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The Astronaut 第5話(最終話) ~BTS ジンさん1周年おめでとう!~
第5話 僕は、君を
『空に向かって伸びる神秘的な光線が目撃されました』
テレビをつけっぱなしにして寝そべっていたジンは、ニュース報道の声につられて窓に目を向けたが、その途端に慌てて身を起こした。見えたのだ。遠くの窪地で放たれた光が空へ向かって真っすぐに伸びたのが、本当に見えたのだ。それは、修理が完全に終了したことを知らせる、宇宙船ウットからの合図だった。
ジンはスーツに着替えると、ウチューヒ
The Astronaut 第4話 初めての気持ち
第4話 初めての気持ち
「危ない!」
彼女の乗るジテンシャが、太陽の光を反射して鈍く光った。一瞬の出来事だった。ジンが駆け寄った時にはすでにヴィクトリアは立ち上がっていたが、涙をこらえているのかどこかが痛いのか、歯を食いしばって俯いていた。
「怪我していませんか」
ジンはヴィクトリアの顔や手足を確かめると、ほっとしたように息をついた。何日か続いた雨のせいで、ジテンシャの練習がしばらくできなかっ
The Astronaut 第3話 君と一緒に
第3話 君と一緒に
今、道に迷っているのも計画外の出来事ではあった。新しいクロスワードを買いに、市街地にある駅前の売店まで行こうと言い出したのはヴィクトリアだった。
クロスワードは、ジテンシャほどすぐには慣れることができなかった。
「ジンは知らない言葉がいっぱいあるでしょ?だからこれをやったら、勉強になるんじゃないかな」
そんな彼女の提案で始めたクロスワードだったが、ヴィクトリアとのジテンシ
The Astronaut 第2話 君の輝き
第2話 君の輝き
彼女の名前はヴィクトリアといった。
「これはジンね」
リビングの床に腹ばいになったヴィクトリアが、クレヨンで指し示しながら言った。ジンは体育座りをしていた手を緩め、画用紙を覗き込んだ。
「宇宙から来たから、ジンは宇宙飛行士なの」
「『ウチューヒコーシ』とは何ですか」
ヴィクトリアは、今度は黒いクレヨンで絵の中のジンの頭をぐりぐりと塗りつぶし始めた。
「うーん…宇宙に行く人?大
The Astronaut 第1話 始まり
第1話 始まり
(さて、どうしたものか)
心の中で呟いたが、それは決して修理についてではなかった。ジンは無意識のうちに目を細めた。
(ここは、とても眩しい)
初めて訪れた星だった。ウットにぶつかったのは小さな星屑にすぎなかったのだが、当たりどころが悪かった。しかしやむなく不時着した場所が、このような心地よい星だとは。
(僕は、運が良かったようだ)
いま、広い窪地に沈むように傾いたまま止まってい
【花様年華】”俺たちの教室”ってどこにあるの?
花様年華の物語は「全てがここから始まった」。7人だけの秘密基地。辛いこと苦しいことを一瞬だけでも忘れて、思い切り笑ったりふざけ合ったりできた場所。壮大な物語の起点であり、終着点でもあるこのアジトの教室。
だけど、私はふと思いました。
・・・つまりそれってどこ??
THE NOTES 1の巻末ページでは架空の都市ソンジュの地図を見ることができます。
ですが、少し見にくいので…今回は@Sub_ve