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もし、転生して新人からやり直すとしたら

頭の中身がそのままで、新入社員からやり直すとしたらどんな振る舞いをするだろう。一つ確実に言えるのは、最初からスタートダッシュを決めるということだ。

第一印象でできるやつという印象を植え付ければ、その後パフォーマンスが一時的に落ちても「まあ、すぐに盛り返すだろう」と周りが思ってくれる。いろいろと得なのだ。

では、できるやつと思われるにはどうしたら良いか。ベースとなる考え方は単純で、周りに名が知れ渡るような仕事へリソースを集中する。

サッカー選手のリオネル・メッシは試合中の走る距離が極端に短いことで有名だ。平均で1試合10キロ走るのに、メッシは8キロ。守備に戻らないため、これだけ短くなっている。

守備が不得意な訳ではない。むしろ、メッシの守備はかなり上手いと有名だ。しかし、自分にしかできない仕事は攻撃面にあると考え、周りからの批判を覚悟して守備タスクをあえてスルーしているのだ。

一見楽をしているように見えて、嫌われる勇気を持つという、精神的に極めてタフなことをやっている。

ビジネスの世界も同じで、自分にしかできないことに最大限のリソースを費やすため、それ以外の業務を他の人がやってくれるように仕向ける。相手が嫌そうな顔をするのを見ても、めげずにもうひと押しする。

就活生の間で「ゆるブラック企業」という言葉が流通していることを知った。要するに「仕事がぬる過ぎて地力がつかず、将来のキャリアを不安を感じてしまうような企業」のことだ。

どこの職場にも大変な仕事というのはあって、若手がそれだけ緩いということは、上司や先輩が残業して引き受けてくれている可能性が高い。それなのに当の若手は不安を感じ、職場満足度も低くて最終的に離脱してゆくというのだから、上の人間としてはやりきれないだろう。

若手に嫌な顔をされることを避けることで、かえって満足度が低くなるのだ。この逆説を乗り越えることが、できる社員になるための第一歩となる。

職場で周りから恐れられている人間が出世しているとしたら、嫌がる相手にパフォーマンスを出させる実力を評価されてのことだ。

目上の人間であろうと合理的でないことはちゃんと理詰めで反論したり、相手の感情を逆撫でしない程度に面従腹背するのは、リソース配分をちゃんと考えているが故の行動である。

同年代からは生意気と言われるかもしれないが、そこで陰口を叩く人間はあなたの人生に責任をとってくれない。

いい加減、嫌われる勇気と、その裏付けとなる高い視座を獲得しないとなぁ。

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