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大人の読書感想文

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人を振り向かせるコンテンツをつくり続けるために。

人を振り向かせるコンテンツをつくり続けるために。

アニメを観ていて、その声が耳に残った。ハスキーボイスで温かみがあり、その声が自分を振り向かせた。スマホを取り出して、すぐさま検索エンジンをかける。「A、i、m、e、r……アイマーいや、エメか?」フランス語で愛するという意味だそうだ。大人になってから声が魅力的で振り向く経験がなかった。それほどまでに衝撃的だったのだろう。

それが、Aimerさんとの出会いだった。

2017年6月、はじめてLIVE

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あの夏にリベンジしたい話

あの夏にリベンジしたい話

誰だって思うことはあるだろう。

根拠のない自信、感情が高ぶると「オレ、なんだって出来るんだぜ!」と感じる瞬間がある。今でこそ、自分の存在のちっぽけさや世の中を変えるような力を持っていないことを理解できるのだが、当時は若かったのだろう。

中学2年のとき、『中二病』という思春期特有の病を患っていた。

中学校生活にも慣れ、楽しい学生生活だった。勉強はまるで駄目だったのが、部活が楽しかったため学校に

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諦めの悪い男はカッコイイ話

諦めの悪い男はカッコイイ話

それは突然、Facebookのタイムラインから流れてきた。
「一番好きなマンガは?」という話で盛り上がったという内容の記事だった。

どうやらその人の見解が相手の方と一緒だったらしく、その作品が「SLAM DUNK」だったそうだ。

「大好きです、スポーツマンですから」

SLAM DUNKの主人公、桜木が好みの女の子にバスケが大嫌いなのにも関わらず、その場限りの嘘から、どんどんバスケットボールの

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すべてのものはつながっている話

すべてのものはつながっている話

「本を読まないから文章が書けへんねんで」

自分は本を読む行為が好きではなく、一つのこと集中して取り組むことが困難な子どもであった。今もそう。

そのため、母から「本を読まへんからやで!」という言われる度に、開きなおり「またか……」と思いながら、その場を乗り切ろうとしていた。

「あ〜なんか言ってるな〜」と

小さい頃、母は毎晩のように本を読んでおり、決まってリビングのテーブルの上にはハードカバー

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恥の多い生涯だった話

恥の多い生涯だった話

「同じ書店で、同じ書籍を買ったことがある……」
笑いを狙っているのかと思われそうだが、決して違うことだけ言いたい。

先日のことである。不要不急な外出は控えましょうという名目のもと、家で快適に過ごせる方法を考えていた。そのタイミングで、本の大人買いをしたのである。このチャンスを活かすしかないと思ったのだ。

「金額でいうと13000円……」生まれてはじめて書籍代だけで10000円を超えたのだった。

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その本を読んで甘ったれていたのは自分だった話

その本を読んで甘ったれていたのは自分だった話

「3月末に退職願を出そうとしていた……」「退職願」と書かれた封筒を通勤カバンに入れて、1ヶ月以上が経過していた。
昨年からずっと毎日同じような繰り返しに嫌気が差していて、こっそりと転職活動をしていた。

天狼院書店に通っている理由も、ライティングで人生を変えるというコンセプトに惹かれていたのかもしれない。半年以上「書くこと」を習慣にしていたのだから、そのスキルを武器に企業の広報職、コミュニティコー

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