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吉野まで歩く②|歴史に触れる歩き旅

竜がつく山に登りたい思いで
奈良県の竜門岳を目指した3月9日
計画時からアクセスの悪さが難点でした

基本的に公共交通機関を利用し
起終点別のワンウェイで歩きたいので
歩き始めと歩き終わり場所は超重要

当初は竜門岳だけ登ろうとしてたけど
南北に山が連なってることを知り
縦走しついでに他の山も登れそう🍃

その後、竜門岳付近を近畿自然歩道が通り
その道が吉野山に通じることも判明し
ついでのついでに歩きたくなる😙

欲望のままにルートは決まり
高低差、距離共にハードやと予想できたが
直近の東海自然歩道でも同様ルートを
歩いてたこともあり挑戦してみることに🙌

ただ確実に日没ギリになりそうで
歩き終わりに家に帰る気力あるかも微妙…
ということで最終目的地の吉野山周辺に
宿を予約して当日を迎えました👍


長丁場でハイクと歩き旅の要素あり
内容が濃く長くなりそうだったので
起点からハイキング終わりまでは
前半として別の記事で書いてます✏

今回はその続きから…

《後半》近畿自然歩道で吉野まで歩く


この記事では後半の歩き旅を書きますが
前半のハイキング内容をおさらい🍃

起点としたのは近鉄大和朝倉駅
そこから音羽三山の登山口となる
音羽山観音寺まで歩き、稜線を縦走
大峠、三津峠を経て、竜門岳へ…

大和朝倉~山口神社までの経路

・時間:約6時間30分、・距離:17.0km
・登り:1370m、・下り:1230m

ここまでの記録(YAMAPより)

この時点で時間、距離共に
普通のハイキングより歩いてて
気持は大満足、達成感ありまして…
本心は計画した自分を少し責めてた😒

とはいえ宿を予約してるので
何としてでも吉野へは行かなければ…
という別の感情に支えられてた😂

ただ行程が長いのでもしものための
エスケープルートは検討してました

黄緑:予定ルート|山吹:エスケープルート

竜門岳から下山したのが
山口神社少し先の平尾地区で
そこの通過時間次第で
予定通りか否かを判断予定でした

宿到着時間は18時が最終で
予定ルートだと3時間半かかるので
平尾地区通過は最終14時半でしたが
実際には14時でクリア🙌
予定ルートを歩くことに決定🍃


この先、吉野までの大半は
近畿自然歩道ルートを辿ります

近畿自然歩道とは近畿を中心とした2府7県を通る長距離自然歩道で、連続的な道ではなく多くの道が交じり合うように設定されてるのが、東海自然歩道とは違う感じ🍃

今回は31ある奈良県ルートのうち
以下、2ルートの一部を辿りました
東海自然歩道のように辿るのが目的ではなく
歩きたいルートにあったのが近畿自然歩道
という感覚での歩き旅です😆

竜門岳~平尾地区
津風呂湖~吉野山

津風呂湖沿いの長い道のり

この日、出発時点では晴れてたけど
竜門岳への途中で雪が降りだし
その後は降ったりやんだり⛄

山では気温低かったので
濡れんかったけど下界は濡れる😢
傘持ってたけど風強いので意味なく…
面倒なのでレインフードで凌ぐ

目指すは津風呂つぶろ
津風呂湖の末端

ここから湖沿いの道を延々歩く…
末端だけやと大きく見えないが
歩くと地図上よりも長く感じた💦

津風呂湖越しの竜門岳

沿い道を歩いてると雪は止み
穏やかな青空が見えてくる…
雪が幻か、青空が幻か😒
この日の天気は変わりやすい

釣り具、ボートレンタルもできるらしい

津風呂湖は1961年、津風呂川をせき止め作られた。周囲32km、広さ150ha、深さ45mで、奈良県でも有数の湖沼です。春は桜、秋は紅葉など、湖面から四季折々の景色を楽しむことができる。また関西屈指の人気釣場としても知られており、ヘラブナ、コイ、ワカサギなど…

現地の看板より一部抜粋

春の桜、秋の紅葉としか書いてないが
冬の風雪も味わえる☃️

堤高は54.3mを見下ろす

道は入組む湖に沿ってあるため
直線距離に比べて歩く距離が長い💦

快適やと思ってたら急に雪…
湖面の冷気と共に吹き込むので
山よりマシやけど寒かった🥶

津風呂春日神社

津風呂の地名は古く日本書紀に見える津振つぶりであり、約1300年前大海人皇子(天武てんむ天皇)と鸕野皇女(持統じとう天皇)とが吉野離宮から御峠を越えてこの地に到り、隊伍をととのえて宇陀から伊賀・伊勢へと出陣せられた、世に言う「壬申じんしんの乱」の出発地点に当る。

現地の看板より

天武天皇ゆかりのこの地に
鎮守の神として建てられたのが
津風呂春日神社なんだとか…
(ダム建設でS36年に移築)

