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ブランディングと、マーケティングと、デザインの違いは? ①

この3つの違いって意外とわかりにくいと思ってる方多いんじゃないでしょうか。特にブランディングとマーケティングの違いは何がちがうのか、認識も人によりバラバラではないのかと思います。このテーマは2回にわたって書いてみようと思います。今日はこの3つの違いについて改めて考えてみました。すこし乱暴なくらいに簡潔に要約しますと

ブランディング= ファンをつくるコミュニケーション
マーケティング= 売れる仕掛けをつくるコミュニケーション
デザイン= 情報整理されたコミュニケーション


ブランディング= ファンをつくるコミュニケーション


会社や事業、サービス・製品を人につかってもらい、愛用してもらいリピートしてもらう。これを「ファン化」とでも呼ぶとしたら、ブランディングの最終目的はファンを増やすことです。このためには、ポジティブな価値を感じさせ顧客の心をつかむことがブランディングの目的です。同類製品・サービスの中で購買される時に自然想起され、購入のファーストチョイスになるユーザーの心のポジションを掴むことが本来の目的です。


マーケティング= 売れる仕掛けをつくるコミュニケーション


ではマーケティングはどうでしょうか? こことブランディングの違いが少しややこしい部分かもしれません。サービス・製品が「売れること」と、「愛用されること」は同じではありません。そのため、マーケティングとブランディングは明確に違いをわかっておく必要があります。

この違いの事例をあげますと、どんなにたくさん売れる商品でも、それが価格理由だったとした場合、より安価な競合商品が生まれると乗り換えられてしまいます。これにおいては元の商品に「ブランド力」があったとは言い難いわけです。つまり結果としては「一時的にマーケティングはうまく行っていた。ただブランディングはうまくいっていなかった」という見方ができます。ブランド価値(ブランドエクイティ)が顧客に浸透していれば、少々の価格競争では顧客は離れません。価格理由で仮に一時的に離れたとしても、ブランドのファンであればまた購入の機会はあるかもしれません。

では、ブランディングとマーケティングは全く相関関係がないのか?
というとそうでもないです。
サービス・製品が売れれば当然ですが、市場で認知は自然とあがります。より注目されることは、購買されるチャンスが増えるわけですので、マーケティングがうまくいくと、一定の層においてブランド力があがる可能性は高いです。逆もしかりでブランドとして価値を感じてもらえば、その分、製品・サービスの購入にもつながりやすいのは言うまでもありません。ブランド力とマーケティング力は相乗的に状況的によくもなればわるくもなるものなんです。

ちなみにブランド力がなにを指すかは意外と曖昧かもしれませんので、以前説明をした記事をご紹介しておきます。

私は以下のようにとらえています。

ブランドを見てもらいたい様に見てもらえている度合い × ファンの数

ブランド力


話を戻しますが、極論を言うとファンだからといって別に製品・サービスを購入しなくたっていいわけじゃないですか? 売り上げに直接つなげなくても、たとえば口コミを起こす、情報共有による拡散をするなど、お金を落さなくても人がブランドに貢献できる行為はあります。つまり「ブランディング」は売れるようにすることが目的ではないです。ブランディングが目指すのはユーザーが抱くブランド価値の向上であり、業績の向上ではありません。

ブランド価値の向上 ≠ 業績UP


売る仕組みをつくるのはマーケティングです。よって、ブランド価値の向上と業績向上は相関していますがイコールで結ぶことはできません。
売る仕組みづくりと、ブランドを好きになってもらう仕組みつくりを履き違えると、本来の目的を履き違えた事業施策は迷走します。


では次回は、デザインのお話をしていきます。

デザイン = コンセプトを形にする活動」とお伝えしましたが、デザインとマーケティング。デザインとブランディングの関係は全くことなる視点が求められますのでそれを説明していきますね。

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