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ルワンダのお話を聞く、チャリティーイベントへのお誘いです
どうも! ミステリー作家の福田和代です。
自粛疲れだったり、将来への不安だったり、日々いろんなことで世の中が殺伐としてきて、よけいに疲れてしまいますよね。
今日は、デジタル・ケイブからチャリティーイベントへのお誘いです。
2020年5月3日(日) 18:00から、Zoomを使った配信イベントを開催いたします。(詳細はこちら↓)
https://digitalcave20200503.peatix
『その女アレックス』(ピエール・ルメートル、橘明美訳、文春文庫)
や、言いたいことはひとつだけです。
なんでもいいので、これ読んでみてください。面白いから!
はい、おわり。
……でいいと思うんですけど、やっぱりそれじゃ不親切ですかねえ。
でもね、あんまりグダグダ内容について語って、先入観を持ってほしくないんですよね。だから、この本を手に取るにあたり、注意点のみお伝えします。
1.気の弱い方、人がいたぶられるのを見たり聞いたりすると失神しそうになる方は、読まな
『窓から逃げた100歳老人』ヨナス・ヨナソン著、柳瀬尚紀訳 西村書店
イスラエルとハマス、ロシアとウクライナ、イラク、シリア、パレスチナ、アフガニスタン、ソマリア、中央アフリカ。。。
世の中、悲惨な話題が多すぎて、どうにもやりきれません。
こんな時こそ、ニンマリと笑える本が必要ではありませんか?
というわけでこちら。『窓から逃げた100歳老人』の登場です。
めでたい100歳の誕生日を祝うため、老人ホームの誕生パーティに市長や取材陣が集結しつつあるというのに、主人
『紙つなげ!彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場』佐々涼子、早川書房
ノンフィクションの面白さは、テーマの選択でかなりの部分を左右される。
開高健ノンフィクション受賞作となった著者の『エンジェルフライト』は、国際霊柩送還士という特殊な職業をとりあげていた。東日本大震災の衝撃で、被災していなくとも心のどこかに傷をつくっていたらしい私たち読者に、その物語は塗り薬のようにじわりと浸透していった。
その著者が、今度は震災で大きな被害を受けた日本製紙の石巻工場の復興を描く
『隣人が殺人者に変わる時』(ジャン・ハッツフェルド著、ルワンダの学校を支援する会訳、かもがわ出版)
"ジェノサイドの原因は貧困でも教育の欠如でもありません。(中略)私は教師なので、教育は自分たちに世界を明らかにするものだと思っています。しかし、教育は人を有能にしても、善くすることはしません。" (p.122)
1994年、中央アフリカの小国ルワンダで100万人もの人々が虐殺された。植民地支配の方便として、ルワンダの住民をフツ族、ツチ族というふたつの民族に分離した政策の結果、民族間の憎しみが育ち
『芸術を創る脳 美・言語・人間性をめぐる対話』(酒井邦嘉[編]、曽我大介、羽生善治、前田知洋、千住博 東京大学出版会・刊)
すごいものを読んでしまった。
拙著『バベル』を書く際に、脳と言語の関係について東京大学の酒井邦嘉教授に教えを乞うた。昨年12月に本書を上梓されたと聞き、すぐ手に入れていたのだが、「どうしてもっと早く読まなかったのか!」。こんなに面白いのに。
本書は、指揮者・作曲家の曽我大介氏、将棋棋士の羽生善治氏、クロースアップ・マジシャンの前田知洋氏、日本画家の千住博氏という各界の第一人者と、酒井教授との対
『暴露 スノーデンが私に託したファイル』グレン・グリーンウォルド著、田口俊樹・濱野大道・武藤陽生訳、新潮社
正直に告白すると、NSAの盗聴問題やスノーデン氏に関する第一報が飛び込んできた頃、私はこの方(スノーデン氏)にあまり良い印象を持たなかった。
香港に潜伏してのリークという状況もあり、他国の工作にひっかかったのではないかと邪推したし(この本を読んだ今でも、完全に疑いが晴れたわけではないのだけど)、組織に属していながら、その組織の存在意義を覆すような大暴露を行ったことについて、若干いや~な気分もした