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ルーマニアから脳をぶん殴られる「ノスタルジア」

<文学(42歩目)>
ルーマニアの奇才(ノーベル文学賞候補者)の作品に脳をガツンとぶん殴られる。

ノスタルジア
ミルチャ・カルタレスク (著), 住谷春也 (翻訳), 高野史緒 (解説)
作品社

「42歩目」はルーマニアからの衝撃。これもノーガードで読んだのですが、「脳をぶん殴られる」感覚です。

世界って、「広い」に尽きる。
ルーマニアにこんな作家がいたとは。。。ミルチャ・カルタレスクさん
出遭えてよかったです。

この短篇集には、幾つかの作品がおさめられているのですが、まずは翻訳者の住谷春也さんに感謝。氏がいなければ、この作品を読むことは出来なかった。

すごい才能あふれる作品ですが、衝撃を受けたのは「ルーレット士」「REM」「建築士」でした。

「ルーレット士」
題名を見た瞬間、カジノのルーレットの話(宮内悠介さんが書きそうですね)、特に「ルーレットで球を放り投げ込むディーラー」の話かと思っていました。

まるで違っていました。「ロシアンルーレット」のプレイヤー(1発の銃弾をリボルバー式拳銃に入れて、自らの頭を撃つ人)の話でした。。。

おいおい、「良い子は真似してはいけない」のカテゴリーだろ!と思ったのですが、そんな単純な話ではなかった。

こんなもので、いきなり新たな世界を構築する筆力。。。脱帽です。
こんなことが小説になるなんて!!すげー才能。。。

「REM」
この作品も驚いた。いわゆる、ロシア土産のマトリョーシカの様に「入れ子構造」の作品でした。

こんなプロトタイプみたいな作品ありなの?と思う衝撃。

「建築士」
日本人も出てきます。ただし、昔のステレオタイプの「ジャパニーズ・サラリーマン」です。(笑)

この作品はSFだと思うのですが、惹きこまれ方が半端ではない。。。

ルーマニアからのノーベル文学賞受賞をお待ちしております。

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