エリンギ / うつの私に癒しをもたらすランニング

40代女性。翻訳業やアルバイトを経て、40歳から会社員。趣味はランニング、読書、昭和期…

エリンギ / うつの私に癒しをもたらすランニング

40代女性。翻訳業やアルバイトを経て、40歳から会社員。趣味はランニング、読書、昭和期の映画を観て女優さんたちの美しさにうっとりすること。 うつ病の他、吃音(きつおん、どもり)もあり。

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1歩ずつ、1歩ずつ――うつの私に癒しをもたらすランニング

はじめまして ご訪問いただきありがとうございます。エリンギと申します。40代会社員です。 2019年に発症したうつ病と、その回復を助け、心と体を整えてくれるランニングについて、このnoteで発信していきたいと思います。 うつとのつき合いを支えてくれるランニング 2019年3月。 ある日突然、猛烈な恐怖心と不安感に襲われ、パニック状態に陥りました。ほどなくして心身共にあらゆる症状が表れ、坂道を転がり落ちるように悪化していき、心療内科でうつ病と診断されました。 どん底まで落

    • 根津のツツジを眺めて、心が丸くなった日曜日

      友人と根津にお出かけしてきた。 2人でこの町を訪れるのは2回目。今回は根津神社のツツジが見頃ということで、数日前から楽しみにしていた。 11時半に待ち合わせて、まずは腹ごしらえ。 良さそうなお店を探してウロウロしていて、たまたま通りかかって席が空いていた「CHAI ful NEZU」というお店に入った。 シンプルで可愛い店内で、美味しいドリアとチャイとデザートをいただきながら、お互いに近況を報告した。 お腹も満たされ、ひとまずおしゃべり第1弾は切り上げて、根津神社へ向かっ

      • 「ちょいムズ」か「かなりムズ」か

        職場で加入している健康保険組合から、アプリ使用のウォーキングイベント開催の案内が届いた。 5月1日から31日までの1か月間、1日あたりの平均歩数9000歩を達成するという形式とのこと。 1日9000歩か。 まあまあ大変だけど、頑張れば達成できなくもなさそう。 これぞまさに私にとっての「ちょいムズ案件(=ちょっと難しそうだけど、頑張れば達成できそうなちょうどいい目標)」ではないか!と色めき立った。 ◆◆◆ が、しかし・・・本当に「ちょいムズ」? よくよく考えたら「かなりム

        • ちょいムズ案件への挑戦

          今日、4月に開催されるマラソン大会の10kmレースの参加申し込みを済ませた。 ネットで4月開催の大会を探していて、良さそうなのを2つ見つけた。 大会概要確認の際、私が一番にチェックするのは制限時間である。 10kmの部はたいてい1時間30分に設定されていて、選択肢としてあがった2つの大会のうち1つはやはり1時間30分、そしてもう1つは制限時間なしと記載されていた。 ◆◆◆ おぉ、制限時間なしとは!素晴らしい!! 今回はあくまでも体を動かすのを楽しむことを目的として、走っ

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        • うつ闘病記 ~~2019年3月から12月まで~~
          11本

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          書くことが持つ力、書くことが生み出す力 ◇うつ回復記 その6◇

          2019年春にうつ病と診断されてから、深く暗い穴に落ちたような苦しい日々が続いた。 強い不安と恐怖心、身体的不調は時間をかけて和らいでいったけれど、うつの典型的な症状である、強烈な自己否定は消えないままだった。 過去への後悔・・・「なぜ若い時にもっと頑張らなかったの?」 現在への嘆き・・・「他の社員たちに劣等感を感じる…」 未来への不安・・・「老後はどうなる?」 まるで金太郎飴のように、自分の人生の時間軸のどこを切っても「ダメな自分」という同じ顔しか見えてこなかった。

          書くことが持つ力、書くことが生み出す力 ◇うつ回復記 その6◇

          新丸子で走って、飲んで、食べてきた

          3月16日(土)、ムサコ丸子橋リバーサイドマラソンに参加してきた。 当日はランニングには最高の晴天だった。 睡眠時間は6時間弱と少なめだったけれど、寝起きはそれほど悪くなかった。先月から整骨院に通い始めたおかげか、慢性の腰痛も気にならない。 今回走るのは10kmレースで制限時間は90分。なかなかいい感じで走れそうだ。 開催地へ向かう足取りは軽かった。 ◆◆◆ 9時15分、いよいよスタート。 毎度のごとく、走り始めて30秒もしないうちに他の参加者たちに大きく差をつけられ、

          新丸子で走って、飲んで、食べてきた

          睡眠導入剤をいつまで飲み続けるのか問題

          2019年3月にうつ病を発症して以来、睡眠導入剤を飲み続けている。 5年が経ち、初期の不眠地獄からは抜け出せてまずまず眠れるようになったのはいいが、この先も永遠に薬を飲まずには眠れない日々が続くのだろうかと思うと、少し不安になる。 ◆◆◆ 私が処方されているのはユーロジン(エスタゾラム)1mgを2錠。 こんな小さな物体が、体内に入ると眠りを催す作用を持っているのかと思うと、感心してまじまじと見つめてしまう。 主治医からは、飲んだらそのまますぐに床につくようにと指示された

          睡眠導入剤をいつまで飲み続けるのか問題

          手持ちのカードは弱弱だけど

          世間でよく引用される人生訓として、以下の名言がある。 アメリカの漫画「ピーナッツ」の一場面で、人間の少女ルーシーに言われたことに犬のスヌーピーが答えた、あまりに有名な台詞である。元の会話は以下の通り。 ルーシーよ、なんとも失礼なことをよくもまあ、ずけずけと・・・(笑) ◆◆◆ 元々この言葉はけっこう好きだったけれど、うつ病を発症してからは特に、その意味の深さを実感することになった。 うつになってから、次々といろんなものが両手のすき間からこぼれ落ちていくような絶望を

