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読むたべもの

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食べ物に関する記事をまとめています。たべものを読みものにしたらどうなるか。不定期更新です。
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記事一覧

イザヤ書53章1−12節を読んでみた②

イザヤ書53章1−12節を読んでみた②

苦しみを引き受けた側はどうでしょうか。この苦しみは無駄ではなかった、つまりおかげで誰かの笑顔を見られたということで報われたと言って死ぬことになるのです。こうして、良いものを得るためにはある程度の犠牲は致し方なし!と。

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イザヤ書50章4−9節を読んでみた②

イザヤ書50章4−9節を読んでみた②

打たれているのに暴力者のなすがままにさせることは、暴力を許し、さらなる被害を与えることになる、だから、徹底的に追求だ、とことん相手の不義を暴ききるその勇気こそ必要だと、拳を掲げ、石を手に取る多くの人々を一元的に批判することはできません。

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イザヤ書50章4−9節を読んでみた①

イザヤ書50章4−9節を読んでみた①

イエスの宣教の言葉として語り継がれてきた有名な言葉を思い出します。

 聖書をそんなに深く読んだことがない人も、この言葉は聞いたことがあると思い出されるかもしれません。

では「聖書に書かれていることを生活の中で実践していこうとするキリスト教徒の中で、この言葉を文字通りに実践している人はどれくらい、いるでしょうか。」こんな質問をされたら皆さんの中に、誰かを思い浮かべることができる人はいらっしゃいま

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神 動く

神 動く

一昨日これまで住んでいた居宅をお返しし、新しい場所へ移りました。
 これまで住んでいたところとは、2021年に入ってすぐとにかく出て行かねばらなくなった事情があり、同時に子どもたちが大学進学をするかもしれないという受験真っ只中で、本当にどうすればいいのかもわからないので、どっちに転んでもなんとかなるよう、家賃が高くても一時避難的にと考えて追われるように逃げた先。ハイスペックなマンションでしたが、や

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出てこい

出てこい

神は愛といえども、こんなにも厳しいのか、と思えるような言葉が連なっています。

愛の歌?

預言者イザヤは、パレスチナ、南ユダ地域で、具体的にはエルサレムで「愛の歌」をうたおうと声を上げました。その愛の歌の内容は次のようなものです。

 神が民を愛している。
 ぶどう畑の手入れをしたが、ぶどうの実は「酸っぱいぶどう」だった。
 あれほど手を尽くしたのに
 酸っぱいぶどうがなった
という歌です。

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勇気が必要な時

勇気が必要な時

エフタという男

士師記12章にエフタという人物の話があります。士師と呼ばれた地域の指導者であり軍事リーダーでもある男の実力は相当なものだったようです。それにも関わらず、その地域の人々からは軽視されてきた経歴を

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創世記9章18節ー19節を読む

創世記9章18節ー19節を読む

教案使用で礼拝のメッセージをしていくと、同日に結構たくさんの人々が同じ箇所で話しており、日曜日の夕方以降は、時すでに遅しながらも多々、バリエーションに富んだメッセージに耳を傾けております。そんな中、この聖書の箇所は一体どういう展開になるのだろうか?とちょっと怖い気もしながら日曜日の夜を楽しみに待っています。で、他の人のことはともかくとして、私はどうかというと、喉がキュキュッと締まってしまう感じもし

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あと一ミリオン先を「すでに」生きたいが

あと一ミリオン先を「すでに」生きたいが

理想と現実はかけ離れている。しかし理想を掲げないでいると現実に埋没する。厳しい一週間を過ごしている。いっそものごとを一切考えずにいられたらどんなにか楽だろうと思う。しかし一切考えずにいれば人を薙ぎ倒し自分自身もモノにされてしまうと思う。

同等の傷という解決法から第三の道へ

ハンムラビ法典で定められている刑事罰「目には目を、歯には歯を」は身の毛もよだつ恐ろしい法というイメージでとらわれます。被害

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必ずその日は来る

必ずその日は来る

ノアの待ち時間は相当に長かったと思います。ようやく、小舟の中にいる人々に目が留められました。150日間も勢いを失わなかった水がやっと減り始めたのです。どれほど長い時間、待たされたことでしょうか。

待つことは辛いこと?〜それでもまだ待つノア

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箱舟の中で〜最後の一週間〜

箱舟の中で〜最後の一週間〜

 壮絶な洪水の中、終わりなきトンネルのような舟旅に変化が訪れました。風が吹いた(1)のです。古代ユダヤの民が暮らした地域では、火や風が神の存在を表すのに用いられ

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フネの中の人

フネの中の人

歴史的記憶に基づいて

聖書に記載されている話は誰が書いたのか?といえば私は「書いたのは人間」と応える。それは正解ではないと思う人がいるのはいいけど、正解じゃないことを同時に悪と言い回っては蹴り飛ばすような輩がクリスチャンの中にはいる。それに遭遇すると心の中で「聖書読んでないのかしら」と思う。さらに、先週のメッセージではYouTubeに初めて低評価を一つ押された。別に高評価を押して欲しいとは思って

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後悔後

後悔後

 創世記6章5−8節からのお話です。
古くから伝わるノアの洪水物語のすごさは、私たちに現代の世界について考えさせるところにあると思います。

「主は、地上に人の悪が増し、常に悪いことばかりを心に思い計っているのをご覧になって」(5)

と読むと、私たちの眼差しも、地上へ移されます。「地上に人の悪が増しているのだろうか?」と。「心の中を見られたかな?」と思い自分自身をかえりみるよう自然と促されて

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往生際が悪い神〜命乞いのキリスト教

往生際が悪い神〜命乞いのキリスト教

近頃気づくかされるようになったのは、洪水物語に不満満々になってしまう自分の中にはそもそも、神って正しく、優しく、そして人を殺しやしない、という幻想があったということ。
無条件に「神は『私にとって』良いもの」という刷り込みがどこかでなされたのか、いや私自身の聖書の読み方が

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妹も弟もいない時

妹も弟もいない時

物語は無造作に並べられているのではありません。命、エバと名付けられた女性が産んだ子どもたちが成長し、ささげものをめぐり最悪の結末を迎えました。兄弟を殺すということです。

殺された側はもちろんのこと、殺した側にとってもこんなに不幸なことはありません。何も良いことが残らなかったという衝撃の物語が、

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