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ツール・ド・フランス2015観戦記

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第21ステージ(終)

第21ステージ(終)

今日で、今年のツールが終わってしまう。

各ステージのハイライトとはいえ、毎日観戦してきたのだから、これで終わりかと思うと、本当に寂しい。

最終ステージは、パリに凱旋してのパレード走行だ。
毎年、パリの郊外からスタートし、シャンゼリゼへ。コンコルド広場あたりから、凱旋門まで、1周10㎞の周回コースを10周する。

フランス各地を巡るツール・ド・フランスだが、その景色はほぼ田舎や山岳地帯。いきなり

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第20ステージ

今日はいよいよ、実質的最終ステージ。
ツールで最も有名なコース、ラルプデュエズ。

こんな、つづら折りすぎる上り坂を、ゴール前に登らなくてはならない。尋常じゃないよ。

今回のステージ、期待を裏切らない、盛りだくさんの内容のレースとなった。

最後のラルプデュエズを前に、ニバリがメカニカルトラブルで、自転車を交換。この間に、メイン集団にいた他のチームがペースを上げた。
そう、まさしく、昨日のステー

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第19ステージ

今日も、アルプスの山岳ステージ。

スタートしてすぐに1級山岳、その後もいくつものアップダウンが続く、厳しいコース。

メイン集団の中では、相変わらずフルームへのアタックや牽制合戦が繰り広げられていた。そこで、フルームにまさかのメカニカルトラブル。道の端に寄り、停車してしまった。幸いすぐ復帰できたが、この隙に集団内にいた、前チャンピオンのニバリがアタック。
ちなみに、フルームはゴール後にこのアタッ

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第18ステージ

アルプス山岳ステージ、2日目。

個人総合上位の選手たちが、危険を犯さない走りで、順位をきっちり守る中、若手の活躍が目立った日。

この日、ステージ優勝を成し遂げた、アージェードゥゼールのバルデ。
まだ20代前半の若いフランス人だが、顔が幼い。体もガリガリで、まるでティーンネイジャーのよう。

昨年のツールでも総合6位に入る活躍で、私達夫婦は、彼を親しみを込めて、「ぼうや」とか「ムスコ」と呼んでい

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第17ステージ

今日は面白かった!

もう単純にそう言ってしまいたくなるくらい、これぞツール、という素晴らしいレースだった。

ひげの立派なドイツ人ゲシュケがステージ優勝したとか、バンガードレンが昨日の記者の指摘通り、途中棄権したとか、それはまあ置いといて。

何よりも、フルームとキンタナの攻防がたまらんかった!

今日のコースは、厳しいアルプス山脈中の峠を越えた後に、長く急な下り坂があった。この下りで、逃げ集団

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休息日(2回目)

第16ステージのゴール地点の街での、休息日。

今回も、チームスカイ、そして、フルームに記者やファンの注目が集まっている。
スカイの記者会見では、フルームが強すぎることに対して、疑惑が持ち上がり、本人とチーム監督がその釈明をしていた。

ツールは、ドーピングに厳しい。
今回の大会でも、ドーピング検査で陽性となった選手が、途中脱落していた。チームとして処分したらしい。

フルームは確かに圧倒的に強い

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第14~16ステージ

1ステージ、1ノート書くつもりだった、このマガジン。
三連休のレジャーに負けてしまい、3ステージまとめます。

ちゃんとこの3ステージは観戦したのだけど、ピレネーとアルプスの間の、スプリンター向きのコースで、大きな展開は見られず。
総合順位も、フルームがきちんとマイヨジョーヌを守り続けている。うーん、固いな。

それでも、それなりに楽しめるのが、ツール・ド・フランス。

ツールでは、逃げ集団、メイ

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第13ステージ

今日は、山ではなく、スプリント勝負になりそうなコース。
マイヨベールを激しく争っている、グライペルとサガンの対決が見どころだろう。

サガンがたった2ポイント差で、グライペルに勝っており、マイヨベールこと緑のジャージを着ている。
スプリンターに与えられるこの賞は、タイムではなく、ポイント制だ。

このあたりのルール、難しくて、いまだによく分かっていない。でも、ツールはそれが分かっていなくても、十分

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第12ステージ

ピレネー3日目。
山道に雨が降って、かなり危なそう。こういう日は、落車がないかと、ヒヤヒヤする。

レースは、フルーム率いるチームスカイの、統制のとれた走りが目立っていた。他のチームは、なんとかそのスカイのペースを乱そうと、アタックをしかけたりしていたが、スカイの方が何枚も上手。チームで、フルームをガッチリ守り、全然乱れず。このあたりが、スカイの戦略のすごさ。

フルームの総合順位を脅かしそうな選

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第11ステージ

今日も、ピレネーの山岳ステージ。
超級のトゥルマレ峠を通るコース。このかわいい小人みたいな名前の峠は、ツールで使われるのはなんと80回目だそう。102回の歴史からして、ほぼ8割の確率でトゥルマレってることになる。

トゥルマレ峠。何度も言いたくなるほど、コケティッシュでキャッチーな名だ。

レースの途中で、脱線的に「トゥルマレ峠で待つ」というテーマの映像が挟み込まれていた。
この峠に、ツール観戦の

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第10ステージ

いよいよ、レースはピレネー山脈へやってきた。

30分しかない放送時間で、始まって5分の時点で、ゴールまで後25㎞の場面になっていた。全部で160㎞のコースなのに。
それだけ、ゴール間際のレース展開に注目すべし、ということなのだろう。

ツールでは、山岳賞ポイントが与えられる地点は、難易度によって5段階のレベルがある。
1-4級と、最高難易度の超級。

今回のステージ、ゴール地点が超級だった。
1

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休息日

2週間以上に渡って行われるツール・ド・フランス。
180㎞とか素人にはあり得ない距離を毎日走る鉄人レースにも、休息日が設けられている。

次のステージがピレネー山脈のため、今日はその近くの町まで飛行機で移動したようだ。
その機内の様子も映っていたが、体の大きい選手たちが狭い席にいい子に座っていて、なんだかかわいい。

ニバリがiPhoneをいじっていた。彼らも、ラインとかしてるのかしら。
選手たち

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第9ステージ

今日のステージは、チームタイムトライアル。
チームごとにコースを走り、9人のメンバーのうち、5番目にゴールした選手のタイムが、チームのタイムとなる。

文字どおりのチーム戦だ。
個人総合順位にも、その成績が反映されるため、各チームは自分達のエースの順位を上げるべく、必死の闘いを繰り広げた。

各々のチームは、綺麗な隊列を組んで走る。
お揃いのユニフォームが並んで、とてもキレイだ。
私はその光景が好

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第8ステージ

今日は、録画成功。

フルームは、昨日のステージでマイヨジョーヌを着ることを断ったらしい。マルティンへの遠慮や、自分の力で勝ち取りたいという思いがあったのだろうか。
さすが、人間性も素晴らしいエース。

ツール・ド・フランスは、個人戦でもあり、チーム戦でもある。
私が、自分でやったこともないくせに、自転車レースを面白いと思えたのは、そんなところにある。

チームは、一人のエースを勝たせるために、そ

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