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【ロボアドNo.1】ウェルスナビ株式会社

今回は「ウェルスナビ」をリサーチしました。
ロボアドバイザーという、AIによる自動での資産運用を行ってくれるサービスの最大手です。
それでは、さっそく見ていきましょう〜


①概要

基本データ

企業理念:「働く世代に豊かさを」
事業内容
:金融商品取引業
設立
:2015年
上場市場:東京グロース市場
時価総額:788億円
従業員数※:147名(平均年齢39.8歳)
平均年収※:819万円
※会社四季報 2023年4集 秋号より

売上高内訳

売上高のほぼすべてを、受入手数料が占めています。受入手数料は、利用者がウェルスナビに預け入れる資産に対しての手数料で、基本的に税込1.1%に設定されています。(※新NISAについては税込0.693〜0.733%)
他の証券会社では、例えばネット証券など手数料が格安の投資信託を売ったりしていますが、資産のバランスを自分でコントロールする必要があります。一方、ウェルスナビのロボアドバイザーなら、その手間も無く、手軽に資産形成ができる点が魅力です。

②業績

直近の決算

営業利益:本業で稼いだ利益
経常利益:営業利益+本業以外の損益の合計
純利益:税金などを引いたあとの最終的な利益

2022年に黒字化し、2023年は更に売上高と利益を伸ばしています。ウェルスナビは、利用者が増えれば増えるほど収益が上がるストック型のビジネスモデルであり、ユーザー数35万人・預かり資産9500億円を超えて更にサービスを成長させています。

貸借対照表(B/S)

続いて貸借対照表を見てみましょう。
貸借対照表(バランスシート=B/S)は、その会社が持つ資産を可視化したものです。

流動資産:現金にしやすい資産(現金・受取手形など)
固定資産:現金にしにくい資産(土地・建物など)
流動負債:1年以内に返済が必要な負債(短期借入金・引当金など)
固定負債:1年以内に返さなくても良い負債(長期借入金・社債など)
自己資本比率:総資本のうち自己資本が占める割合。高いほど健全。

金融機関は、顧客資産になにかあったときのために流動資産を多く持つ必要があります。ウェルスナビも同様に、資産の圧倒的多数が流動資産となっています。純資産が120億円、率にして42%と健全なバランスシートだと思います。

損益計算書(P/L)

続いて損益計算書です。
損益計算書(P/L)は、その会社がどう稼いで、何にお金を使ったのかを可視化したものになります。

売上高:本業で稼いだ収益
売上原価:売上を上げるために直接かかった費用
販管費:商品の販売や管理にかかった費用(広告費や賃料など)
営業利益/損失:本業で出た利益/損失
営業利益率:売上高のうち営業利益が占める割合。高いほど効率よく稼いでいる。営業損失の場合は算出できない。

金融サービスですので、原価はほぼゼロになります。一方、その分人件費や広告費などの販管費が多くかかります。大事な資産を預ける会社ですから、ブランドや信頼度が重要になるからです。また、ロボアドバイザーを手がけるのでテクノロジーへの投資も多額になります。

株価の動向

次に、直近5年間の株価推移です。

ウェルスナビの株価は上場直後に大きく値上がりしましたが、現在は大きく下降局面にあります。理由として考えられるのは、競合他社の登場やネット証券等との手数料競争が挙げられます。主な競合だと、THEO(docomo)や楽ラップ(楽天)といった大資本がひしめき、SBI証券を中心に手数料0円を打ち出す証券会社も出てきました。手数料ビジネスであるウェルスナビにとって、競争環境は決して楽ではなさそうです。

③まとめ

以上、「ウェルスナビ」についてリサーチした結果、
・ロボアドバイザー最大手
・利用者数、預かり資産額ともに拡大傾向
・財務上は特に問題なく流動性を確保している
・競争環境の激化で株価は下落基調

でした。

今後も個人的に気になった企業についてどんどんリサーチしていこうと思います。

参考資料

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