DIABOLOS 第3話
そこは警察署の一角にある薄暗い空間だ。そこは狭く、そして薄暗い。窓はなく蛍光灯が一つしか点けられてなかった。天井の隅っこにある換気口から微かに黴臭い冷気と、小さな虫が這う音がしているだけで、そこは陰に覆われていた。この室内では外界の景色は全く見えないため時さえ止まっているように感じるし、時間も流れていないかのように錯覚する。それは時間の経過を感じさせない異質な空間であることは明らかであった……
「カオリちゃん、だっけ? じゃあ君は、事件前日に溝呂木聖也から犯行予告の手紙を受