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小小不言,其实美丽

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小小不言,其实美丽=とるにたらないことこそ美しい
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記事一覧

遠くの人を思うとき

遠くの人を思うとき

会いたくとも、もう会えないだろう人が
たくさんいる人生だ。

お互いの生まれた国に帰るために別れた人。
貸してもらった漫画だけが手元に残った人。
あんな一言が最後だなんて思わなかった人。
バイクの後ろから見た、襟足ばかり思い出す人。
マフラーを一緒に巻くほど近くにいたのに、もう今は隣にいない人。

別れが自分からでも、相手からでも、どちらでもなくとも。
悲しくもなく、締め付けられるほどには苦しくな

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痛くて初めて

痛くて初めて

この数ヶ月、かつてないほどの頭痛が毎日ある。

頭痛がずっと頭の中にある状態は、予想以上に自分で自分を甘やかし、何よりも痛みの解消が最優先になる。今までこんなに痛くならないかぎり、自分の体に目を向けなかったなんて驚きだし、そのことより気にしてた不安があったなんて驚きである。あんなに寝なかったのに、今は仕事も時短にして、10時間ほどベッドにいる。こうやって普通に生活ができなくなって初めて、自分という

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月が綺麗な夜は
雲までも美しい
雲が美しければ
その月が輝いてるとも言える
陰影は「かげ」「くもり」という意味の他に「深み」「含み」という意味があるそうで
陰りがあるからこそ浮かび上がる麗姿に
息を呑む夜がある

大事なものがある。だから1人でも至極幸せ。
でも、大事な人の大事なものを、一緒に大切にするのはもっともっともっと幸せ。

人の気持ちを踏み躙るあの記事

人の気持ちを踏み躙るあの記事

オリンピック、楽しみました。

選手たちの人智を超えた活躍も、勝っても負けてもお互いを抱きしめる笑顔も、SNSでの誹謗中傷に堂々とそういう行為はしないで欲しいと呼びかける姿も。閉会式の次の日には、帰国する各国の選手を乗せて久々に空港からたくさんの飛行機が飛び立ちました。まるで、コロナ後の世界をいち早くみたようで。私の会社では自社の翼には安全と希望が乗っているなんてよく言われて、いかにも航空会社だな

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夜が
今日はもう 寝ないって言ってる

楽しいことの後の、線香花火の切れる前の火みたいな 切なくてぎゅっとするかんじが、幸せ。
楽しくて、終わって、なんか切ない1人の時間までが、幸せのセット。
#夏

おとなになるというのは、子供の時よりうまくいきれるようになることで、うまくいきるというのは、自分で自分の機嫌をとれるということで。

わたしを温め続けてくれるもの

わたしを温め続けてくれるもの

どこを探しても、あんな人はたった1人しかいませんでした

もう一ミリも好きじゃないのに、恋愛感情が消えた今だからこそ言える。

世界中の人に会えるわけじゃないから確かめようがないのに、はっきりと頷ける。

何も自分も信じられないけど、この感覚だけは信じられる。

あの人に恋してたあのときより、今の方が幸せだとさえ思う。

もう、失わないからでもない、永遠じゃないからでもない。

あなたを好きだった

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天変地異が起きた世界で

天変地異が起きた世界で

目に見えないものに振り回され続けて一年が経った。

家を出るのも正解、出ないのも正義で、自分自身の正義を振りかざした人たちが警察並みに目を光らせた。そのギラギラは鋭く刺さる。だってどちらも正しいのだから。正しいが正しいを制し合う世界が一瞬で出来上がった。

入社した時、人は言った。
『絶対潰れることなんかない、一生安泰だね!』
絶対なんてないよなぁなんて奥底で浮かんだ一言を喉でひねりつぶしながら、

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家族を続ける日

家族を続ける日

「たった今、離婚届けを出してきたよ。」

兄と、元夫婦関係であった姉、2人からの電話だった。金曜の朝、快晴。

まだよく開かぬ目でうんうんと話を聞いた。協議離婚であったことと、二人で手を繋いで離婚届を出しに行ったことと、これからの姉の住まいについて話を聞いた。とても明るい声だ。二人はSNSに興味のない人間だけど、もしTwitterかなにかをやっていたなら、「今二人で手を繋いで離婚届を出しに行ってき

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瞬きを見つけ出す星

瞬きを見つけ出す星

星を描いて。

そう誰かに頼んだら、描かれるのはきっと五角形の星だろう。ある人は線を繋げて。ある人は角を繋げて。それはいずれもカクカクとした図形だろう。その図形を言葉の通じない異国の人に見せても、それをきっと現地の言葉で『星』と呼ぶだろう。

宇宙に浮かぶ惑星は優しく丸い。でも、丸を描く人なんていない。当たり前のように、人の頭に浮かぶ星は五角形だ。小学校の理科の時間、丸い惑星の写真の隣に大量の五角

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百年後 きっとなくなる さようなら という暴力 そして美しさ

#短歌 #歌を詠み置く

31文字の無限

31文字の無限

文字で写された写真って見たことがありますか?

私はこの前初めて見ることができました。

31文字がその枠を飛び越えて動き出し形を変えて頭の中に映し出すはっきりとした絵と無限の世界。

目が覚めるように面白い世界に気付くことができた。

それが短歌との出会いでした。



この間、こういう会におじゃましました。

CafeBarDonnaも参加してみたいと思いながらいつもタイミングを逃していた中

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