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本の紹介、感想

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#音楽

中世音楽以前に関する音楽書15(+α)選

中世音楽以前に関する音楽書15(+α)選

先日、中世からバロックにかけてと、現代音楽の両方の作品が絶妙に混じったプログラムのコンサートを聴きにいきました。
「僕たちは古楽と現代音楽の対話を通して『数』と『トランス』という壮大な命題に想いを捧げる」


で、古楽も現代いずれの時代の音楽も大好物なのですが、ルネッサンス以前(このコンサートではヒルデガルド・フォン・ビンゲンとか中世のエスタンピとかペロタンとかファエンツァ写本とか演奏されたわけ

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ラヴェルってこんな面倒な人だったんだろうなぁと心底思わされる小説

ラヴェルってこんな面倒な人だったんだろうなぁと心底思わされる小説

エシュノーズ「ラヴェル」を読む

ラヴェルという作曲家に対するイメージは、いろいろありそうです。
絢爛としたオーケストレーションから「オーケストラの魔術師」と呼ばれたり、ドビュッシーと並べられて音楽の印象派の代表的な作曲家とされたり、エッジが効いた何かの宝石か鉱石であるかのような硬質なピアノ曲が愛されたり、いろんな好まれ方をしていつつ、でも、何か本質は捕まえられてない感じがします。

あくまでも個

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「4分33秒論」を/から考える

「4分33秒論」を/から考える

この「4分33秒論」という本は佐々木敦氏が「『4分33秒』を/から考える」と題して、2008年3月から7月に月1回のプログラムとして計5回「4分33秒」について話した内容をまとめたものです。つまり10時間以上「4分33秒」について語ったり、いろんな資料を視聴したりという、そんなに「4分33秒」について話せるのかって素朴な疑問以上に、そういうイベントを企画するだけでも勇気いりますよね!w

最近は日

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