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くだらないものが必要で


2023年10月1日(日)朝の6:00になりました。

くだらないの中に愛が、人は笑うように生きる。

どうも、高倉大希です。




新しい物質の結晶化に成功した。

こんなニュースを耳にしても、わたしたちにはあまりピンときません。


なぜなら、生活にどのように役立つのかがイメージできないからです。

言い換えるなら、最先端のものごとというのは基本役には立ちません。


生活に役立つのは、いちばん最後です。

最先端の情報に編集を重ねた結果として、役に立つようになるのです。


ヘッドライト型知性はその携帯性 —— どこに行っても使うことができるという点—— にあります。これに対して地図作成型知能は、限られた社会的世界のなかでしか役に立ちません。ただしその範囲では、きわめて効果的だと考えられます。

山岸俊男(1999)「安心社会から信頼社会へ」中央公論新社


だからこそ、役に立たないように見えるものごとには、無限の可能性があります。

これからいかようにも編集することができる、大きな余白があるわけです。


コストパフォーマンスやら、タイムパフォーマンスやら。

費用や時間に対して、どれだけ役に立ったのかが求められてきた時代です。


そんな時代だからこそ、わたしたちには役に立たないものが必要です。

どうしようもないくらいにくだらないものが、生活には必要なのです。


いい絵を描こうとすると、いい絵を描くという「欲」になっていきますよね。洞窟の絵画 —— たとえばラスコーの壁画を見ると、あれは芸術の欲というより、祈りのようなものが人を動かしてるように思います。

横尾忠則(2021)「YOKOO LIFE」ほぼ日


つい先日、芸人のなかやまきんに君が飴をぶん投げる動画を観ました。

このときにくだらないものの重要性を感じて、この note を書いている次第です。


自分の生活を振り返ってみても、日常的にくだらないものを摂取しています。

テレビ東京の『ゴッドタン』という番組は、毎週欠かさず観ています。


『ハライチのターン』や『オードリーのオールナイトニッポン』も、むかしからずっと聴いています。

これらのような役には立たない情報が、生活の養分になっているのです。


かなり稀ではありますが、単純な関係性を理解するだけで、すべてを「わかった!」と感じることができるような発見があるのです。それは、科学者にとって一番楽しい瞬間であり、セーラー服の薬師丸ひろ子が機関銃を撃ちまくるような“カイカン”を科学者にもたらしてくれます。

近藤滋(2019)「波紋と螺旋とフィナボッチ」株式会社KADOKAWA


的を外しつづければ、的の位置がわかります。

くだらないことの中に、大切なことがみつかります。






サポートしたあなたには幸せが訪れます。