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LGBTQのL/ややアセクシャル/社会と個人/読書

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  • ダダ漏れ読書感想

    読み終えた本への行き場のない思いをつらつら書いた読書感想。

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    日々過ごしていく中でやたらとインパクトがあって思わず書き留めたくなった、キャッチコピーとか小説、エッセイの部分や歌詞の一部などを残していくよー。

最近の記事

現実とはなにか?来たるVR全盛期に向けて考えようぜ!アップデートされた哲学問答『リアリティ+』

VRは現実?リアリティを巡る哲学の冒険  VR:ヴァーチャル・リアリティは現実か?って質問されたらなんて答えます?直感的にはいいえな気がしませんか?私はそうでした。  じゃあAR:拡張現実は現実か?って言われたらなんて答えます?私ならいいえって言うけど前のVRほどの確信がない気がする。では、SNSを通して顔も見えない相手と恋をするのは現実か?って言われたら、ためらいもなくはいって言う。  この質問でのはい、いいえの違いってなんだろう。何をもって私は現実と判断してるんだろう

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      マティス 自由なフォルム展

      • 短歌って面白い!いつもの生活がちょっと違って見える本3冊

        短歌って面白くない?って思ったこと  義務教育期間中に家族で百人一首を散々やって遊んだおかげか、三十一文字のリズムだけは身体に未だに残っている。昔覚えた歌の数々もだいぶ忘れてしまったけれど、それでもいくつか覚えてる。  だけど現代の短歌や歌人に興味はあんまりない。そんなふうに過ごしてたんだけど、ここ最近短歌って面白いって思ってる。本屋でなんとなく買った『短歌と俳句の五十番勝負』が面白くって、久しぶりに三十一文字の世界を泳いでる。  詩っていうのは難しい。読むのが簡単なよう

        • この作者天才か⁉読み手の世界観を揺さぶりまくる唯一無二の奇想の書 『グラップラー刃牙』はBLではないかと1日30時間300日考えた乙女の記録ッッ

          エッセイ本のふりした推しへのラブレターですッッ(でも傑作だから読むべし!)  評論とはそれで一つの作品である。って言葉を昔なんかの本で見たことがあるのだが、この本ほどそれを痛感させてくれる本もないと思う。  この本は色んな意味で完成されている。作品への愛、愛ゆえに冴え渡る分析と名言・迷言、本当に色んな意味で見どころが多い。唯一無二の作品だから、オタクの必読書としてどっかのリストに入れられるべき一冊だと思う。 いちいち名言が多すぎるッッ  この本の魅力はいくつもあるけど。

        現実とはなにか?来たるVR全盛期に向けて考えようぜ!アップデートされた哲学問答『リアリティ+』

        • マティス 自由なフォルム展

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        • 短歌って面白い!いつもの生活がちょっと違って見える本3冊

        • この作者天才か⁉読み手の世界観を揺さぶりまくる唯一無二の奇想の書 『グラップラー刃牙』はBLではないかと1日30時間300日考えた乙女の記録ッッ

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        • ダダ漏れ読書感想
          47本
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          本が好きな人になら絶対好き!おすすめ過ぎる書評集『エクス・リブリス』!

          未知なる本への案内人、書評  書評って読みますか?場合によっては全く読まないなんて人もいるかもしれない。私の場合は頭が凝り固まっている気がする時に読みたくなる。  読みたいと思って積み上げた本の山に魅力を感じない、本屋で、図書館でなんとなく読みたい本が見つからない。ちょっといつもと違うものが読みたい時が定期的に訪れる。頭の中にいつもの流れが入ってこなくなるのだ。  そんなとき、頼りになるのが書評、自分だったら選ばない本を眺めて視点を広げてくれる。  読みながら付箋を貼って

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          自分ではやらないけれど人がやってるとこは好き!ゲーム受け身人間が楽しかった本と雑誌

          超受け身にゲームを楽しんでいます  自分ではやらなけど人がゲームしているところを見るのが好きだ。  ゲームをやらないのは熱中しちゃいそうで怖いし、壊滅的にセンスがないから。加えてゲームよりも本や漫画が好きで、ゲームに興味が向かなかったっていうのがある。  大人になってから人のやってるゲームを見るという楽しみに出会ったと言ってもいい。自分には絶対出来ないな華麗なプレーを見たり、千変万化のゲーム世界を観察出来るのも楽しいし、ゲーム実況ってありがたい存在だよね。実況している人のお

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          絵画と美術館

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          +25

          『母、アンナ』暗殺されたジャーナリストの娘が語るアンナ・ポリトコフスカヤとそれからのロシア

          アンナ・ポリトコフスカヤとは誰か?  熱心に読むわけではないけれども、その名を見るとつい本屋で手にとってしまう人物がいる。アンナ・ポリトコフスカヤ、主にチェチェン紛争での取材報道で知られるジャーナリストだ。  欧米では危険を顧みずチェチェンに出向き、真っ向からプーチン政権を批判するその行動を讃えられている。  現在ロシア国内で発行停止となっている新聞社ノーヴァヤ・ガゼータに所属し、2006年に殺害された。彼女が殺された日はウラジミール・プーチン大統領の誕生日だった。  

