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  • 爆裂愛物語

    ツイッターで出逢った少女との想い出をモチーフにした超大作恋愛小説

  • DIABOLOS

    津久井山百合事件、植松聖事件をモチーフに描いた大作ミステリー・サスペンス小説! 安楽死問題、日本の福祉の問題、重複障害者の社会における必要意義と生命と倫理の問題、などを鋭い切り口で臨んだ大作! 「この国は、健常者国家に産まれ変わるんだ」 「もしも月の給与を100万にしてやれば、この国の介護士たちはもっと優しくなるよ」

  • ミニクヒアクマノコ

    著者の学生時代、並びに、教育現場に勤めた実体験を元に描いたSF小説

  • 青を護る黒

記事一覧

爆裂愛物語 第十一話 獣の王

「海はいいね。広くて大きい、空と海に囲まれてると、なんか、故郷に帰ってきた気分になるよ。風も気持ちいいね~。波の音も懐かしい……。 あっはっはっはっ! 天を仰ぐぜ…

無限零
7日前
3

爆裂愛物語 第十話 死と永遠と母子の絆

 その日は、雨だった。叩きつけるような激しい雨音は、まるでカーテンコールの終わりを報せるベルのようだった。雨はやがて豪雨へと変わり、雷が鳴り響く。まるでこれから…

無限零
3週間前
4

爆裂愛物語 第九話 BURST LOVE STORY

 夏空が眩しい。雲一つない、青々とした空。まばゆい青が視界のすみから隅まで広がっていた。それを焼き付けるような白い日差し、燦々と降り注ぐ陽差しの中を……凪と我路…

無限零
1か月前
5

爆裂愛物語 第八話 心臓に向かう折れた針

 大日本翼賛会の寮へ、凪とアイが帰ってきた頃には……もう昼だった。 「何処に行っとったんや! 心配したぞ!!」  フォルクスワーゲンVW38で帰ってきたアイと凪を、一…

無限零
1か月前
4

爆裂愛物語 第七話 悪魔の使徒

 大日本翼賛会事務所に帰った我路たち。そこでは、普段は静かな事務所が、波のようにざわついている。 「なるほど……大東亜戦争の業か」  並さんが深く頷く。 「しかし…

無限零
1か月前
5

爆裂愛物語 第六話 頭の中の怪物

 夜が訪れる。空には雲がうっすらとかかっており、月は雲に隠されて見えない。  街灯が少なく、田舎町の郊外にあるこの町は暗く静まりかえっている。 「我路ー」 「ん?…

無限零
2か月前
4

爆裂愛物語 第五話 忘れない夏

 陽炎に、うつる恋の、ゆく先は  儚くうつる、忘れない夏  中学三年、15の夏を、彼女は忘れない。夏凛は、燃ゆ空に今も踊る陽炎を時折窓から眺めている。そのまなざし…

無限零
2か月前
6

爆裂愛物語 第四話 家族のぬくもり

「ふぁ〜あ」  ある朝、我路はいつものように大きなあくびをしながら目を覚ました。そして寝ぼけ眼のまま、いつものように寮の扉を開ける。 「おはよーダン」 「おはよー…

無限零
3か月前
7

爆裂愛物語 第三話 約束のデート

 大日本翼賛会の朝、旭日旗がなびく事務所の窓に朝の光が差し込む。 「ふぁ〜あ」  凪は眠い目をこすり、覚めきらない頭のまま浴場へ向かった。 「あ、宮さんおはようご…

無限零
3か月前
5

爆裂愛物語 第二話 家出少女

 我路のバイクがすべるように夜の国道を行く。背に凪を乗せて……背中から伝わってくるのは、ぬくもりだった。それが彼女には……なんだか自分を迎えに来てくれた王子様の…

無限零
3か月前
4

爆裂愛物語 第一話 死の覚悟

 固定  レイ・病み垢  わが路を行け オレたちは開拓者  あの日の正午、凪は死ぬハズだった。死ねば楽になれる。苦しむことに耐えきれなくなった彼女は、自分の通う中…

無限零
4か月前
8
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DIABOLOS 最終話

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無限零
4か月前
2
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DIABOLOS 第7話

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無限零
5か月前
5
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DIABOLOS 第6話

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無限零
6か月前
6
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DIABOLOS 第5話

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無限零
7か月前
3
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DIABOLOS 第4話

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無限零
7か月前
2
爆裂愛物語 第十一話 獣の王

爆裂愛物語 第十一話 獣の王

「海はいいね。広くて大きい、空と海に囲まれてると、なんか、故郷に帰ってきた気分になるよ。風も気持ちいいね~。波の音も懐かしい……。 あっはっはっはっ! 天を仰ぐぜ……! こりゃいい気分だ!」

 風がやみ穏やかな波が押し寄せる海原、小さな船に立ちつくす我路たち

………………(みんな無言になる)
………………(我関せずな静香)
…………………………
(無言無表情のアイ)
……………………(同じく無

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爆裂愛物語 第十話 死と永遠と母子の絆

爆裂愛物語 第十話 死と永遠と母子の絆

 その日は、雨だった。叩きつけるような激しい雨音は、まるでカーテンコールの終わりを報せるベルのようだった。雨はやがて豪雨へと変わり、雷が鳴り響く。まるでこれから起こる物語を先取りしているかのような雷鳴と雨音だった。そう……戦争の予感を……
「きた」
 鉤十字を背負った黒い軍用ヘリコプター。その数、十三機。彼等がGMC本社に近づいてくる。まるで、自分たちこそが地獄の使者なのだと主張しているかのように

