アパレルデザイナ―が考える、繊維の『産業ゴミ』について
こんにちは!C+H (シープラスエイチ)デザイナーのhanaです。今日は商品の紹介を一旦お休みして、個人的に!個人的にですよ!!最近思うことをツラツラと書き留めたいと思います。
▼衝撃の映像
皆様、TBSテレビで放送された『クレイジージャーニー』の報道局特派員の方のレポートの回をご覧になられましたか?
私は見て、衝撃を受けたんですね。
もちろん、繊維業界にいる以上、ゴミ問題に対して考えるところがありましたが、映像として見るとスゴイ衝撃だったのです。
▼ファッション産業のゴミは年間9200万トン
大量生産、大量消費時代から脱却しきれない状態が、こういった数字になり、『クレイジージャーニー』でも放送されたような事実が世界のいたるところでおきているのだと痛感します。
▼じゃぁゴミにならないように少量で作ればいいじゃないか?
はい。私もそう思います。
売れ残らないように、大切に使ってもらうように、最適な数量で作ればよいじゃないか?と思いますよね?
でも、それだと不利益が出てしまうという側面もあります。誰に不利益が出てしまうかというと、私たちを支えてくれている工場さん達です。
例えば、、、
今までは100枚作っていたけど、在庫を持ち過ぎないように80枚の生産に変更したとしましょう。
そうすると、工場さんへのお支払いは単順に80%になります。(工場さんの売り上げが減るということです)
また、100枚を100時間で作っていたけど、80枚の生産にしたら単純に80時間で生産できる!というものではなく、90時間かかったりするんですね。(雑な解説で申し訳ないです。)
そうすると工場さんは90時間分のお金が欲しいとなります。当然ですよね?これが少量で生産したときに出るチャージアップの理由の一つです。
私たちは90時間分のお支払いをするのですが、そうすると予定よりコストがかかることになります。そうすると利益を削って予定していた価格で商品を出すか?店頭での販売価格を上げるか?という選択になります。(これでも工場さんの売り上げは90%です。)
▼全部は守れない、SDGs17のゴール。
SDGsの17つのゴールを見るたびに思うのです。
全部は守れない。と(個人的な意見です。)
世界全体が良い方向に進むための道しるべなのは分かります。でも、先ほどの1つの側面だけから見ただけでも分かるように、一方方向へ自分達の軸足が動くと、もう一方へはおろそかになってしまうというのが個人的な感想です。
自分達は何者で、何を守るのか?はハッキリさせないといけないと思っています。
▼じゃぁ、何をするべきか?
1.過度な生産はしない
(もともとしていませんが、、、)
2.工場さんに正しいお支払いをする
(コチラも大丈夫。毎回話して決めているし、私、値切らないので)
3.工場さんに正しいお支払いをしても会社に利益が出る商品づくりをする (コレ!!絶対コレ!!コレしかないんです!!!)
本当に『1着作る』ということにたくさんの人が関わっているので、私の動きが変わると、誰かは喜ぶかもしれませんが、必ず誰かが悲しむんですね。なので、C+Hに関わる人、全てを守るには、私が『より価値のある商品』を作らなければならないんですっ!!!!
生地の値段も上がっています。糸の値段も上がっています。
当然です。電気代も上がっているのですから。この値上げを吸収できるぐらい『より価値のある商品』を作らないと、生地を生産してくれてる人、糸を生産してくれている人も守れません。
『より価値のある商品』にするために私はデザインというツールを使って、C+Hに関わってくれている人を守らなければならないのです!!
ファッション産業のゴミ問題は私に、私の在り方を考え直すきっかけをくれました。
私は守るよ!!たくさん助けてもらうけど、
自分を鍛えて、鍛えて、もっとC+Hに関わってくれている人を守るんだ!!
今日は意思表明に近いものになってしまいましたが、私ぐらい小さい力しか持たないデザイナーでも大きな問題に対して、出来ることがあると思っているし、やらなければならないと思っているという話でした。
また遊びにきてくださいね。
今度はちゃんと商品の話をしますね!
C+H デザイナー hana
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