある「読書のすすめ」の店主・清水克衛さんの対談本です。

デモやSNSが無力とは思いません。でも弊害も少なくない。だったらひとりで本を読み、過去及び現在の偉人たちと対話しよう。学んだことを仕事の現場や日々の日常へ落とし込み、実践しよう。誰もがそうやって少しずつ己を変えていけば、必然的に社会全体も変わっていく。

読書のいいところは、自分とは真逆の意見であってもぶつからずに済むこと。そして「この見解には反対だけど、べつの論点では賛成」という共通項を見出せること。私が堀江さんの「ゼロ」から学んだように。

「孤独を貫け」にも?な箇所はあります。↓とか。

清水 綺麗ごとばかり教わった子どもは、大人になって社会に出たときに「こんなはずはない」と思ってしまいますよね。大人の世界には、汚いことなんていくらでもあるんだから。
小林 「ゴー宣」は大人向けの漫画だけど、そういう意味では「おぼっちゃまくん」の延長線上にある作品なんですよ。「学校の先生が教えるような綺麗ごとを信じるなよ」と、悪いことを教えることによって、読者の心をタフにしてあげている。

「孤独を貫け」150P

言わんとすることには頷ける。しかし諸手を挙げて賛成もしかねる。漫画を読んだだけでタフになるとは思えないし、学校の先生を単純化し過ぎでは? でもそれでいいのです。なぜなら読書の醍醐味は「答え」ではなく「問い」をもらうことだから。他の誰でもない己の頭で考えるきっかけをいただくことだから。

何が正しいか、どう変えていくかを本を読み、不条理な現場で働くことを通じて考え、発信していく。時間がかかっても自分の信じたやり方で。

矛盾しているかもしれない。でもあえて言います。共に孤独を貫きませんか?

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