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          2023ベスト本:10冊

           今年読んで印象に残った本10冊と一言感想。 『その名を暴け』綿密な調査の過程と、記者たちの情熱と協力者たちのやり取りが胸熱ですごかった。映画もよかった。 『サイボーグになる』障害を持つとはどういことかと、考え方が変わった一冊でした。うまく言語化できないけど、読めてよかった一冊。 『第五の季節』『オベリスクの門』『輝石の空』N・K・ジェミシンの破壊された地球シリーズ。壮大なSFシリーズ、よくぞこれ完結出来たよなーとひたすら感服した。 『セカンドハンドの時代』ソ連ってど

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          一対一の恋が息苦しい?なら別の方向性を考えてみない?恋愛の常識に問を発する良書『もう一人、誰かを好きになったとき ポリアモリーのリアル』

          初めて読むのに最適っ!ポリアモリーの入門書  ポリアモリーって言葉ご存知でしょうか。モノガミーの対義語、恋愛対象になる人が一人に限定されないことを示すもの。は、それって浮気では?と怒りだす前に、もうちょい聞いて。  世の中の多くは一夫一妻制だし、世の中は恋人と言えばカップルという常識で成り立っておりますね。しかし、世の中には例があれば例外あり、このカップルという形に当てはまらない関係性の築き方をする人たちがいる。  それがポリーと呼ばれるポリアモリー(複数愛)を実践する人々

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          これ最後まで読み切れる人いるの?っていう衝撃が待ち受ける3部作完結編『卒業生には向かない真実』

          読むと落ち着かない気持ちにさせられる、青春ミステリ3部作完結編  「ミステリ史上最も衝撃的な3部作完結編!」と出版社のサイトにはある。一見するとよくある販促の煽り文句に見える。  私もそう思っておりました。でもこの作品本当に衝撃的だった。正直、何度読むの止めようかと思ったか、先を知りたくなくて飛ばし読んでちょっとホッとしては読み直しては、またちょっと読んで「イヤ、ちょっとちょっと無理無理!」と虚空に叫ぶ。そんな読書をしておりました。  読み終わって二週間近くが経ち、ようやく

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          現代翻訳ミステリ史!読みたくなる本が多すぎる問題不可避な『アフター・アガサ・クリスティー 犯罪小説を書き継ぐ女性作家たち』

          アガサ・クリスティー評論と現代ミステリ史が一冊に!内容も充実の『アフター・アガサ・クリスティー』  犯罪小説って読みます?それも日本のではなく、海外の。って言うと、結構な確率で名前が覚えられないから読まないと、割と言われる。あと、翻訳された文章の言い回しが苦手っていう声もある。どれも海外文学あるあるだ。  それでもそんな数あるハードルを乗り越えて(?)日本の読書界に君臨するあるミステリ小説の女王がいる。その名はアガサ・クリスティー、もう紹介するのも陳腐なくらい有名ですね。

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          LGBTQの就活イベント「ジョブレインボーしごとEXPO2023」に行ってきた

          セクマイ向けの就活イベント:ジョブレインボー  セクシャルマイノリティ向けの就活イベントに参加してきた。新卒、中途採用をしている企業が26社参加しており、企業ブースを見飽きたらイベントスペースで講演会も聞ける内容盛りだくさんなイベント。  他にも就活でのメイクアドバイスや、就労支援サービスの出張所などもあって、単に元気バリバリで仕事探ししてるのか!って人向けにしてないのも良かった。  会場は新宿で、開場15分くらいでも結構な人のいりに驚く。(写真撮影は個人のプライバシー

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          ブックガイドとしてもおすすめ!『絶望名言』が面白い

          元気なんか出したくない、あと三年くらいは閉じこもってたいようなときに読みたい『絶望名言』  意味もなく落ち込む、日々の生活に追われてなんか疲れてやる気がしない。悩みの原因は分かっているけど、何のやる気もしない。失恋した、仕事が上手くいかない。  人生、調子のいい時よりも悪い時の方が圧倒的に多くない?っていう理不尽をどうやり過ごすか。そんな誰もが抱える鬱陶しさ、暗い気持ち、負の感情を真正面から見据えちゃう企画。それが『絶望名言』。  元気なんか出せないってときは、素直に元

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          歴史的視点で考察する宗教が生まれてくる背景『多神教と一神教』

          宗教を身近に感じるために古代史を巡る名著『多神教と一神教』  「あなたの信仰する宗教は?」って聞かれて即座に答えられない人生がはや何年だろうか。葬儀のときだけ仏教徒の振りをするっていうのが一番実態に近い気がする。  でも、これって自分が特例だとは思わない。むしろ、現代に生きていると特定の信仰に帰依するって感覚を持つのは難しい。いわんや一神教をや。  そんな現代生活においてどこか隔たりを感じる宗教の中で、特に親しみがわきにくい一神教(ユダヤ教、キリスト教、イスラーム)がど

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          なるほど、わからん!で終わらせないために『ACE アセクシャルから見たセックスと社会のこと』

          異性愛、恋愛至上主義に疲れ切った人必読かも?『ACE アセクシャルから見たセックスと社会のこと』  世の中は恋愛かセックスにしか興味ないんかいって思ったことありませんか?恋愛映画でもないアクションやスリラー、ホラー、コメディ、到るところに恋愛の要素があってうんざりしたことは?  周りから独り身の期間長すぎじゃない?ってなんとなくディスられたり、付き合っていればいたで結婚しないのか、パートナーシップ結ばないのかと、何かと「次の段階」へ進めよと余計なお世話焼かれたり。  世の

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