京都精華大学グローバルスタディーズ学科

京都精華大学国際文化学部グローバルスタディーズ学科の教員たちが、毎週、さまざまな授業の…

京都精華大学グローバルスタディーズ学科

京都精華大学国際文化学部グローバルスタディーズ学科の教員たちが、毎週、さまざまな授業の様子を紹介します。

最近の記事

授業の様子㉔:グローバルスタディーズ学科

2023年の「グローバル・ビジネス論」(南了太担当)は、グローバルスタディーズ学科17名と人文学科3名の計20名が受講しました。男性11名、女性9名とジェンダーバランスの取れた構成となりました。昨年度は6名の受講だったので約3倍近くに増えたことになります。また、昨年度は人文学科の学生の受講はなかったので、その点でも変化がありました。 本授業は、グローバルスタディーズ学科で学ぶ専門科目です。「グローカルな視点からグローバルを学ぶ」をテーマに、海外諸国で起きている現象をビジネス

    • 授業の様子㉓さまざまな「身体文化」を探究しよう!

      今回は、共通教育科目のひとつ、「身体文化演習<身体表現>」の授業の様子をご紹介します。 「身体文化演習」は、ひとびとの身体や身体運動が芸術や文化、社会とどのようにかかわっているのかについて、その歴史的な背景なども踏まえながら、自らの実践を通して探究していくことを目的とする授業です。<身体表現><ヨガ><合気道><ボディコントロール>の全4クラスが開講され、それぞれの視点から多様な身体文化について学んでいきます。 今回取り上げる<身体表現>のクラスは、授業の前半と後半とで大テ

      • 研究・調査の現場⑩:蜘蛛の巣上の無明  インターネット時代の身心知の刷新にむけて 

        編著を公刊しました。 電子テクノロジーが見逃してきた盲点を突き止める。 「蜘蛛の巣」を鍵言葉に、人類の想像力がいかに蜘蛛の巣状に連動し、それが従来の研究方法をいかに刷新するのか。また「蜘蛛の巣」というマトリックスに照らして現実を分析することがいかなる可能性を開くのか。電子媒体を「蜘蛛の巣」Webとして捉えることで、そこに潜む危険とも裏腹の将来像を、特定の専門分野の枠組みを横断して探求する。 「吾々は今、電子情報のネット網という「蜘蛛の巣」に囚われている。それはすべてに連

        • 授業の様子㉒:トビ立てフィールドへ

          本学の国際文化学部グローバルスタディーズ学科では全ての学生は1年次に海外短期フィールドワーク、3年次に海外長期フィールドワークをすることになっています。 海外短期フィールドワークは現在2年生の学生らが去年2022年の夏4か所(セネガル、ベトナム、フィリピン、韓国)に出かけました。コロナの影響を考慮して一部の学生は、台湾とフィリピンはオンラインでも語学を学ぶ機会がありました。その時の学生ブロブは次のリンク先で読むことができます。 <京都精華大学グローバルスタディーズ学科 海

        授業の様子㉔:グローバルスタディーズ学科

          調査の現場⑨:グローバルスタディーズ学科

          みなさんは、年に何度神社にお参りにいくでしょうか?実家に帰ったときにはお墓参りに行くでしょうか?では、SNSの『今週の星座占い』を見たり、心霊スポットについての記事を読んだりすることは?ジブリ映画は見ますか?最近は宗教二世と政治との関係がどちらかというとネガティブな文脈で取りざたされていますが、組織として活動したり影響力をもったりしている宗教団体とは別に、もっと日常的なところで「宗教的なるもの」や「スピリチュアリティ文化」は、私たちの日々の生活のいたるところにあるものです。

          調査の現場⑨:グローバルスタディーズ学科

          調査の現場⑧:グローバルスタディーズ学科

           この連載には副題が付けられていませんが、今回は「調査地でテーマとテーマが出会うとき」を副題として書いてみたいと思います。これから調査を始めようとする学生の皆さんにはあまり参考にならないかもしれませんが、調査を続ける中で起こった研究の広がりを紹介したいと思います。しいていえば、関心のアンテナを広げることで、調査中に偶然起こる事件や調査対象者の行動が、とても興味深い現象に見えてくる、ということを感じていただければと思います。  さて、初手から手前味噌で恐縮ですが、先般、以下の

          調査の現場⑧:グローバルスタディーズ学科

          授業の様子㉑:グローバルスタディーズ学科

          今回は、「授業の様子⑫」(2022年11月22日更新)の続きとして、応用演習の様子を紹介します。2022年10月17日から10月24日の京都新聞の記事を読んで関心をもったテーマについて調べ、発表しました。 まず、Hinaさんは、保育士の待遇が重労働の割に低く抑えられていることや、待遇が悪いことで心に余裕が生まれず園児に冷たく当たってしまう保育士の実態について紹介しました。そのうえで、保育士にまわるべきお金がどこに消えているのかとの問題提起をしました。 保育士の待遇が悪いの

          授業の様子㉑:グローバルスタディーズ学科

          授業の様子⑳:グローバルスタディーズ学科

          今回は、人文学部3年生を対象に2022年4~8月の間行った「フィールド・プログラム」の様子を紹介します。これから最大6カ月間の現地調査で海外に行く皆さんの参考になればとの思いから記述します。 皆さんが所属する京都精華大学国際文化学部の前身の人文学部は、1989年に1学科、収容定員180名で発足しました。当時の学長笠原芳光氏は、人文学部発足の意義を以下のように説きます。 上記より本学は、発足当初からフィールドワークを重視してきた伝統があることが分かります。多くの人文系の学部