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爆裂愛物語 第九話 BURST LOVE STORY

爆裂愛物語 第九話 BURST LOVE STORY

 夏空が眩しい。雲一つない、青々とした空。まばゆい青が視界のすみから隅まで広がっていた。それを焼き付けるような白い日差し、燦々と降り注ぐ陽差しの中を……凪と我路は歩いて行く。
 夏風が吹くと、艶やかな黒髪がさらさらと揺れ、たなびく。さらりとした艶のある髪から漂う甘い香りが、我路の鼻腔をくすぐった。
「? どうしたの?」
 そんな黒髪の主である彼女は、我路に向かって小首を傾げる。
「いや……よく似合

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爆裂愛物語 第八話 心臓に向かう折れた針

爆裂愛物語 第八話 心臓に向かう折れた針

 大日本翼賛会の寮へ、凪とアイが帰ってきた頃には……もう昼だった。
「何処に行っとったんや! 心配したぞ!!」
 フォルクスワーゲンVW38で帰ってきたアイと凪を、一番最初にそう出迎えたのは我路だった。
「つーかなんやねんこのモダンな車は! ってかアイはサングラス着けとるし、なにキメとんねん!」
「私は眼も含め、紫外線に弱いためこのような対策が必要なのです」
「……だからってなんでフォルクスワーゲ

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爆裂愛物語 第七話 悪魔の使徒

爆裂愛物語 第七話 悪魔の使徒

 大日本翼賛会事務所に帰った我路たち。そこでは、普段は静かな事務所が、波のようにざわついている。
「なるほど……大東亜戦争の業か」
 並さんが深く頷く。
「しかしお前ら、こっからナチス相手に闘うってエラいもんにオレら巻き込んでくれたなー笑」
 宮さんは笑いながら言った。
「まぁ、その通りですけど……でもこれしかなかったんですよ」
 そう我路が答えると、隣の園さんも笑いを浮かべる。
「これでオレら死

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爆裂愛物語 第六話 頭の中の怪物

爆裂愛物語 第六話 頭の中の怪物

 夜が訪れる。空には雲がうっすらとかかっており、月は雲に隠されて見えない。
 街灯が少なく、田舎町の郊外にあるこの町は暗く静まりかえっている。
「我路ー」
「ん?」
「お腹すいたー。お弁当食べようよー。っていうか、もう食べたーい!」
 と凪が舌足らずな声で言った。
「もうすぐ寮なんだからガマンしようぜ。つか、それまでガマンしろ」
「はーい。買い物つきあってくれてありがとう。明日も一緒にお出かけしよ

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爆裂愛物語 第五話 忘れない夏

爆裂愛物語 第五話 忘れない夏

 陽炎に、うつる恋の、ゆく先は
 儚くうつる、忘れない夏

 中学三年、15の夏を、彼女は忘れない。夏凛は、燃ゆ空に今も踊る陽炎を時折窓から眺めている。そのまなざしに惑いはない。刹那の時よ永久に続けと切実に願いながら。

“僕は夏凛、僕は全てが見える。全てを感じる。全てを知っている。だから冷めている”

 愛の行方を知っている。優しさならわかるけど愛の行方は誰も知らない。でも夏凛は知っている。愛の

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爆裂愛物語 第四話 家族のぬくもり

爆裂愛物語 第四話 家族のぬくもり

「ふぁ〜あ」
 ある朝、我路はいつものように大きなあくびをしながら目を覚ました。そして寝ぼけ眼のまま、いつものように寮の扉を開ける。
「おはよーダン」
「おはよーさん」
 我路は間の抜けたような声で言った。まだ完全に目覚めてない感じだが、これがいつものことなので特に問題はないだろう……と我路は思った。
「さて……今日も仕事仕事!」
 そう言って車の運転席に座り、エンジンをかけよう……としたが、

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爆裂愛物語 第三話 約束のデート

爆裂愛物語 第三話 約束のデート

 大日本翼賛会の朝、旭日旗がなびく事務所の窓に朝の光が差し込む。
「ふぁ〜あ」
 凪は眠い目をこすり、覚めきらない頭のまま浴場へ向かった。
「あ、宮さんおはようございます」
「押忍!」
(この人挨拶の返事いつも押忍なんだよな……)
 凪がここに来て1週間が経ち、世界がより鮮やかになっていく。段々ここでの生活にも慣れつつあった。宮さんや並さんも、最初こそ厳しく怒鳴ることが多かったが、仕事ができるよう

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爆裂愛物語 第二話 家出少女

爆裂愛物語 第二話 家出少女

 我路のバイクがすべるように夜の国道を行く。背に凪を乗せて……背中から伝わってくるのは、ぬくもりだった。それが彼女には……なんだか自分を迎えに来てくれた王子様のように思えて、
「あ、あのね」
 とん、とん、とバイクの後ろでゆれながら凪が言った。
「家、泊めてもらうんだから、その……覚悟はできてる! でも、その、あの……」
 ブンブブーン! バンババーン! ギュン! ズドドドドーン! ギュンギュギュ

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爆裂愛物語 第一話 死の覚悟

爆裂愛物語 第一話 死の覚悟

 固定
 レイ・病み垢
 わが路を行け オレたちは開拓者

 あの日の正午、凪は死ぬハズだった。死ねば楽になれる。苦しむことに耐えきれなくなった彼女は、自分の通う中学の屋上の手すりを乗り越えようとしていたのだ。春の終わりのひんやりしたお昼だった。

 関西のとある中学に通う少女、凪。彼女が手すりの向こう側へそっと身を投げ出す瞬間、通知音が鳴った。ポケットのスマホだ。それが運命をねじ曲げた。彼女を救

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