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兼業診断士の仕事と日常

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企業に勤めながら中小企業診断士として活動する企業内診断士(ハイブリッドコンサルタント・兼業診断士)の日常や考えていることについて、徒然と。 以前書いていた中小企業診断士ブログはこ… もっと読む
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記事一覧

マスプロ授業とアクティブラーニング

マスプロ授業とアクティブラーニング

知人のFacebookに次のようなtogetterがシェアされていました。

■学生の選んだベスト授業が古風な「板書講義」だったという話が面白い→みんなグループワークやプレゼンに疲れてる?

最近の大学の講義は、グループワーク、ディスカッション、それを基にしたプレゼンテーションなどが重視されており、それに学生が疲れているのではないか、と言う趣旨でした。

疲れているのかどうかは知りませんが、言われ

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流れに棹さすことで流れに逆らえ(「誰からどう評価されたいですか?」改題)

流れに棹さすことで流れに逆らえ(「誰からどう評価されたいですか?」改題)

 先日、上記のような投稿をFacebookにしてみました。思ったより多くの「いいね!」をいただきました。同じように思っている人はそれなりにいるのだと思いました。僕のFacebookの友人、フォロワーには日本人らしくない人が多いのかもしれない、と思ったりもしました(笑)

■一番病あるいは優等生病人間誰しも、自分が所属する企業や業界の中で良い評価を得たいと思うものでしょう。それは当然のことと思います

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中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)

中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)

診断士試験の勉強をしている頃、財務・会計と並んで苦手だった科目が「経営上情報システム」でした。もともとITには苦手意識があった上に、2000年から2005年、極めてアナログな会社に勤めていたので(その会社のPCは、僕が辞めた後、2008年になってもDOSを使っていました)、デジタル化の波に乗り遅れていたのです。そんなこともあって、見るのも嫌な状況でした。

それが10数年経ったら、支援先からデジタ

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【書評(短評)】経営戦略を問いなおす/ 三品和広

【書評(短評)】経営戦略を問いなおす/ 三品和広

2019年10月17日
「戦略」なる言葉はよく聞きます。「経営戦略」や「成長戦略」など、さまざまな場面で使っています。しかし、本当に意味を理解して使っているのか、僕は自信がありませんでした。

また、「戦略」と「戦術」の違いも、わかっているとは言えません。英語で言えば「Strategy」と「Tactics」で、違いがあるとはわかっていますが、どう違うのか、感覚で使い分けてきました。

その程度で「

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「事業計画書」はなぜ必要か?

「事業計画書」はなぜ必要か?

先日、「事業計画書の書き方と作り方」について書いて欲しいと依頼を受けて、次のようなコラムを寄稿しました。

■起業に事業計画書は必須ですか?僕が起業創業時における事業計画書の作成に、それほど高い価値を見出していないのは一部の人にはばれています。そういう人から見ると「よくこんなことを書くな」と思われたかもしれません。

そもそもイノベーティブな事業の発想は、机を前にうなっていても降りてくるものではあ

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補助金申請支援と中小企業診断士~補助金はガンですか?~

補助金申請支援と中小企業診断士~補助金はガンですか?~

埼玉県中小企業診断協会(さいたま市)は3月下旬、会員の中小企業診断士約500人に高沢彰会長の名義で一通の文書を送った。表題は「補助金申請支援について~埼玉県中小企業診断協会の見解~」。本文には「診断士の使命は経営者と一緒に考え行動しながら経営力向上を支援することであり、補助金申請だけの依頼なら断るべきだ」との趣旨が書かれていた。

少々古い記事ですが…… 上記は2021年5月12日に日経新聞電子版

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コロナ禍における中小企業診断士の役割(後編)

話としては後半の方が核心に近づいている気がするのですがいかがでしょうか。
しかし、この鼎談をしているとき、コロナ禍がここまで長引くとは思っていませんでした。

コロナ禍における中小企業診断士の役割(前編)

2020年夏、東京都中小企業診断士協会城北支部の有志でコロナ禍における診断士の役割について鼎談(座談会)をしたときのものです。
あらたに診断士登録をされた方が多いであろう4月ということで、診断士の役割を考えるためにこのタイミングでnoteにアップしてみました。

経営理念と経営戦略~理念はいかにして生まれるのか

経営理念と経営戦略~理念はいかにして生まれるのか

先日、(並び)幹事をしている「アート思考研究会」で登壇の機会をいただきました。テーマは
◆アート思考で創造する 経営理念と経営戦略~理念はいかにして生まれるのか

一昨年から「経営戦略」についてお話しする機会を何度かいただいていました。そのたびにほぼ半分の時間を「経営理念」の話に費やしてきました。理念と戦略は切っても切れない関係だと思っているからです。今回はそこから一歩踏み込んで、理念はどうやって

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なぜあなたが「セミナー」を主催するのですか?

なぜあなたが「セミナー」を主催するのですか?

2010年から2015年頃まで、「HalfBleed」という名前でセミナーを主催していました。名前の由来はたいした理由はなく、美崎栄一郎さんが主催されてたセミナー「アンダーグランド」が「UG」と略されていたので、こっちは「HB」の略称が使えると思ったからです。
というのは後付けの理由ですけど(笑) 強いて言えば「異質なものが混じり合うことであらたなものが生まれる」可能性を探るという意味を込めていま

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「NPO法人会計基準」を学んでNPO法人経営支援へ

「NPO法人会計基準」を学んでNPO法人経営支援へ

FATという研究会に参加しています。デブが集まった会ではありません。Finance,Accounting,Tax,の頭文字をとって命名した、財務・会計のための研究会です。

過日その「FAT」で講師をしてきました。テーマは「NPO法人会計基準について」です。

僕も決してNPO法人会計基準に詳しいわけでもなく、まして専門家なわけでもありません。昨年の11月、ある研究会でレクチャーを受けてから少しず

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創業・起業のための資金調達ともっと大切なこと

創業・起業のための資金調達ともっと大切なこと

初めてこのマガジンに寄稿します、中小企業診断士の中郡と言います。創業・起業は専門分野とは言えませんが、普段の研究テーマである事業承継や管理会計・ファイナンス、SDGs等の切り口から創業について考える場にできるようにしていきたいと考えています。

さて、先日依頼を受け、次のようなコラムを書かせてもらいました。

タイトルには「助成金」と入れましたが、これはある意味SEO対策でして(笑) 本当の狙いは

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働きながら大学院で学ぶ

働きながら大学院で学ぶ

昨年の4月から大学院に通っています。明治大学大学院博士課程前期経営学研究科経営学専攻マネジメントコース、要するに社会人大学院の修士課程になります。

大学院に行きたい気持ちはかなり以前から漠然とですが持っていました。極端に言えば、大学を卒業してからずっと心に秘めていたように思います。とはいえ具体的なものはなにもありませんでした。どうやったら入れるか、金銭的にいくらかかるのか、など調べればすぐわかる

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恩師が主宰する「実践経営勉強会」で、恩師の専門分野(事業承継)について講義をする

恩師が主宰する「実践経営勉強会」で、恩師の専門分野(事業承継)について講義をする

診断士試験に合格後、正式に診断士として登録するには「実務補習」という通過儀礼が必要になります。15日間、診断実務に携わらなければならないからです。診断士協会が有料で用意してくれる「実務補習」以外に実務に携われる方法があればその選択もあり得ますが、多くの人が実務補習を選択します。僕も5日間コースを3回通過し、無事に登録にこぎ着けました。その2回目の実務補習の指導員をされていたのが、当時、東京協会の会

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