TOM

フリーのマンガ編集者。元ストリートダンサー。それ以外はファッションと物とマンガに力がこ…

TOM

フリーのマンガ編集者。元ストリートダンサー。それ以外はファッションと物とマンガに力がこもってます。音楽はHIP HOPからアラブ音楽まで。バンドもやってた何でも屋です。

マガジン

  • ものぐるほし

    • 32本
  • 編集ちゃん

  • おいしい観察。

    • 17本

    ヒトと街の観察集団「おいしい観察。」の、フィールドワーク日記のマガジンです。月イチで実施している定例フィールドワークを軸に、メンバー個々人のふとした日常の気づきや違和感も書いていけたらと思います。メンバー以外の人も #おいしい観察 で是非、ゆる参加してもらえるとうれしいです。

  • コルクラボ

  • 勝手に編集

最近の記事

おいしくない、母のごはん

 子供の頃、母の作るごはんが薄味で好きじゃなかった。作り置きの料理を袋に詰めて、他の場所のゴミ置場に捨てていた。 今振り返ると、とんでもないことをしていたと思う。  当時、我が家は首里の坂の下にあった。母子家庭で一人息子だから母の関心は自分に向かった。のん気で忘れっぽく、同じことを何度も言われた。「朝ごはん食べてから学校行きなさいねー」「水ばっかり飲んでたらごはん食べれなくなるよー」「牛乳飲みなさいよー」。少なくとも五回は言われ、その度にこう答えていた、「はーい、はーい」。

    • ネクスト気功

      好き:中二病 ドラゴンボールのカメハメ波みたいな、普通じゃないエネルギー波みたいなのにワクワクする。 中国の気功はもう掘り尽くされていて、変形した形でも多く使われている。なので、気功に次ぐ新しい概念が必要だと思う。 ”三体”の太陽で電波を増幅するのは結構いい線いっていたと思う。今までは内からのある種ミクロな視点からの概念だったのが、三体のはマクロの視点からの概念とも言えるから、何か生まれそうな気がする。

      • 企画タネ「東京消滅」

        好き:非現実(ここではないどこか) 現実は辛いことが多いと感じているから、ファンタジーに惹かれることが多い。最近のテーマの一つが”資本主義疲れ”だったから(ちょっと飛躍)、ジブリの東京脱出計画に反応した。そこから連想し、東京消滅を起こりとした企画を考えてみたくなった。

        • 好き「美少女の片思い」

          好き:童貞感 ”君の名は”の何が良かったかというと、三葉の瀧への片思いにキュンキュンした。自分の中にある童貞感によると、美少女の純粋な片思いに心が洗われるんだと思う。逆に言うと童貞感の弱い人には”君の名は”は、そんなに刺さらないのかもしれない。今まで最も童貞感をくすぐった作品はおそらく”いちご100%”。美少女の恋が実るのと終わるのの、両方があるのがかなりいい。ちなみにハーレム系には惹かれない。ハーレム系が好きな人は、おそらく雄としての本能が強い人なのかなあと思う。

        おいしくない、母のごはん

        マガジン

        • ものぐるほし
          32本
        • 編集ちゃん
          8本
        • おいしい観察。
          17本
        • コルクラボ
          3本
        • 勝手に編集
          1本
        • テスト共同マガジン
          0本

        記事

          小説企画タネ「気持ちが冷めないうちに」

          好き:童貞感 あらすじ: 「コーヒーが冷めないうちに」の設定でアナザーストーリー。 好きな子への告白が成功するかを確かめるために、過去に行って告白して正否を確認。OKをもらえたから、現在に戻って告白するもフラれる。理由を聞くと「もう彼氏ができた」から。あの時勇気を出していれば、上手くいっていた未来があったということを胸に歩み始める。