矢治峠を越えて吉野川へ

津風呂湖沿いの道は神社まで
およそ4km歩いてきましたが
ここから峠越えをする🙌
ただここが今回一番の不安要素
理由は地図に峠道が無いこと💦

緑線が予定ルート

津風呂湖と吉野川間の狭い部分
緑点線〇の辺りが峠道のはず…

根拠は近畿自然歩道マップですが
地図上に線が無いのは不安過ぎた😥
もし道が無ければ紫線で迂回可能
けど大回りで大幅時間ロス…

ドキドキで神社の東側
分岐点に行ってみるとあった🙌

峠と思われる分岐と標識
矢治やじ

枝葉が降り積もり分かりにくいが
しっかり自然歩道の標識もあり
最高地点も越えれました😆

越えた側には手摺も♪
住宅の隙間から出てきた

距離は約500mという…
あっという間の峠越え

湖沿いから景色は一変して
見えてきたのは吉野川🙌

余談ですが奈良県内では吉野川
和歌山県では紀の川となるそう
以前登った龍門山と繋がった気がした♪

雨に濡れる桜も綺麗

湖沿いは変化少なく飽きるけど
吉野川沿い道は快適でした♪

桜木神社と象の小川

吉野山というが標識に…
文字を見つけて嬉しくなる♪

気持ち高ぶったとこで雲行きが…
やっぱり降ってきた~(-_-;)

中盤だと気持ちダウンするけど
だいぶ終盤なのと直前の文字効果で
変にテンションが上がった🙌

案内地図も吉野山♪

今回の行程は登って終了なので
ラストスパートに向けて
雨宿りついでに食料補給🍙

雪が止んだので桜木神社へ寄り道
きさの小川にかかる屋形橋

桜木神社は大己貴命、少彦名命、天武天皇を祀る神社です。創建の由来は、疱瘡治癒ほうそうちゆの神様が象に乗って天から降りてきたことだと伝わる。

現地の看板より一部抜粋

神社前を流れる象の小川は
万葉集の歌人大伴旅人も
清々しさを歌に詠んだそうで
この川の水源は吉野山の
青根ヶ峰、吉野水分みくまり神社辺り

水分神社の主祭神は天之水分大神あめのみくまりのかみ
神名の通り水の配分を司る神
そう考えると神々しく感じる✨

青根ヶ峰や水分神社付近は
昨年11月に歩いてみました
記事にもしてるので興味があれば…

川沿いに登っていくと
少し開けて喜佐谷集落を抜ける
ここを抜ければあとは山道

従是これより 吉野山領

いよいよ吉野山の領域に入ると
山道入口の石碑で知る🍃

吉野宮滝万葉の道

吉野と喜佐谷、宮滝を結ぶこの道は、吉野宮滝万葉の道と呼ばれて、親しまれていますが、その昔は、西吉野や天川、黒滝地方からの人たちが伊勢参宮に往還する信仰の道でもありました。

現地の看板より

歴史ある道で吉野へ至る道なので
現在でも歩く人は多いのか
しっかりした歩きやすい道
この日一番の快適な道でした

寄り道して滝へ…
高滝

江戸時代には松坂の国学者本居宣長がここにさしかかり「喜佐谷村を過ぎて山路にかかる。少し上りて高滝といふ滝あり…」と菅笠すががさ日記に書き…
幕末の浮世絵師葛飾北斎が当時の著名な滝を描いた「諸国流めぐり」の中に和州吉野義経馬洗滝があり、絵の雰囲気から高滝を描いたと考えられています。

現地の看板より


高滝の頭の傍らにあるお地蔵様

道は谷に沿って緩やかに登り
疲れた体には優しい道のり🍃

昔から利用された道やからか
風も雪も地形に遮ってもらえる😙
長距離歩くには道の環境って大事
昔は特に重要視されたんやろな♪

当時に想いを馳せながら
歩いていくと峠っぽい場所へ…

左は上千本、吉野水分神社
今回は右の如意輪寺にょいりんじ方面へ

如意輪寺近くの車道に下山
最終目的地の宿までは残り2kmほど

舗装路の緩い下り坂で
安心感はあるがほぼ日没💦
にも関わらず寄り道してしまう…

豊太閤花見塚から望む吉野の街
金峯山寺の蔵王堂も見える

このあたりから下に続く尾根にかけて太閤秀吉が1594年に徳川家康ら武将・公卿5000人を従えて花見を催したところです。

現地の看板

花見塚から10分ほどで
ようやく宿の入口に到着
時刻は17:55でギリギリセーフ🙌

今回の宿もまた想像以上に快適で
吉野の居城にしたいほどだったので
記録も兼ねて書いてみました
興味あればこちらもどうぞ✏

今回のルート

《前半》大和朝倉~山口神社
《後半》山口神社~吉野山
全ルート高低差

・時間:約10時間45分、・距離:32.4km
・登り:2162m、・下り:1890m
《前半》大和朝倉駅→忍阪→倉橋溜池→音羽山観音寺→音羽山→経ヶ塚山→熊ヶ岳→大峠→三津峠→竜門岳→竜門滝→山口神社《後半》平尾地区→津風呂湖春日神社矢治峠桜井神社高滝豊太閤花見塚→吉野山(宿)

見切り発車な感じで歩いてみて
道中若干の後悔もあったけど
結果勢いで歩いてみてよかった♪
欲を言えば桜の時期に…と思うけど
もしその時期なら人多いやろうし
寄り道増えて時間内は無理やったかも😥

🍃2024年3月9日~10日記事まとめ

軌跡で繋がる記事まとめ

サブ目的だった軌跡繋ぎも
桜井市から吉野山まで繋がった🙌

黄色が今回のルート

せっかくなので起点と終点周りで
歩いた記事をまとめておきます

■起点の大和朝倉駅周辺を歩いた記事

👇東海自然歩道が目的の歩き旅
奈良から大和朝倉までの13回目と
大和朝倉から室生までの14回目

👇桜井から龍王山への山登り
竜がつく山狙いではない時…

■終点の吉野山周辺を歩いた記事

👇吉野で開催された芸術祭
山を歩きながら鑑賞した2022と2023年





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