森 一貴(Mori Kazuki)
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自己紹介_2023年12月
こんにちは、森一貴(Kazuki Mori)です。シェアハウスの家主をしたり、プロジェクトマネージャーをしたり、たまに参加型デザイナーのような顔をしたりしています。参加型デザインやコ・デザインと呼ばれる領域が専門で、福井県鯖江市をフィールドに、多様な人々が出会い、関わりあい、思いもよらない変容が生まれる実践に取り組みながら、「ともにデザインすること」について考えています。
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以下、プロフィー
さばえまつりの開催宣言を行いました。
ついに、さばえまつりの開催宣言を行いました。
今秋、さばえまつりを開催します。お祭りは誰もが乗り込めるおおきな舟、誰もが「つくる」ことに関われるおおきな舞台です。何が起こるか、誰も知らない。僕も。これはなんなんですかと問われても、何も説明できない。当たり前です。まだないものだから。僕らがこれからつくるんだから。
ひとまず、一緒にさばえまつりをつくっていくLINEグループ、現在の参加者57名です
「つくる、さばえ」宣言を行いました
2月3日、「つくる、さばえ」宣言を行いました。
100人以上の来場者が詰めかけるなか、鯖江に流れる「つくる」アイデンティティを中心に据え、これからの未来をつくろうとする、力強い宣言を行うことができました。竹部さんが言及してくれていたことだけど、こういう場に高校生も商工会議所や眼鏡協会のトップも一緒にいられる鯖江は、本当にすごいまちだと思う。
つくる、さばえ会議、佐々木市長の言葉が就任時よりずっ
高校生の探求学習のいま
マイプロジェクト福井県summitのサポーターとして参加してきました。
僕はまちづくり系のマイプロジェクト5つを拝見したのですが、探求のレベルがおそろしく高いです。廃校を活用したイベント実施や、廃線危機に瀕した路線の活性化プロジェクトなど、やっていることはよく見るようなものかもしれないけれど、地域の団体と協働し、実際に予算を獲得し、実行し、さらに省察して次のアクションへ…という一連のサイクルが軽
【全文訳】 公共イノベーションラボ(公共組織内デザインチーム)はいかに正統性を確立するか?―ダイナミクス、アプローチ、知識創造
IASDR(国際デザイン学会連合)カンファレンスで2023年10月に発表した森一貴および岩嵜博論による共著論文「How do PSI Labs establish legitimacy?: Dynamics, approaches, and knowledge creation(PSIラボはいかに正統性を確立するか?―ダイナミクス、アプローチ、知識創造)」がオンライン上のプラットフォームに掲載され
もっとみるめんどくさい網の目のなかで引き受けていくこと
いま仕込んでいるお祭りは、どんなにめんどくさくても、泥臭いところを可能な限り引き受けたいなと思っている。
面白がれる人たちだけで面白いことをやるのは簡単だ。でもその分だけ、〈おもしろい〉誰かが、〈おもしろくない〉誰かを排除すればした分だけ、おもしろいことは、〈みんな〉から遠ざかってしまう。〈みんな〉でやるっていうのは、そこらへんの生意気な子どもや、マックの女子高生や、町内会の婦人会のお母さんたち
チームで仕事をするなら、リアクションし続けよ
チームで仕事するとき、みんなもう少し自分の存在、自分のリアクションがチームに与える影響を自覚した方がいい。
例えばミーティングでブレストしているとき、議論が前に進むのは、あるときふと場に出されたアイデアに対して、誰かが"それいいですね"って言った瞬間である。アイデアを出したとき、その人にはふつう、確信なんてほとんどない。僕なんか自分の意見に自信なんかなくて(大体みんなそうなのだ)、言ってみて、ま
技術が私たちの偶発的行為を意思/選択/自責任に追いこんでいく世界において、私はずっと「選びたくない」のだ
すべてを意思と選択の問題に還元してしまったことが、色んな場所でひずみを生んでいる(それはまた、技術的進化が私たちに強いるものでもある―出生前診断のように)。確かにそれは自分で選択できるという自由への転換なのかもしれない。でもいま私たちにとって、就職も、結婚も、妊娠・出産も
すべては意思と選択の問題に帰されている。そこに前提されているのは、「私たちはよく考えれば合理的に選択できるのだ」という合理主義
サーキュラーエコノミーとデザイン:安居昭博さんの話を聞いて書く
安居昭博さんが越前鯖江デザイン経営スクールのセミナー講師として鯖江にきてくれて、サーキュラーエコノミーの講演をしてくれた。
「ここちよい近さがまちを変える」や「Things we could design」を翻訳しながら安居さんの話を聞いてみると、サーキュラーエコノミー(CE)が急速に僕の考える意味での〈デザイン〉に接近するような気がして、とてもおもしろく聞いていた。より具体的に言えば、網の目を
エツィオ・マンズィーニとは誰か?―参加型デザイン、ソーシャルイノベーション、そしてまちづくりへ
11月3日、森が翻訳に携わったエツィオ・マンズィーニ著「ここちよい近さがまちを変える:ケアとデジタルによる近接のデザイン(原著タイトル「Livable Proximity: Ideas for the City That Cares」)」が発売されました。
その発刊記念特集記事第二弾として、今回は「エツィオ・マンズィーニとは何者なのか?」というテーマで記事を書いてみたいと思います。特に本記事は、
ロージ・ブライドッティ「ポストヒューマン―新しい人文学に向けて」を読む
Ron Wakkaryの「Things we could design」の翻訳に携わるなかで、森が関連図書を読み漁るコーナーです。今回はロージ・ブライドッティの「ポストヒューマン」(原著:Braidotti, R. (2013). The Posthuman. Polity)を読みます。
ブライドッティは著名なフェミニズム理論家で、特にノマドや生成変化といった、ドゥルーズを介して身体的な主体概念
ロージ・ブライドッティ「批評的ポスト人文学―あるいは、ネイチャーカルチャーにとってのメディアネイチャーは、BiosにとってのZoeのようであるだろうか?」を読む
Ron Wakkaryの「Things we could design」の翻訳に携わるなかで、森が関連図書を読み漁るコーナーです。今回はBraidotti, Rosi. 2016. “The Critical Posthumanities; Or, Is Medianatures to Naturecultures as Zoe Is to Bios?” Cultural Politics 12
もっとみる【一問一答】フィンランド・アールト大学大学院に家族でデザイン留学。ご質問にお答えします
2023年5月末にフィンランド・アールト大学を卒業しました。皆様、2年間お世話になりました。本当にありがとうございました。
徐々に僕の経験も古くなっていきますし、僕の仕事も始まるので、なかなかzoomでお話が聞きたい!といった相談にも乗れなくなってくるかなと思っています。そこで今回、僕がお話しできることについて可能な限りここに書き残しておきたいと思います。
以下、Twitterで頂いた質問に回
「わからなさのデザイン」イントロダクションを公開します。
先般2023年5月28日、アールト大学デザイン修士課程の修士論文「Design within Uncertainty: Gathering, generative process, unexpected event」を提出しました。ともにわけがわからなくなってゆくための、「わからなさのデザイン Design within Uncertainty」について探索した論文です。そのイントロダクション(日
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