          小説企画タネ「気持ちが冷めないうちに」

          コミック企画タネ「太陽のスケート」

          好き:不可能を可能にする、下から上を目指す あらすじ: 常夏の国の人々がボブスレーで冬季オリンピックを目指した”クールランニング”のように、亜熱帯の沖縄の褐色の美少女高校生フィギアスケーターが全日本ジュニアスケート選手権優勝を目指す話。

          コミック企画タネ「太陽のスケート」

          道草食っていこう ひとつ大事な話があるから(煙草のススメ)

          梅雨の晴れ間の暑い日。 初めて煙草を吸ったのはお墓の中だった。 当時通っていた中学校は自宅からすぐのところにあり、家と学校をつなぐ道は坂道になっていた。 その途中に破風墓の並ぶ小さな墓地があり、その隣にそびえ立つ擁壁の上が中学校のグラウンドになっている。 「やったー(お前ら)ちょっと来い」 僕の中学は二つの小学校の校区がまとめられていて、そのヤンキーは向こう側の学校やつで、体は小さいが鼻っぱしが強く意気がっているやつだった。 「なんだろう?」 反抗すると面倒くさくなるので僕ら

          道草食っていこう ひとつ大事な話があるから(煙草のススメ)

          白夜と梅雨

          ピッカピッカ、ピッカピッカ 薄明けの暗い部屋の中で パソコンの通知を知らせるランプが光る ハンメルフェストのあの子からのメールだ お互い顔は知らない 向こうは白夜が訪れたようで1日中明るいようだ 港が凍らないことを自慢されたことがあるが そもそも雪も見たことがないから想像できない もしかしたら今年は雪が見れるかもしれない ポーン、ポーン パソコンの通知を知らせる音が鳴る オキナワの彼からのメールが届いたみたい お互いの顔は知らない 向こうは今年2回目の雨季が訪れたんだって

          白夜と梅雨

          大村御殿の角なかい 耳切坊主が 立っちょんど

          A「えー(おい)、死なすよ(ふざけんな)!押さんけ(押すな)!」 B「べー(違うぜ)、押してないよやー(ぜ)」 A「ゆくさーやー(お前嘘つくなよ)!」 B「べー、ていうか後ろ来てるば(のか)?」 A「はっ?Cがー来てないやんに(んじゃね)?」 B「ええ(おい)!Cーまーによ(どこに行ったんだよ)!?」 ーーー 沖縄の中部に位置する宜野湾市には、ユタの三大修行場の一つ「大山貝塚」という霊域がある。 そこには小さな祠があり、その祠の横にある洞窟は”死の世界”に繋がっていると言

          大村御殿の角なかい 耳切坊主が 立っちょんど

          空の声が聞きたくて 風の声に耳澄ませ 海の声が知りたくて 君の声を探してる

          青、紫、ピンク、赤、紫陽花の花びらの光。黒、グレー、白、アスファルトの光。濃藍のJPN TAXI、白のBMW、黒のランドクルーザーの光。 昨夜降り続いた雨が止み、全ての景色は水晶のような朝露の光で輝いている。 明後日は入梅。暦の上では梅雨入りの日だ。 「私はとてもスリムであなたの側にすらっと寄り添います。ユーモアのある会話で楽しんでいただけると思います。」 「私はとても健康で元気にあなたに寄り添います。とてもお喋りなので飽きないと思います。」 梅雨の相方はシャープなロンドナ

          空の声が聞きたくて 風の声に耳澄ませ 海の声が知りたくて 君の声を探してる

          月ぬ美しゃ十日三日 女童美しゃ十七つ

          「なんで泣いてるの?」 「みんながいじめるんだ」 河童はキジムナーのそばで話を聞いていた。 「君はいじめたことはないの?」 そう言うとキジムナーの肩の震えが止まった。 「昔ピンザを仲間はずれにしたことがある」 「なんでそんなことしたの?」 十三夜の今日は月が煌々と輝いている。 少し時間が経ちキジムナーはポツリポツリと言葉を落とし始めた。 「ピンザは悪い人たちの子供だから、仲良くしちゃダメだって言われたの」 「でも、君に悪いことをしたわけじゃないんでしょ?」 キジ

