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I wish you're Merry Christmas

この前ビッグフィッシュとチャーリーとチョコレート工場を見て、通算「意識的に見た映画数」が201個になった話をしたんですけど、199個目にスポットがあたっていなかった。それはキャプテン・フィリップスでした。ヘッダ画像をお借りしています。

キャプテン・フィリップスは─────やはりこちらも200個目、201と同様、前評判を一切入れずにみたんですけどそれが良かった。恐ろしいまでのサスペンス、スリラー……?なんといえばいいのでしょうか。単純に犯罪だとすればクライムにも属すんですかね。

ぼくは斯様なクライムアクション……クライムアクション?を見たい気などさらさらなかったのが実情だ。トム・ハンクスが出てるって知らなければまず見なかった。そして読後のWikipediaなり個人ブログなりの評判がよろしかったのか、未読前には絶対に仕入れないけど見たあとなら絶対にみたい情報が死ぬほどあったこともこの映画の凄さを物語っているのだろう。

いや別に、ビッグフィッシュでも書く時に似たようなことをしたし、チャーリーとチョコレート工場でもぜひしたいのだがまだ本格的に記述がはじまっておらず、しかもこのあと異常に時間がなくなってしまったこともあり……できないでいるだけです。

そうした情報の中でとくにすげーなと思ったのが、キャプテン・フィリップスと海賊(海賊?この映画を見てると海賊の定義も非常に見直すべき問題であると思わされる。だって海賊っていえば例の漫画とか、なんか義賊に近いようなそれとかじゃないですか。ここに出てくるのは徹頭徹尾犯罪者集団、しかも金品を自分のために求めるものであり、さらにはこの海賊を使役して、自分は丘にいて自分の手は一切汚さずに自分の懐を賑わそうとしているクソ犯罪者がいるという背景もあり、なんなら雇われ海賊、雇われ野盗、雇われ犯罪者とすらいえるのだ)のアフリカン・アメリカンな人々は、本番まで一切対面しなかったということだ。

どんな相手がこの映画の極悪人そして犠牲者を演じるのか、トム・ハンクス側は本番の対面シーンまで一切知らなかった。巨大タンカーの運転室に押し入られて初めて相手の俳優を知った。

このアフリカン・アメリカンの俳優たちがマジでそういう現地の人を雇ったのだと言われても信じてしまう風体であることが痛々しい。特にサブ主人公ともいえるムセ(事実なのだろうがなんかひどい名前だ)の痩せこけぶりはディティールだのリアルだのそんな言葉が霞む。俳優という職の業でここまで痩せこけるのか。

しかもこれも資料によると、海賊役のアフリカン・アメリカンたちはトムハンたちと違って、ブートキャンプのような海賊になるためのしごきを受けたというからもはやこの話はノンフィクションを描くためのフィクションがハードなノンフィクションを産み、内包しているというどこから何を評価すればよいのかわけがわからん話になっている。

今日はキャプテン・フィリップスの触りについて話したので続きはまた。多分夫婦の愛情の話でもあるのだろうなあ。

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