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指定難病紹介 全333疾患の紹介

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NPO法人「希少難病ネットつながる」の理事長・香取久之が難病について紹介。 現在指定難病になっているものをここにすべてまとめようと思います。 RDneTページ→https://… もっと読む
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難病についてのまとめ、希少難病ネットつながるのニュースなど

塚地です。

ここ数年来難病についての情報提供を手伝っております。

この記事では「希少象難病ネットつながる」の最新情報をお届け致します。

ただいま、クラウドファンディングを行なっております。

自分の力で一歩前へ。足こぎ車いすCOGY(コギー)を届けたい!

本人の目標は500万円だそうですが、
塚地的には1000万円が目標です。

フジテレビ『ザ・ノンフィクション』(2020年8月16日放送

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5p欠失症候群(指定難病199)

5p欠失症候群は全般的な発達の遅れ、 筋緊張の低下、成長障害、顔貌の特徴など共通する症状を持つ、染色体異常症候群の1つである。患者数は15,000~50,000人に1人と推定されている。人種の差や性別の差は特にない。5番染色体短腕の部分的な欠失が原因である。ほとんどの患者は突然変異による染色体異常が原因。ただし、不均衡型転座が原因である場合は親が均衡型転座保因者であることもある。出生後の成長障害、

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4p欠失症候群(指定難病198)

4p欠失症候群(ウォルフ・ヒルシュホーン症候群)は4番染色体短腕の欠失に基づき、顔貌上の特徴、成長障害、精神運動発達遅滞・知的障害を呈する症候群である。1961年、クーパー先生とヒルシュホーン先生により初めて報告された。患者数は1/50,000人程度と推定されている(女児:男児=2:1)。しかし、欠失が小さい患者は見逃されている可能性があり、実際はもっと多いと考えられる。過半数は突然変異により発症

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1p36欠失症候群(指定難病197)

1p36欠失症候群とは精神運動発達の遅れや筋緊張低下、てんかんなどの神経症状に加え、特徴的な顔立ちや、先天性心疾患などの合併症を示す染色体異常症候群の1つである。患者数は海外では1万人に1人程度と報告されているが、日本における調査では2万5千人から4万人に1人の頻度と考えられ、年間10~20人程度の患者の出生があると推測される。人種差や生活習慣とは無関係。男子より女子の方が多く、男子が3割、女子が

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ヌーナン症候群(指定難病195)

「ヌーナン症候群」とは細胞内のRas/MAPKシグナル伝達系にかかわる遺伝子の先天的な変化によって、特徴的な顔貌(眼間距離の拡大など)、翼状頚、胸郭変形、先天性心疾患、肥大型心筋症、低身長などを示す先天症候群である。胎児水腫、難聴、出血性素因、血液凝固異常、停留精巣などをしばしば認める。患者数は海外の報告では出生1000-2500名に1人という報告があるが、実態はまだ不明なところが多い。国内では6

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ヤング・シンプソン症候群(指定難病196)

ヤング・シンプソン症候群は先天異常症候群の一つで、特徴的な顔貌、精神遅滞、眼瞼裂狭小や弱視・鼻涙管閉塞などの眼症状、内反足、甲状腺機能低下症なその内分泌異常、外性器異常、などを特徴とする。ほかに、羊水過多、新生児期の哺乳不良など、新生児期早期から生涯にわたっての医療管理を必要。Say-Barber-Biesecker-Young-Simpson症候群とも呼ばれ、性器・膝蓋骨症候群も含まれる。ヒスト

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ソトス症候群(指定難病194)

ソトス症候群は、頭が大きい(大頭症)などの顔貌の特徴、体つき(身長)の大きさ(過成長)、発達の遅れなどをもつ症候群である。この病気の患者は1~2万人に1人と推定されている。大頭症や過成長などの特徴から小児期にこの病気に気づかれることが多い。人種差や性差は特になく、どの夫婦の子どもとしても生まれてくる可能性がある。5番染色体にあるNSD1遺伝子の異常が原因である。その機序としては、約半数はNSD1遺