          授業の様子⑳:グローバルスタディーズ学科

          調査の現場⑦:グローバルスタディーズ学科

          京都精華大学では、通常の授業のほかに、公開講座として一般人向けに行われる授業があります。今回は、2022年度後期公開講座ガーデン・京都講座 「セイカ的京都案内2」の第6回として2023年1月17日(火)に行った「企業のグローバル化と京都」の内容について報告します。京都にはグローバルにビジネスを展開する企業が多くあります。そのような企業が進出先の国々でどのように現地の社会や従業員と向き合っているのかを紹介しつつ、京都が持つ可能性について考えました。 2022年度後期公開講座ガ

          調査の現場⑦:グローバルスタディーズ学科

          授業の様子⑲:グローバルスタディーズ学科

          今回は、グローバルスタディーズ学科の選択必修科目のひとつである「グローバルヒストリー概論」の授業の様子を紹介します。 「世界史」というと、「フランス史」「中国史」のように、「国家」を単位として、その歩みを時系列に沿ってたどる、いわゆる「縦の歴史」が想起されることが一般的でした。それに対して、世界の異なる地域同士の「横のつながり」を意識し、歴史的なできごとや考えなどが、世界的に広まったり、複数の地域間で影響しあったりしていく過程について考察していくのが、グローバルヒストリーの

          授業の様子⑲:グローバルスタディーズ学科

          調査の現場⑥:グローバルスタディーズ学科

          生まれてはじめて(本当?)、原稿で遅刻しました。ブログの遅延で國分先生にご迷惑をおかけしました。今回はその言い訳です。大学の先生が何をしているのか、その内情のご報告も兼ね。学期末でまだ授業中でしたが、フランスの大学から不意に博士論文審査の要請が入り、出かけることになりました。出張届けも出さねばならないのですが、補講をするにも学部新課程はクオータ制なので、同一クオータの中で日程を取らねばならず、大学院とは補講日も食い違い、また航空便などの経路もなかなか確定できず、教務担当の先生

          調査の現場⑥:グローバルスタディーズ学科

          調査の現場⑤:グローバルスタディーズ学科

          今年度の第3クオーター(2022年10月~11月)に、グローバルスタディーズ学科の2年生は全員「フィールドワーク方法論」という授業を受けました。今回は、この授業の一部と、授業で学生のみなさんが学んだ「方法」を実践した私の調査の一部を紹介します。 私自身が大学二年生であったころ、初めてのナイジェリアでのフィールドワークの前に当時の教員から教わったことは二つだけ、「日記を毎日つけること」と「現地の人たちの写真を撮ったら必ずその写真を次にその人たちに会う時に渡すように」でした。ち

          調査の現場⑤:グローバルスタディーズ学科

          授業の様子⑱:グローバルスタディーズ学科

          今回は、グローバルスタディーズ学科の2年次の学生が必修科目として学ぶ「現場学2」の授業の様子を紹介します。この授業では、3年次に行う「海外長期フィールドワーク」に向けて、現地についての情報を集め、現地のことを理解し、その後、計画書づくりに挑戦します。1月17日の授業では、マルマラ大学の山本直輝先生を招き、海外長期フィールドワークの渡航先としてトルコを選んだ学生を前に、現地で注意するべきことや、トルコの文化、トルコ語の基礎について講義を行ってもらいました。その後、質疑応答、ディ

          授業の様子⑱:グローバルスタディーズ学科

          調査の現場④:グローバルスタディーズ学科

           ミャンマー出身の私は、日本食は今や世界のグルメになりつつあると感じています。そのような思いに至ったのは、最近、出張したタイで発見した新しい日本食がきっかけです。  まず、バンコクのスワンナプーム国際空港で乗り継ぎのときにお店などを見て回っていたら、なんと見慣れた「おでん」ではありませんか。しかし、「おでん」は「おでん」でも日本で見慣れない具材がありました。例えば、「チーズ入り魚すり身」「チーズボール」「かにかまチーズ」といったようなチーズ系。だいたい1つが12~22バーツ(

          調査の現場④:グローバルスタディーズ学科

          授業の様子⑰:グローバルスタディーズ学科

          今回は、「社会運動論」の授業を紹介したいと思います。教職科目になっているので、社会・公民の先生を目指す学生たちも履修している授業です。 この授業の目標は、日本や世界の様々な社会で問題になっていることは何か、またそれに対して社会をより良い方向に変えるためにどのような運動がおこってきたのかについて学び、また自分たちは今何ができるのかについて考えることです。今年度は7人と少人数のクラスになったので、グループワークを中心に授業を進めることにしました。 ジェンダー、人種差別、性的マ

          授業の様子⑰:グローバルスタディーズ学科

          授業の様子⑯:グローバルスタディーズ学科

          今回は応用演習(清水ゼミ)の様子を紹介します。 清水ゼミは「アフリカ・アジア文化専攻」に属します。「文化」と言えば、文学や音楽、ファッションなどを想像されるかもしれません。しかし、このゼミでは「文化」を、より社会的なものとしてとらえるようにしています。学生たちは、音楽やファッションなど、「文化」と聞いて想像するようなトピックから、「文化」からは離れたトピックに見える教育や社会問題などにいたるまで、幅広いテーマについて学んでいます。 このゼミの特徴を2つお伝えしたいと思いま

          授業の様子⑯:グローバルスタディーズ学科