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自分で考えるしかない

おはようございます!!! 書評行きます!!!

「新型コロナ-専門家を問い質す」 
光文社 2020年出版 小林よしのり、泉美 木蘭著、157P

(以下は読書メーターのアカウント https://bookmeter.com/users/49241 に書いたレビューです)

コロナは「日本では」インフルエンザ以下の危険性。手洗いうがいで十分。隔離も自粛も必要ない。明確なデータと科学的エビデンスに基づいて導き出されたこの結論がなぜ無視されるのか。検査数を出さずに陽性者の数だけ毎日発表するなど、明らかにメディアの報道姿勢はおかしい(大きな数を提示されたら、まず分母と割合を調べろというのは「ファクトフルネス」でも言及されている)。指定感染症から外さないと他の病気の患者へ手が回らなくなり、医療崩壊が起きる。コロナにかかっても死なない人が失業や経営悪化で自殺に追い込まれるのも理不尽だ。

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結論が一緒でも、そこに至るまでのプロセスやそもそもの考え方が正反対。ゆえに同じ主張をしているのに相容れない。そういうことがよくあります。

たとえば私は憲法9条を改正すべきだと考えています。自衛隊を戦力として認め、その上で行動規範を法で厳格に定めるべきだと。でもこれは戦前回帰とか日本を戦争のできる国にしようという意図ではありません。そういう意図で「9条改正」を主張する声が大きいので一緒くたにされてしまい、「おまえは右なのか」「戦争したいのか」と見られることが不本意でした。

私が9条改正に賛成なのは、安保法制が認められた現状では日本はアメリカが定期的に起こす侵略戦争に嫌でも協力させられてしまうし、その報復としてのテロに巻き込まれる危険性が高いから。つまりこれまで通り平和であり続けて欲しいからこそ9条を改正し、集団的自衛権を封印し、他国の動向に左右されない自立した国家になるべきだ、という考えなのです。

著者の「コロナはインフルエンザ以下」「自粛も隔離も必要ない」という主張も、しばしば「コロナはただの風邪」とだけ言って選挙活動をしていた連中と混同されます。でも著者は彼らとは違い、明確なデータや科学的なエビデンスをしっかり打ち出しています。メディアに登場して脅威を煽り続ける連中の欺瞞も理詰めで論破しています。日本と海外で重症者数や死亡者数が大きく異なる理由やスウェーデンの「集団免疫」政策の成功、さらに同国の死亡者数が他の北欧諸国よりも多い事情にも言及しています。

もしこれがエボラ出血熱だったら、自粛も隔離もロックダウンも必要でしょう。しかし現状のコロナでそこまでやると経済の破綻を招きます。自殺者が増えるし治安の悪化にも繋がります。他人事じゃありません。同調圧力に流されない己の考えを持つためのキッカケとして、この本を強くオススメします。

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