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プラダー・ウィリ症候群(指定難病193)

プラダー・ウィリ症候群は生後すぐから力が弱く、呼吸や哺乳が障害される疾患。3歳を過ぎたころから食欲が抑制できず、過食と肥満になる。また、中度の知的障害を合併する。その他に外性器の低形成、小さな手足、特徴的な顔貌を示す症候群である。出生15,000に1人の割合で生まれる。特にどのような人に多いということはないが、ごく稀に家族例が知られている。原因としては15番染色体短腕q11-q13に位置する父由来

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コケイン症候群(指定難病192)

コケイン症候群とは1936年にイギリスの小児科医、コケイン博士により最初に報告された稀な遺伝病である。この病名(英語で Cockayne syndrome)を略して、CS(シーエス)ともいわれる。患者の多くは子どもで老化が進みやすく、日焼けしやすい体質をもつ。体は非常に小さく、徐々に目が見えにくくなり、耳が聞こえにくくなり、脳や神経にも異常が出てくる。50万人に1人という非常に稀な病気で、現在日本

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ウェルナー症候群(指定難病191)

ウェルナー(Werner)症候群は1904年にドイツの医師オットー・ウェルナー(Otto Werner)により初めて報告された稀な遺伝病である。この病気は思春期を過ぎる頃より急速に老化が進んでいくようにみえることから、「早く老いる」病気=早老症のひとつといわれている。20歳代から白髪、脱毛、両目の白内障がおき、手足の筋肉や皮膚もやせて固くなり、実年齢より「老けて見える」ことが多くなります。糖尿病や

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鰓耳腎症候群(指定難病190)

鰓耳腎症候群はBOR症候群ともよばれ、頸瘻孔・耳瘻孔・耳介の形の異常などに、難聴と、さまざまな腎臓の形態異常をともなう病気である。多くの場合、遺伝子の異常によって発症する。2010年の厚生労働省研究班の調査によると、わが国の患者数(医療受療者数)は約250人と推定されている。男女差はない。耳瘻孔や耳介の異常は生後すぐに気づかれる。重症な難聴や腎機能障害も生後早い時期に気づかれるが、軽症な場合は成人

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無脾症候群(指定難病189)

生まれつき脾臓が無い場合、先天性心疾患を合併することが多く、その上、内臓が左右対称的となることが多い。心臓、肺、腹部臓器はもともと左右対称に作られてはいない。心臓はどちらかというと胸郭の左側に位置し、左心室や右心室の形もそれぞれ異なる。右肺は3つの分葉にわかれ、左肺は2つの分葉にわかれる。胃は腹部の左側に位置し脾臓は左側、肝臓は右側に位置する。これらの臓器が正常の左右不対称ではなく、左右対称性に形

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多脾症候群(指定難病188)

生まれつき脾臓が数個ある場合、先天性心疾患を合併することが多く、その上、内臓が左右対称的となることが多い。心臓、肺、腹部臓器はもともと左右対称に作られてはいない。心臓はどちらかというと胸郭の左側に位置するし、左心室や右心室の形もそれぞれ異なる。右肺は3つの分葉にわかれ、左肺は2つの分葉にわかれる。胃は腹部の左側に位置し、脾臓は左側、肝臓は右側に位置する。これらの臓器が正常の左右不対称ではなく、左右

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歌舞伎症候群(指定難病187)

歌舞伎症候群とは特徴的な顔貌をもつ先天性疾患の一。歌舞伎症候群と名付けられたのは、切れ長の目が特徴で、下眼瞼外側1/3が外反(裏返って眼瞼が外にめくれている様子)していて、歌舞伎役者の化粧(隈取(くまどり))を連想させることから、この名前がつけられている。患者数は神奈川県の先天疾患モニタリングの結果から推定された発症率1/32,000が1988年に報告されて以来、この発症率が信じられている。歌舞伎

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