フットワークは軽くあれ
当時、24歳だった私は、電車の吊り広告にて、東京スカイツリーにまつまるエピソード募集の広告を見つけました。
小説の中でも特に短い作品のことを指す、ショートショートというジャンルがあります。
募集作品の中から選ばれた作品は、短編フィルム化され、アジア最大級の国際短編映画祭にて上映されるとのこと。
何の気なしに電車の中で、上を見上げてぼーっとしてたら目に止まった広告。
短編映画祭の原案になる文章の募集であり、文字数制限は200文字でした。面白そうだなぁと思い、目的地に着くまでの数分の間に、思いつくままに書いて、投稿してみました。
下記、その時に投稿した文章です。
当時、僕たちはバンドで1st アルバムの制作をしていた。その頃、スカイツリーは建設中で、日に日に大きくなっていく姿からは、希望と、強いエネルギーが感じられたんだ。 勝手に自分自身を重ね、メンバーと建設中のツリーの前で写真を撮った。やがてスカイツリーは完成。 僕たちのバンドは解散してしまった。メンバーと最後にスカイツリーの前で写真を撮り別れた。 スカイツリーを見ると青春の日々が蘇る。
深く考えた訳ではなく、今こうしてnoteを書くような要領で、移動時間の30分程で書きました。物語としては成立してたけど、かなり青春くさいしなぁ。期待はしていません。
そして、すっかり応募したことすら忘れていたある日、一通のメールが届きました。
突然のご連絡失礼いたします。
私、ショートショート実行委員会の高橋(仮名)と申します。
以前、スカイツリーにまつわるエピソードの募集に応募いただき誠にありがとうございました。
今回ご連絡しましたのは、募集したエピソードを元に新聞での記事連載をする予定があり
取材のご協力のお願いにご連絡いたしました。 取材の実施可能のご返信いただいた方には、
直接読売新聞の記者からご連絡が行きます。
え?嘘でしょ。と思いました。ひょんなことから、この展開。出逢いは、電車の中にあり?
すげー。
結果は、優秀賞には選ばれず、短編映画にはならなかったのですが、嬉しかったです。
決して大きな話ではありません。賞も取れていない、映画にもなってない、有名にもなってない。しかし、偶然電車で見つけた広告の応募、費やした時間30分で、数年後にこうして記事にしてみたくなるような、小さな嬉しい出来事になりました。身近な人はこれだけでも評価してくれました。
ちょっと動いて、ちょっと変わった。
そんな勢いで、18歳〜25歳の間に、音楽活動を軸に、テレビ、音楽雑誌、ファッション雑誌、ラジオ、新聞と、運良く一通りの出演を経験させて頂きました。
この頃は、色んなメディアに出てみたい。有名になりたい。という好奇心から色々試していた時期でした。
1つ形になると、シナジー効果が生まれ、次々と決まっていきましたが、アプローチは色々あれど、共通するのは「面白そう」に飛び乗るフットワークでした。
小石も投げれば波紋になります。
今は方法も増えていますよね。
そんな想いから、noteも初めてみました。
何ができるかはわからないですが、小さな一歩を踏み出すフットワークは、いつだって大切にしたいです。
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