          月ぬ美しゃ十日三日 女童美しゃ十七つ

          泣くなよーや 太陽の光受けて ゆういりよーや 健やかに育て

          沖縄のある童神(わらびがみ)の一週間 月曜日 ハイビスカスの花から芯を取り鼻につけて遊ぶ。 ピノキオみたい。 火曜日 お腹が水分で張った茶色の蟻を食べる。 甘酸っぱい。 なんて名前の蟻かわからない。 黒い蟻は食べない。 水曜日 セミは食べない。 セミは食べたことない。 セミを食べた人を聞いたことがない。 木曜日 カタツムリの抜け殻の尖った頂点同士を押し合って勝負。 潰れた方の負け。 アフリカマイマイは硬すぎるから使ったらダメ。 金曜日 さとうきび食べたい。でも那覇に

          泣くなよーや 太陽の光受けて ゆういりよーや 健やかに育て

          でいごの花が咲き 風を呼び 嵐が来た

          「最近妹の様子はどう?」 「変わらない。ちょくちょく一人でお墓で遊んでるみたい。」 今年は例年にも増して、デイゴの花が赤く見事に咲いている。 沖縄では、デイゴの咲き具合で台風の予想ができると言われていて、たくさんの美しい花を咲かせた年は台風が多く来ると言われている。 去年の夏、彼の母親が交通事故で急死してしまった。 その人は、高校のそばでゲーム喫茶を経営していて、姉御肌で面倒見がいいからか、やんちゃな高校生たちの溜まり場になっていた。 タバコを吸ったり、喧嘩したり、ゲーム

          でいごの花が咲き 風を呼び 嵐が来た

          僕が生まれたこの島の空を僕はどれくらい知っているんだろう

          「お母さん小満芒種(スーマンボースー)って知ってる?」 「梅雨のことでしょ?」 「そうみたいだよね。」 「それがどうしたの?」 「いや、最近知ったから。お母さん世代の人は使うのかな?って思って。」 今日の沖縄はずっと雨が降っている。今日というか、昨日も一昨日も、小雨がずっと降っている。 車の窓を叩く雨。せわしなく動くワイパー。車内に響く擦弦音。 沖縄の梅雨はとても梅雨らしく、1ヶ月ぐらい晴れの日が少なく、雨季のようにずっと雨が降り続く。 そもそも、梅雨らしい梅雨ってなんだろ

          僕が生まれたこの島の空を僕はどれくらい知っているんだろう

          『2018年の振り返り』 編集ちゃん その14

          年末なので今年1年の編集活動の振り返りをしようと思う。 去年から繋がっていることもあるので、少し範囲を広げることにする。 ーーー 17.7月(〜18.5月) 「コルクラボ覆面編集PJTでの褒め活動」 毎日ネット上の良い作品や記事の褒めツイートをしていて、特に公募賞企画のあった8〜9月は、1日12時間以上ネットに張り付いて、良いWebマンガを探したり、創作のためになる記事を探したりして褒めツイートをしていた。 今思うと、この褒め活動を通して得た点の知識を広範囲に数多く打ち込ん

          『2018年の振り返り』 編集ちゃん その14

          『作家と編集者の関係』 編集ちゃん その13

          編集者の役割ってなんだろう? ベテラン編集者も定期的に思うことだと思う。 編集者のタイプにも、プロデューサータイプ、ディレクタータイプ、クリエイタータイプがいると思う。 それぞれのタイプを端的に説明すると、 プロデューサータイプは、作品作りの2〜10が得意で、作品を広める、売るのが得意なタイプ。 ディレクタータイプは、作品作りの0〜1で力を発揮し、作品の内容そのものや出来に大きく関わる。 クリエイタータイプも作品作りの0〜1で力を発揮し、企画作りにとどまらず、物語そのものや原

          『作家と編集者の関係』 編集ちゃん その13