          壇蜜さんの「クラッカーがパーン!」に共感した

          今年のお正月。ぼんやりスマホを眺めていたら、タレントの壇蜜さんの体調に関する記事が出ていて、そこに引用されていた壇蜜さんのブログ記事の文章表現に心惹かれた。 以下、2024年1月1日付記事からの引用。 「まるでパーティーで使うようなクラッカーがパーン!と割れてしまったような感覚に陥ったのを覚えています。クラッカーから出てきた紙片やリボンたちをじーっと眺めて、やがて力尽きた…」という箇所に、目が釘づけになった。 「クラッカーがパーン!」は、かなりインパクトのある表現だが、私

          壇蜜さんの「クラッカーがパーン!」に共感した

          食生活、少しずつ改善中

          毎日のようにコンビニスイーツやアイスを食べる。 在宅勤務日の昼食はカップラーメンとかレトルトカレー。 自炊はせいぜい土日に簡単な鍋料理や、Cook Doを使ったがっつり系肉野菜炒めを作る程度で、平日の夕飯はたいていスーパーのお惣菜で済ませる。 炭水化物もアラフィフ女性にしてはモリモリ食べる。 いい加減、そんな食生活を変えなければならない。 これまでうつ病以外に大きな病気をしたことはないが、これから更年期障害による不調が現れてくるかもしれないし、想定外の大病に見舞われるかもし

          ベラ・マッキーさんから力をもらい、精神疾患と共に走る その②

          私の人生を支えてくれる本 ”Jog On: How Running Saved My Life”(Bella Mackie著, William Collins社、2018年)について書いた前回の記事の続きです。 著者のランニングへのスタンス ・とにかくゆっくり走る。決して無理はしない。1回1分でもOK。これまでに走った最長距離は15km。自己ベストタイムを計ったこともない。 ハーフマラソンにも出たことはなく、フルを走るなんて考えるだけでぞっとする。長距離レースへの憧れはあ

          ベラ・マッキーさんから力をもらい、精神疾患と共に走る その②

          ベラ・マッキーさんから力をもらい、精神疾患と共に走る その①

          この本は、私の人生を支えてくれる愛読書のうちの1冊である。 以下、内容をまとめてみた。思い入れのある本なのでちょっと長いけど、よろしければぜひおつき合いくださいませ。 ◆◆◆ 作品概要 ◆◆◆ 著者について ベラ・マッキー。英国人の女性文筆家。 複数の雑誌媒体で編集者として働いた後、ライターとして記事を執筆しながら、これまでに3冊の本を出している。この”Jog On”がデビュー作。 3作目の小説 ”How to Kill Your Family” (The Bor

          ベラ・マッキーさんから力をもらい、精神疾患と共に走る その①

          罪悪感を抱えて走る ◇うつ回復記 その5◇

          2019年春にうつ病を発症してから、苦しい状況を何とか抜け出したい一心で、心身の調子を整えるためにランニングにトライしては挫折するということを何度か繰り返していた。 やがてどうにもこれは無理だと悟り、不安と恐怖の只中で、時の流れに身をまかせるしかない日々を送っていたが、1年以上が過ぎ、症状がいくぶん落ち着いてきた頃、ランニングを再開した。 ◆◆◆ 薬の力を借りて眠れる時間が増えていたこと、波があった食欲が元に戻ったこと、近しい友人や職場の人との交流等のおかげで、その日1

          罪悪感を抱えて走る ◇うつ回復記 その5◇

          2024年はオレンジからブルーに選手交代

          2024年に使うノートを年末にネットであれこれ探していて、結局、2023年と同じブランドのブルーを購入した。 昨年使っていたアプリコットオレンジをはじめ、オリエンタルレッド、オールドローズ、ミッドナイトブラック、そしてターコイズブルーの全5色のシリーズ。 やる気が出るマイ・エナジーカラーはオレンジだけれど、2年連続同じ色はつまらない。 ブラックはかっこいいけど、気分じゃない。 華やかなレッドも落ち着いたローズも素敵で迷い、最終的にはがらりと色系統を変えたくなって、ブルーを

          2024年はオレンジからブルーに選手交代

          2023年最後のランニング&筋トレ

          夕方、今年最後のランニングに出かけた。 まずはウォーキングから始め、5分ぐらい歩いてからゆっくり走り出す。 家路を急ぐ人やランナーたちとぽつぽつすれ違う程度で、いつも子どもたちのにぎやかな声が聞こえる公園には誰一人いない。 大晦日だなぁと実感した。 ◆◆◆ 寒すぎず、快適なキリっとした空気の中を走りながら、今年6月に亡くなった母が生前よく言っていた言葉が頭に浮かんだ。 「人と自分を比べてあれこれ悩むほどもったいないことはないよ。一度きりの人生、時間を大事に使って、どんど

          寄席でほんわか笑って「今、ここ」を感じる

          23日の土曜日、新宿末廣亭で寄席を観てきた。 かねてから1度行ってみたかったけれど、そのうちにと思いながら何年も経ってしまっていた。 少し前にたまたま無料の特別優待券が手に入ったので、これ幸いと出かけた。 ◆◆◆ 末廣亭に到着すると、入り口の前に20人ぐらいが列を成していた。 男女比は8対2ぐらいか。若いカップルもいた。 開場時間になって中に入り、前から5列目あたりの右端に座った。 まもなく客はどんどん増えてきた。 昼の部は12時から16時15分まで。けっこう長い。 初

          寄席でほんわか笑って「今、ここ」を感じる