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私の仕事-彫刻 -pile-type/集積型

彫刻家の大黒貴之です。

僕は、彫刻やタブロー、ドローイングなどの表現形態を手がけています。私の仕事の記事では、そのような自身の仕事をインスタグラムの写真を交えながらご紹介していきたいと思います。

それではどうぞ宜しくお願い致します。

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第1回目は彫刻作品の集積型をご紹介します。

↑ 旋風/Wirbel, 2013, 35,5x20x16cm ,photo: Jürgen Baumann, 個人蔵/private collection

僕の彫刻の特徴の一つとして、シンプルなパーツが連続して、積み上がる、
或いは集積するということが挙げられます。パーツを足したり引いたりして、組み立てながらフォルムを構築しています。行為としては、彫刻と彫塑の間のようなものなのかもしれません。

↑ 旋風 / Werbel No.02, 2018, 62×20×20cm, photo: Ken KATO


自然界の現象を眺めると、例えば、樹木は、葉や枝の連続性から成り立っています。またその樹々の連続性は林となり、森になり、また山と成ります。

↑ ウッドヘンジ / woodhenge | 2013 | 32 x 16 x 14 cm | レッドオーク・オーク / redoak, oak | photo : Jürgen Baumann


視点をフォーカスさせるとそれは細胞、さらにズームすると原子の連続帯が物質を形成させていると言えましょう。

このpile/集積型の彫刻は、そのような自然の現象をデフォルメしたもののように映ります。

↑ 巻1999/Coil1999, 1999, H350×W300×D270(cm), photo Takayuki Daikoku

こちらは学生時代の作品で木と荒縄で形成した四角いパーツを組上げた彫刻です。この頃から、自然素材を多用していました。

2015年ドイツのヴァーゲニッツ村に設置されたドイツ・オークから成る彫刻「Wood Cell / ウッド・セル」は、高さが325㎝あり、オーク材の丸いパーツを一つずつ積み上げています。

中心部にあるステンレスの芯は、ドイツ人の職人さんと相談しながら作ってもらいました。その芯を包み込むようにオーク材をはめ込んでいます。当然、無垢のままだと重みに耐えられないので、オークの中は2~3㎝の外縁を残して、クルミの殻のようにゴッソリとくり抜いています。

背景に見えるレンガでつくられた建築物はかつてこの土地の地主であったブラドー家の宮殿の一部で、その台所として使われていました。宮殿は老朽化が激しく取り壊されてしまいましたが台所は1980年代に補強されてこのヴァーゲニッツ村のランドマークとして残っています。年行事の際には、この広場でイベントが催されるそうです。

このWood Cellは、ブランデンブルグ州ハーフェルランド郡が購入し、このヴァーゲニッツ村に半永久設置されました。



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