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よくあるパターンの現実

熱帯夜。
 
人気のない夜道。
 
カツンカツンカツン
 
ヒールひびかせ家路を急ぐひとりの女性。
 
「遅くなっちゃった。
 早く帰ってお風呂でさっぱりしたい」
 
コツコツコツコツ
 
音のする方を振り返ると…
少し離れたところにかすかに人影が。
 
女性は少し足を早める。
 
カツンカツンカツンカツン
 
しかし足音はどんどん近づいてくる。
 
コツコツコツコツコツコツ
 
「なに?ちょっとやだ…」
 
早足になる女性。
 
カツンカツンカツンカツン
 
追い上げてくる足音。
 
コツコツコツコツコツコツコツ
 
「やだ、最悪。
 付けられてる?!
 怖い!助けて~!!」
 
その後方10m。
 
「追いかけてるわけじゃねえよ!
 スピード落とせって。
 お願いだから、追い越させてくれ~。
 一刻も早く、
 家でビールが飲みたいだけなんだから~」
 
カツンカツンカツンカツン
コツコツコツコツコツコツコツ
 
カツンカツンカツンカツンカツンカツン
コツコツコツコツコツコツコツコツコツコツ
 
 

このお話はフィクションです。
実在の人物・団体・商品とは一切関係ありません。 

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